漢字
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漢字
ISO 15924 コード: Hani
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漢字
書体
篆刻・毛筆
甲骨文 金文 篆書
古文 隷書 楷書
行書
草書
木版・活版
宋朝体 明朝体 楷書体
字体
構成要素
筆画 筆順 偏旁 六書 部首
標準字体
字様書 石経
康熙字典体(旧字体)
新字体 新字形
国字標準字体 常用字字形表
通用規範漢字表
国字問題
当用・常用漢字
同音の漢字による書きかえ
正体字・繁体字 - 簡体字
漢字廃止・復活
漢字文化圏
日本 朝鮮 ベトナム
シンガポール
派生文字
国字 方言字 則天文字
仮名 古壮字 字喃 女書
契丹文字 女真文字 西夏文字
→字音
濃緑 - 伝統的な字体を用いる地域 (中華民国の旗 中華民国, マカオの旗 マカオ, 香港の旗 香港)
緑 - 簡字体を用いるが、伝統的な字体も用いられる地域 (シンガポールの旗 シンガポール, マレーシアの旗 マレーシア)
黄緑 - 簡体字を用いる地域 (中華人民共和国の旗 中華人民共和国)
薄緑 - 漢字とその他の文字が同一言語内で混用される地域 (韓国の旗 大韓民国, 日本の旗 日本)
黄 - かつて公用語で漢字が用いられていた地域 (モンゴルの旗モンゴル, 朝鮮民主主義人民共和国の旗北朝鮮, ベトナムの旗ベトナム)
漢字(かんじ)は、古代中国に発祥を持つ文字。古代において中国から日本、朝鮮、ベトナムなど周辺諸国にも伝わり、その形態・機能を利用して日本語など各地の言語の表記にも使われている(ただし、現在は漢字表記を廃している言語もある。日本の漢字については日本における漢字を参照)。
漢字は、現代も使われ続けている文字の中で最も古く成立した[1][2]。人類史上、最も文字数が多い文字体系であり、その数は10万文字をはるかに超え他の文字体系を圧倒している。ただし万単位の種類のほとんどは歴史的な文書の中でしか見られない頻度の低いものである。研究によると、中国で機能的非識字状態にならないようにするには、3000から4000の漢字を知っていれば充分という[3]。
近代以降、異体字を整理したり使用頻度の少ない漢字の利用を制限しようとする動きは何度もあったが、現在でもその数は増え続けている[要出典]。
目次 [非表示]
1 概要
1.1 漢字の特徴
1.2 漢字を輸入した国と、現在の使用状況
1.3 漢字の数
2 歴史
3 字形
3.1 書体
3.2 字体
3.2.1 構成要素
3.2.2 造字構造
3.2.3 異体字
3.3 字書
4 字音
4.1 構成
4.2 字音研究史
5 字義
5.1 字義の特徴
5.2 字義研究史
6 文字の体系
6.1 国字・派生文字
6.2 直接的に漢字に由来しない周辺地域の文字
7 漢字文化圏
8 筆順や字形
9 脚注
10 参考文献
11 関連項目
12 外部リンク
概要[編集]
漢字の特徴[編集]
ラテン文字に代表されるアルファベットが一つの音価を表記する音素文字であるのに対し、漢字は一般に、それぞれが個別の意味を持ち音節に対応している形態素である[4]。しかし現代中国語の単語は、大部分が2つ以上の漢字を組み合わせたものになっている[5]。
本来、一字が一義を表すことだけを重視して表意文字としてきたのであるが、これは古代中国語の一音節が一つの意味を表す孤立語的な言語構造に由来するのであって、正確には音と意味両者を表記する表語文字である。つまり、1字が1語を表しているのである。このような漢字の特徴から伝統的な文字学では漢字を形・音・義の三要素によって分析してきた。
しかし、一つの音の持つ語が派生義を産んで、1字が複数の(まったく正反対の、あるいは無関係で一方の字義からは想像することはできないような)字義をもっていたり、読みが変わって、複数の字音をもっていたりする場合もある。また、外来語を表記する場合など、単純に音を表すために作られた漢字もあり、字義を持たない場合もある。字義の有無を問わず、1音節を表す文字という点において音節文字である日本語の仮名とは近い関係にある。
漢字を輸入した国と、現在の使用状況[編集]
中国に朝貢をしていた朝鮮、琉球王国、ベトナムでは、古代中国から漢字を輸入して使用した。日本もまた中国の勢力下に入ったことは無かったが、漢字を輸入し使用している。また、シンガポール、マレーシアのように、中国から移住した人たちが多く住み、漢字を使用している地域がある。これらの漢字を使用する周辺諸国を包括して漢字文化圏と呼ぶ。
現在、漢字は、中国・台湾・日本・韓国・シンガポールなどで、文字表記のための手段として用いられている。しかし近年の各国政府の政策で、漢字を簡略化したり使用の制限などを行なったりしたため、現在では、これらの国で完全に文字体系を共有しているわけではない。日本では仮名、韓国ではハングルなど漢字以外の文字との併用も見られる。ただし韓国では、現在は漢字はほとんど用いられなくなっている。
また、北朝鮮やベトナムのように、漢字使用を公式にやめた国もある。しかし、漢字は使わなくなっても漢字とともに流入した語彙が各言語の語種として大きな割合を占めている。また漢字音は地域・時代によって変化し、地域により発音が違う。しかしながら、淵源となる中古音から各地域の音韻変化に従って規則的に変化しているため、類推可能な共通性をもっている。また地域により発音が違う場合でも同じ字で表すことができるため、国境を越えて漢字を使った筆談でコミュニケーションをとることもある。字形の複雑さから、手書きする場合には、書き間違いや省略などによって字体は場所と時代によって少なからず変化してきた。そうして変化した字体のうち、ある程度の範囲に定着した俗字が各国において正字に選ばれ、字形に僅かな差異が見られる場合がある。また地域音や地域特有の字義を表すための国字・方言字や異体字も多く作られてきた。日本の「国字」(和製漢字)もその一種である。
「朝鮮漢字」および「漢字復活論」も参照
漢字の数[編集]
中国語の音節の数は、現代普通話の場合、声調の組み合わせを考えても、1600種未満であり、音節文字であれば、これだけの文字種があれば足りる計算になる。しかし、同音異義の語を、部首を付けるなどの手法を用いて区別する漢字は、5000種前後が同時代的に使用されてきた。これに、時代の変遷による字体の変化、同じ字音、字義を表す異体字、地域変種などを加えて整理すると、簡単に1万を越す漢字が集まることになり、歴代の字書は、時代が下るにつれて、多くの漢字を集め、1994年の『中華字海』に至っては、85,568字を収録している。
常に新しい字が創作されるため、過去から現在に至る過程で、どれだけの数の漢字が作られたかは明確ではない。例えば、既存の中で考慮される漢字が無い何かしらの意図を表現するために、新しい種類が作られてきた。漢字の理論とは万人に開かれたもので、適当と思われれば新たな漢字をつくる事が誰にでもできる。しかしながら、このように発明された漢字は、公的に認められた一覧からはしばしば除かれて行く[6]。以下に、主要な歴史的中国語辞典(字書)が採録した漢字数を表す。
中国語辞典に記された漢字の数[7][8]
年 辞書名 漢字数
100 説文解字 9,353
543? 玉篇 12,158
601 切韻 16,917
997 龍龕手鑑 26,430
1011 広韻 26,194
1039 集韻 53,525
1615 字彙 33,179
1675 正字通 33,440
1716 康熙字典 47,035
1916 中華大字典(英語版) 48,000
1989 漢語大字典(英語版) 54,678
1994 中華字海 85,568
2004 異体字辞典(英語版) 106,230[9]
『中華字海』が採録していない漢字もある。例えば日本で作られた国字は約1,500あり、その数は無視できない[10]。
また、コンピュータで処理するための文字集合では、Unicodeが7万字を収録、『今昔文字鏡』が15万字を収録するなど、さらに多くの漢字を集めているものもある。
歴史[編集]
伝承によると、中国における文字の発祥は、黄帝の代に倉頡が砂浜を歩いた鳥の足跡を参考に作った文字とされる。また『易経』には聖人が漢字を作ったと記されている。考古学的に現存する最古の漢字は、殷に於いて卜の結果を書き込むための使用された文字である。これを現在甲骨文字(亀甲獣骨文)と呼ぶ。甲骨文以前にも文字らしきものは存在していたが、これは漢字と系統を同じくするものがあるか定かではない。当時の卜は亀の甲羅や牛の肩胛骨などの裏側に小さな窪みを穿ち、火にあぶって熱した金属棒(青銅製といわれる)を差し込む。しばらく差し込んだままにすると熱せられた表側に[卜]型の亀裂を生じる。この亀裂の形で吉凶を見るのであるが、その卜をした甲骨に、卜の内容・結果を彫りこんだのである。
現在存在する中での最古の漢字は、殷墟から発掘される甲骨などに刻まれた甲骨文字である。その内容は殷王朝第22代武丁の頃から書かれたものであるため、それ以前には新石器時代の遺跡等で発見される記号はあっても、文字として使用できる漢字が出来上がったのは約3300年前のこの頃だと考えられる[11]。この甲骨文字は物の見たままを描く象形文字であり、当時の甲骨文字は絵に近い様相を持つものも多かった。その一方で、ある種の事態を表現する動詞や形容詞の文字も存在した。例えば、「立」の原型である人が地面を表す横棒の上に書かれた字(指示文字)、女性が子供をあやす様から「好」や人が木のたもとにいる様から「休」などの字(会意文字)も既に含まれていた[12]。さらに、同音の単語を既にある別の字で表す代用字も既にあり、例えば鳥の羽を示す「翼」の原型は、同音で次のことを示す単語に流用され、これが後に「翌」となった[12]。このように、既に現在の漢字の書体に似通っている部分が見受けられ、非常に発展したものであり、おそらくはこれ以前から発展の経路をたどってきたものと見られる。最古の漢字には左右や上下が反転したものや、絵や記号に近い部品が付けられているものなど、現在の常識では考えられない(当然ながら現在では使用されていない)漢字が存在する[13]。その後、青銅器に鋳込まれた金文という文字が登場した。
周の時代になると、文字数は飛躍的に増加した。中国では「清らかで澄んだ」様子を tseng (セイ)と呼び、新芽が井戸端に生えた様子から「青」に連なる象形文字を用いた。この「セイ」という発音と文字「青」は形容詞だけでなく「清らかで澄んだ」ものを呼ぶ様々な名詞にも使われたが、これらにもそれぞれの漢字が割り当てられるようになった。水が「セイ」ならば「清」、日差しが「セイ」ならば「晴」などである。このような漢字の一群を「漢字家族」と言う。侖(liuan-luan、リン-ロン)も短冊を揃えた様子から発し「そろえたもの」を示す象形文字だが、これも車が揃えば「輪」、人間関係が整っておれば「倫」、理論整然としていれば「論」という漢字が作られた。このように、音符に相当する「青」「侖」などと、意味の類別を表す意符が組み合わさった「形声文字」が発達した[14]。紀元100年頃に後漢の許慎が著した『説文解字』は中国初の字書であり、9353字の漢字について成り立ちを解説しているが、この中の約8割は形声文字である[14]。このような文字形成の背景には、中国では事物を感性的に捉え、枠にはめ込む習慣が影響しているとも言う。このため、音素文字や単音文字を作り出す傾向が抑えられたと考えられる[14]。
周が混乱の時代を迎えると、漢字は各地で独自の発展をすることになる。その後意味・字形ともに抽象化が進み、春秋戦国時代になると地方ごとに通用する字体が違うという事態が発生した。そして天下を覇した秦の始皇帝が字体統一に着手[15]、そして生まれたのが小篆である。秦は西周の故地を本拠地にしたのであり、その文字は周王朝から受け継がれたものだったため、その系統性が保持されたといえる。
小篆は尊厳にあふれ難解な書式だった。秦そして後の漢代になると、下級役人を中心に使いにくい小篆の飾り的な部分を省き、曲線を直線化する変化が起こり、これが隷書となった。毛筆で書かれる木簡や竹簡に書き込む漢字から始まった隷書は、書物から石碑に刻まれる字にまで及んだ[16]。この隷書を走り書きしたものは「草隷」と呼ばれたが、やがてこれが草書となった[16]。一方で、隷書をさらに直線的に書いたものが楷書へ発達し、これをさらに崩して行書が生まれた[16]。
六朝から唐の時代には書写が広まり、個人や地域による独特の崩れが発生するようになったが、科挙の制では「正字」という由緒正しい漢字が求められたが、一般庶民では「通字」や「俗字」と呼ばれる漢字が多く使われた[16]。宋の時代には手工業者や商人など文字を仕事で使う層が台頭し、俗字が幅広く用いられた[16]。さらに木版技術の発展により、楷書に印刷書体が生まれ、宋朝体と呼ばれる書体が誕生した。明代から清代にかけて、康熙字典に代表される明朝体が確立した。
現在、書籍やコンピューター文書などの印刷に使用されている漢字の書体は明の時代に確立された明朝体が中心である。この起源を遡ると、後漢末期に確立された楷書に行き着く。
ただし現代中国ではさらに簡素化を進めた簡体字が多く使われる。「飛」→「飞」のような大胆な省略、「機」→「机」のような同音代替、「車」→「车」のような草書体の借用から、「従」→「从」のような古字の復活まである。基本的に10画以下に抑えるため、民間に流布していた文字の他に、投書を集め「文字改革委員会」が選択する事で決められた[16]。
字形[編集]
書体[編集]
文字は書く道具、書かれる媒体、書く速度、書き方などにより字形の様式を変えることがある。この様式の違いが文字体系全体に及ぶ場合、これを書体と呼ぶ。現在、使われている漢字の書体には篆書・隷書・草書・行書・楷書の五体があり、楷書の印刷書体として広く使われているものに明朝体がある。
甲骨文 金文 大篆書 小篆書 隷書 楷書
馬-oracle.svg 馬-bronze.svg 馬-bigseal.svg 馬-seal.svg 馬-clerical.svg 馬-kaishu.svg
なお、各書体発展の経緯については#歴史を参照されたい。
字体[編集]
漢字は点や横棒、縦棒などの筆画を組み合わせて造られている。ある漢字が他の漢字から区別される筆画の組み合わせを字体と呼ぶ。
構成要素[編集]
漢字は、筆画、筆順、偏旁、偏旁の配置構造という構成要素をもつ。この構成方法の違いによって一つの字体を形成する。漢字は点や線で表される筆画の組み合わせで作られるが、必ずしも一字一字が形態として独特であるわけではなく、複数の漢字に共通の部分が存在する。これを偏旁といい、偏・旁・冠・脚・構・垂・繞などの呼び名が、字の構成上の位置などに基づいて、これらの共通部分に与えられる。 非常に単純な構成の漢字を除けば、多くの漢字はこれらの共通部分を少なくとも1つ、含んでいる。また、共通部分は、場合によってはそれ自体が独立した文字としても存在している場合もある。 これらの内、一部の共通部分は部首と呼ばれ、漢字の分類、検索の手がかりとして重要な役割を果たす。
造字構造[編集]
漢字は造字および運用の原理を表す六書(指事・象形・形声・会意・転注・仮借)にもとづき、象形文字・指事文字・会意文字・形声文字に分類される。漢字の85%近くが形声文字と言われている。
日本の国字は、それぞれの部首が本来持つ意味を解釈して新たに組み合わせて、会意に倣って作られたものが多いといわれる。
異体字[編集]
漢字には同じ語を表すのに異なる字体を用いる場合がある。例えば、「からだ」を意味する「タイ」という音をもつ漢語には「體」「体」「軆」「躰」という何通りかが当てられるが、これらは同じ漢字の異なる字体とされる。
互いに同じ意味と音を表しても字体を異にする字を異体と呼ぶ。異体字のあいだで、正式に用いられる字体を正字または本字と呼ぶ。本字の認定は時代や国によって異なっている。一方、民間で広く使われているが、正字とは認められない異体字を俗字と呼ぶ。また正字を簡略化しでできた異体字を略字と呼ぶことがある。
左が繁体字、右が簡体字
戦後、中国でも日本でも漢字改革が行われ、異体字間でも簡単な字体を正字としたり、新しく簡略化した字体を造ったりした。中国では字形の複雑さを基準にもとの正字を繁体字、簡化された字体のものを簡体字と呼んでいる。簡体字は1956年の「漢字簡化方案」公布以降、正式に用いる字体として選ばれている。一方、日本では1946年の「当用漢字表」と1949年の「当用漢字字体表」で簡略化された字体を定め、以後、使用してきた。このため「当用漢字表」以後に用いられた字体を新字体、それ以前に用いられた字体を旧字体と呼んでいる。繁体字・旧字体と、簡体字・新字体とは「體」と「体」、「萬」と「万」のように全く字形の異なる俗字を採用したものもあるが、「聲」と「声」、「醫」と「医」のように一部を使ったものや、「學」と「学」のように一部の字形が変形されたものが多い。
字書[編集]
詳細は「字書」を参照
字形の分析は許慎の『説文解字』に始まる。ただし、そこで求められていたものは字の本義と解字を探ることであり、古典解釈学のためであって、親字には、主に小篆が用いられている。しかし、その部首法や六書、古字・異体字の分別など後世に大きな影響を与えている。このような字形によって分類された辞典を字書という。『説文解字』は540部首で小篆9,353字及び重文1,163字を扱っている。『説文解字』を発展させたものに梁の顧野王の『玉篇』がある。『玉篇』は、字義を分類して示すとともに、反切による字音情報が付けられ、親字は隷書体に改められている。542部首で12,824字を扱っている。『玉篇』は日本での字書の成立に影響を及ぼしている。
こういった解字を重視した部首法をとる字書に対して、検字という実用的な目的から部首法を発展させた字書が現れるようになった。その濫觴は遼の僧侶行均の『龍龕手鑑』であり、『説文解字』が篆書に従って部首を立てたのに対して、楷書体の字形によって部首を立てなおし、字形を字源から切り離して記号として扱い、さらに部首字を声調によって4巻に分けることがなされている。『龍龕手鑑』は240部首で26,430余字を扱っている。その後、金の韓孝彦・韓道昭によって『五音篇海』が作られた。その特徴は部首字を五音三十六字母と声調によって配列したことであり、また部分的にではあるが部首以外の部分の筆画数順に字が並べられている。444部首で54,595字を扱った。明の万暦43年(1615年)梅膺祚(ばいようそ)によって作られた『字彙』はその後の字書の規範となる画期的な字書であった。部首の統合整理を行って214部首で33,179字を扱い、部首字及び各部首に属する親字を筆画数順に配列したのである。その方法は214部首49,000余字を収録した清の『康熙字典』に継承された。
字音[編集]
音韻学
字音構造
声母 + 韻母 / 声調
韻母 (介音+韻腹+韻尾)
韻 (韻腹+韻尾/声調)
韻摂 (韻腹+韻尾)
声母: 五音 清濁 三十六字母
介音: 等呼 四呼
韻腹: 内外転 十六摂
韻尾: 陰声韻・陽声韻・入声韻
声調: 四声八調 平仄 舒促
上古音
- 詩経音系 -
中古音
- 切韻音系 -
広韻 平水韻 韻鏡
日本漢字音: 呉音 漢音
朝鮮漢字音
近古音
- 中原音韻音系 -
日本漢字音: 唐音
表音法
直音 反切 韻書 韻図
注音符号 ピンイン
構成[編集]
漢字1字は中国語の1音節を表す。中国語の音節構造は「(子音)+母音+(子音)」である。現代の中国語では英語のように多重子音はない。また母音は三重母音まである。
中国の伝統的な音声言語学である音韻学の分類では、語頭子音・ゼロ子音を声母 、母音または母音+語尾子音を韻母という。さらに、中国語は1音節の音の高低で意味を区別するトーン言語であり、この音の高低の違いを声調という。つまり、漢字音は「声母」「韻母」「声調」(略して声・韻・調)の三つの要素によって構成されると考えられた。
字音研究史[編集]
古代の漢字音の情報は、詩など韻文にある押韻や漢字を韻母別に分類した「韻書」によって得られる。
最古の韻書は3世紀の『声類』とされているが、散逸しており、詳細は不明である。広く一般に通用した最初の韻書は7世紀の韻書『切韻』である。それ以前の漢字音は『詩経』の押韻などを元に復元が試みられており、上古音と呼ばれる。中国の字音は、この、上古音、『切韻』に代表される中古音、14世紀の韻書『中原音韻』に代表される近世音、及び現行の現代音に分類されている。
古代漢字音復元の基準とされているのは中古音であり、日本の漢和辞典にも反切や詩韻で中古音が示されている場合が多い。反切とは韻書や古典の注釈書で使用されている漢字音表記法で、前の漢字の声母と後ろの漢字の韻母と声調を組あせて表記する。たとえば「漢」は「暁翰」、「字」は「従志」であり、「漢」は「暁」の声母と「翰」の韻母と声調を、「字」は「従」の声母と「志」の韻母と声調を組み合わせた音であったと推測される。
反切の声母の代表として使う漢字を字母と呼ぶ。字母は五音にもとづき唐では三十字母、宋では三十六字母が整理された。韻母に関しては『切韻』を宋代に増補改訂した『広韻』では二百六韻が韻目に立てられたが、時代や地域を無視してたくさん作られていると言われている。その後、金の王文郁の『平水新刊韻略』が立てた平水韻106韻がその後の漢詩の押韻にとっては規範とされた。
また漢字のほとんどが形声文字であり、それは通常、左側の偏や上側の冠を意符、右側や下側の旁を音符とするが、宋代以降、旁にあらわされている字音こそが基本義を表しているのだとする「右文説」が唱えられた。20世紀に入り、スウェーデンの言語学者ベルンハルド・カールグレンや日本の藤堂明保が上古音の声母の分類による単語家族の語源分析を行っている。
字義[編集]
字義の特徴[編集]
漢字1字は大体において1つの形態素を表す。これは古代中国語の1音節が1形態素を表すためである。ただし、古代中国語のなかでも外来語やオノマトペには2音節1形態素の構造をもつものがあり、これを連綿語という。連綿語は意味は一つであるが、音節数に従って漢字二字が当てられる。たとえば葡萄・琵琶・彷彿・恍惚などがある。この場合の一つの漢字はもう一つの漢字と区別されるような一つの意味をもたず、表音文字的な要素が強い。逆に1音節2形態素を表す語もある。これはもともと二つの音節であったものが縮約されて1音節になったものである。これを縮約語といい、漢字1字が当てられる。たとえば之於(シオ)→諸(ショ)、不可(フカ)→叵(ハ)、而已(ジイ)→耳(ジ)などである。この場合、一つの漢字に二つの意味があることになる。
単語がその意味を歴史的・地理的に変化させるのと同様、語を表している漢字はその字義を歴史的・地理的に変化させている。
字義研究史[編集]
字義は本義・引申義・仮借義などに分けられて分析されてきた。字義を研究する中国伝統の学問は訓詁学である。
本義とはその字がもつ基本的な意味である。歴史的に考察すれば語源ということになる。本格的な本義研究は後漢の許慎『説文解字』に始まる。その方法は字形から本義を探るというものである。これを形訓とも呼ぶ。六書という造字法が本義分析に大きな役割をはたした。それは20世紀甲骨文字の研究に際しても大きな役割を果たしている。また後漢末、劉煕の『釈名』は、本義を音声に求めた。これを声訓という。たとえば「日(ジツ)は実(ジツ)である。光輝いて充実しているからである」「月(ゲツ)は欠(ケツ)である。満ちて欠けるからである」といったものである。声訓の方法論は宋代以降の「右文説」や20世紀カールグレンや藤堂明保の音声による語源分析に発展していった。
引申義とは、本義から引き伸ばされて、つまり派生してできた意味である。たとえば「長」の本義は長短の意味で距離的に「ながい」ことを表すが、引申されて長久の意味、時間的にながいことも意味するようになる。さらにそれは植物の生長の意味に引申され、さらに人間の成長を意味するようになり、長幼の区別を生じ、長老、首長へと引申されていったと考えられる。引申義の研究は、現代の語彙研究に相当する。それは古典の注釈で使われて訓詁学から発展し、前漢には同義語を分類した『爾雅』という書物にまとめられ、これにより古語や俗語などが系統的に整理された。また前漢の揚雄は『方言』を著し、同時代の地域言語を列挙して共通語でまとめている。
仮借義(かしゃぎ)とは、ある語を表すのに同音または音が近い字を借用することを仮借というが、字義のなかで仮借によってできたものをいう。たとえば「求」の本義は「かわごろも」であるが、「もとめる」の意味をもつ同音語に仮借された。やがて「もとめる」の方が基本義となってくると本義は「裘」という別に漢字を作られるようになった。仮借は『説文解字』の六書で用字法の一つにあげられたものである。これにより字義に本義と全く関係のないものがあることを説明できる。
文字の体系[編集]
漢字
類型: 表語文字
言語: 中国語、日本語(仮名との併用)、朝鮮語(ハングルとの併用)、ベトナム語(近代以前)
時期: 紀元前15世紀以前-現在
親の文字体系:
不明
漢字
子の文字体系: 平仮名
片仮名
チュノム
西夏文字
契丹文字
女真文字
古壮字
注音符号
Unicode範囲: U+2E80-U+2EFF(CJK部首補助)
U+2F00-U+2FDF(康熙部首)
U+3400-U+4DBF(CJK統合漢字拡張A)
U+4E00-U+9FBf(CJK統合漢字)
U+F900-U+FAFF(CJK互換漢字)
U+20000-U+2A6DF(CJK統合漢字拡張B)
U+2F800-U+2FA1F(CJK互換漢字追加)
ISO 15924 コード: Hani
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漢字とは由来を異にする、漢字に似せた文字を「擬似漢字」(契丹文字、女真文字、西夏文字など)、漢字に由来する文字を「派生漢字」(仮名など)と呼ぶことがある。
国字・派生文字[編集]
中国白話字、方言字
日本国字(日本生まれの漢字)、当用漢字、常用漢字
韓国国字(韓国生まれの漢字)
ベトナムのチュノム(字喃)(現在は使われていないベトナム国字)
チワン族の古壮字(方塊壮字)(現在は使われていない)
水族の水字(現在は使われていない)
ペー族の方塊ペー字(現在は使われていない)
プイ族の方塊プイ字
ヤオ族の女性の女書
契丹文字(漢字とウイグル文字より)
女真文字(漢字と契丹文字より)
西夏文字(日本人研究家により解読された)
日本の仮名(ひらがな、カタカナ、変体仮名、住基仮名)
注音符号(注音字母)(中国語の音標文字)
蘇州号碼(中国の算用数字)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BC%A2%E5%AD%97
Announcement 179: Division by zero is clear as z/0=0 and it is fundamental in mathematics
\documentclass[12pt]{article}
\usepackage{latexsym,amsmath,amssymb,amsfonts,amstext,amsthm}
\numberwithin{equation}{section}
\begin{document}
\title{\bf Announcement 179: Division by zero is clear as z/0=0 and it is fundamental in mathematics\\
}
\author{{\it Institute of Reproducing Kernels}\\
Kawauchi-cho, 5-1648-16,\\
Kiryu 376-0041, Japan\\
E-mail: kbdmm360@yahoo.co.jp\\
}
\date{\today}
\maketitle
{\bf Abstract: } In this announcement, we shall introduce the zero division $z/0=0$. The result is a definite one and it is fundamental in mathematics.
\bigskip
\section{Introduction}
%\label{sect1}
By a natural extension of the fractions
\begin{equation}
\frac{b}{a}
\end{equation}
for any complex numbers $a$ and $b$, we, recently, found the surprising result, for any complex number $b$
\begin{equation}
\frac{b}{0}=0,
\end{equation}
incidentally in \cite{s} by the Tikhonov regularization for the Hadamard product inversions for matrices, and we discussed their properties and gave several physical interpretations on the general fractions in \cite{kmsy} for the case of real numbers. The result is a very special case for general fractional functions in \cite{cs}.
The division by zero has a long and mysterious story over the world (see, for example, google site with division by zero) with its physical viewpoints since the document of zero in India on AD 628, however,
Sin-Ei, Takahasi (\cite{taka}) (see also \cite{kmsy}) established a simple and decisive interpretation (1.2) by analyzing some full extensions of fractions and by showing the complete characterization for the property (1.2). His result will show that our mathematics says that the result (1.2) should be accepted as a natural one:
\bigskip
{\bf Proposition. }{\it Let F be a function from ${\bf C }\times {\bf C }$ to ${\bf C }$ such that
$$
F (b, a)F (c, d)= F (bc, ad)
$$
for all
$$
a, b, c, d \in {\bf C }
$$
and
$$
F (b, a) = \frac {b}{a }, \quad a, b \in {\bf C }, a \ne 0.
$$
Then, we obtain, for any $b \in {\bf C } $
$$
F (b, 0) = 0.
$$
}
\medskip
\section{What are the fractions $ b/a$?}
For many mathematicians, the division $b/a$ will be considered as the inverse of product;
that is, the fraction
\begin{equation}
\frac{b}{a}
\end{equation}
is defined as the solution of the equation
\begin{equation}
a\cdot x= b.
\end{equation}
The idea and the equation (2.2) show that the division by zero is impossible, with a strong conclusion. Meanwhile, the problem has been a long and old question:
As a typical example of the division by zero, we shall recall the fundamental law by Newton:
\begin{equation}
F = G \frac{m_1 m_2}{r^2}
\end{equation}
for two masses $m_1, m_2$ with a distance $r$ and for a constant $G$. Of course,
\begin{equation}
\lim_{r \to +0} F =\infty,
\end{equation}
however, in our fraction
\begin{equation}
F = G \frac{m_1 m_2}{0} = 0.
\end{equation}
\medskip
Now, we shall introduce an another approach. The division $b/a$ may be defined {\bf independently of the product}. Indeed, in Japan, the division $b/a$ ; $b$ {\bf raru} $a$ ({\bf jozan}) is defined as how many $a$ exists in $b$, this idea comes from subtraction $a$ repeatedly. (Meanwhile, product comes from addition).
In Japanese language for "division", there exists such a concept independently of product.
H. Michiwaki and his 6 years old girl said for the result $ 100/0=0$ that the result is clear, from the meaning of the fractions independently the concept of product and they said:
$100/0=0$ does not mean that $100= 0 \times 0$. Meanwhile, many mathematicians had a confusion for the result.
Her understanding is reasonable and may be acceptable:
$100/2=50 \quad$ will mean that we divide 100 by 2, then each will have 50.
$100/10=10 \quad$ will mean that we divide 100 by10, then each will have 10.
$100/0=0 \quad$ will mean that we do not divide 100, and then nobody will have at all and so 0.
Furthermore, she said then the rest is 100; that is, mathematically;
$$
100 = 0\cdot 0 + 100.
$$
Now, all the mathematicians may accept the division by zero $100/0=0$ with natural feelings as a trivial one?
\medskip
For simplicity, we shall consider the numbers on non-negative real numbers. We wish to define the division (or fraction) $b/a$ following the usual procedure for its calculation, however, we have to take care for the division by zero:
The first principle, for example, for $100/2 $ we shall consider it as follows:
$$
100-2-2-2-,...,-2.
$$
How may times can we subtract $2$? At this case, it is 50 times and so, the fraction is $50$.
The second case, for example, for $3/2$ we shall consider it as follows:
$$
3 - 2 = 1
$$
and the rest (remainder) is $1$, and for the rest $1$, we multiple $10$,
then we consider similarly as follows:
$$
10-2-2-2-2-2=0.
$$
Therefore $10/2=5$ and so we define as follows:
$$
\frac{3}{2} =1 + 0.5 = 1.5.
$$
By these procedures, for $a \ne 0$ we can define the fraction $b/a$, usually. Here we do not need the concept of product. Except the zero division, all the results for fractions are valid and accepted.
Now, we shall consider the zero division, for example, $100/0$. Since
$$
100 - 0 = 100,
$$
that is, by the subtraction $100 - 0$, 100 does not decrease, so we can not say we subtract any from $100$. Therefore, the subtract number should be understood as zero; that is,
$$
\frac{100}{0} = 0.
$$
We can understand this: the division by $0$ means that it does not divide $100$ and so, the result is $0$.
Similarly, we can see that
$$
\frac{0}{0} =0.
$$
As a conclusion, we should define the zero divison as, for any $b$
$$
\frac{b}{0} =0.
$$
See \cite{kmsy} for the details.
\medskip
\section{In complex analysis}
We thus should consider, for any complex number $b$, as (1.2);
that is, for the mapping
\begin{equation}
w = \frac{1}{z},
\end{equation}
the image of $z=0$ is $w=0$. This fact seems to be a curious one in connection with our well-established popular image for the point at infinity on the Riemann sphere.
However, we shall recall the elementary function
\begin{equation}
W(z) = \exp \frac{1}{z}
\end{equation}
$$
= 1 + \frac{1}{1! z} + \frac{1}{2! z^2} + \frac{1}{3! z^3} + \cdot \cdot \cdot .
$$
The function has an essential singularity around the origin. When we consider (1.2), meanwhile, surprisingly enough, we have:
\begin{equation}
W(0) = 1.
\end{equation}
{\bf The point at infinity is not a number} and so we will not be able to consider the function (3.2) at the zero point $z = 0$, meanwhile, we can consider the value $1$ as in (3.3) at the zero point $z = 0$. How do we consider these situations?
In the famous standard textbook on Complex Analysis, L. V. Ahlfors (\cite{ahlfors}) introduced the point at infinity as a number and the Riemann sphere model as well known, however, our interpretation will be suitable as a number. We will not be able to accept the point at infinity as a number.
As a typical result, we can derive the surprising result: {\it At an isolated singular point of an analytic function, it takes a definite value }{\bf with a natural meaning.} As the important applications for this result, the extension formula of functions with analytic parameters may be obtained and singular integrals may be interpretated with the division by zero, naturally (\cite{msty}).
\bigskip
\section{Conclusion}
The division by zero $b/0=0$ is possible and the result is naturally determined, uniquely.
The result does not contradict with the present mathematics - however, in complex analysis, we need only to change a little presentation for the pole; not essentially, because we did not consider the division by zero, essentially.
The common understanding that the division by zero is impossible should be changed with many text books and mathematical science books. The definition of the fractions may be introduced by {\it the method of Michiwaki} in the elementary school, even.
Should we teach the beautiful fact, widely?:
For the elementary graph of the fundamental function
$$
y = f(x) = \frac{1}{x},
$$
$$
f(0) = 0.
$$
The result is applicable widely and will give a new understanding for the universe ({\bf Announcement 166}).
\medskip
If the division by zero $b/0=0$ is not introduced, then it seems that mathematics is incomplete in a sense, and by the intoduction of the division by zero, mathematics will become complete in a sense and perfectly beautiful.
\bigskip
section{Remarks}
For the procedure of the developing of the division by zero and for some general ideas on the division by zero, we presented the following announcements in Japanese:
\medskip
{\bf Announcement 148} (2014.2.12): $100/0=0, 0/0=0$ -- by a natural extension of fractions -- A wish of the God
\medskip
{\bf Announcement 154} (2014.4.22): A new world: division by zero, a curious world, a new idea
\medskip
{\bf Announcement 157} (2014.5.8): We wish to know the idea of the God for the division by zero; why the infinity and zero point are coincident?
\medskip
{\bf Announcement 161} (2014.5.30): Learning from the division by zero, sprits of mathematics and of looking for the truth
\medskip
{\bf Announcement 163} (2014.6.17): The division by zero, an extremely pleasant mathematics - shall we look for the pleasant division by zero: a proposal for a fun club looking for the division by zero.
\medskip
{\bf Announcement 166} (2014.6.29): New general ideas for the universe from the viewpoint of the division by zero
\medskip
{\bf Announcement 171} (2014.7.30): The meanings of product and division -- The division by zero is trivial from the own sense of the division independently of the concept of product
\medskip
{\bf Announcement 176} (2014.8.9): Should be changed the education of the division by zero
\bigskip
\bibliographystyle{plain}
\begin{thebibliography}{10}
\bibitem{ahlfors}
L. V. Ahlfors, Complex Analysis, McGraw-Hill Book Company, 1966.
\bibitem{cs}
L. P. Castro and S.Saitoh, Fractional functions and their representations, Complex Anal. Oper. Theory {\bf7} (2013), no. 4, 1049-1063.
\bibitem{kmsy}
S. Koshiba, H. Michiwaki, S. Saitoh and M. Yamane,
An interpretation of the division by zero z/0=0 without the concept of product
(note).
\bibitem{kmsy}
M. Kuroda, H. Michiwaki, S. Saitoh, and M. Yamane,
New meanings of the division by zero and interpretations on $100/0=0$ and on $0/0=0$,
Int. J. Appl. Math. Vol. 27, No 2 (2014), pp. 191-198, DOI: 10.12732/ijam.v27i2.9.
\bibitem{msty}
H. Michiwaki, S. Saitoh, M. Takagi and M. Yamada,
A new concept for the point at infinity and the division by zero z/0=0
(note).
\bibitem{s}
S. Saitoh, Generalized inversions of Hadamard and tensor products for matrices, Advances in Linear Algebra \& Matrix Theory. Vol.4 No.2 (2014), 87-95.http://www.scirp.org/journal/ALAMT/
\bibitem{taka}
S.-E. Takahasi,
{On the identities $100/0=0$ and $ 0/0=0$}
(note).
\bibitem{ttk}
S.-E. Takahasi, M. Tsukada and Y. Kobayashi, Classification of continuous fractional binary operators on the real and complex fields. (submitted)
\end{thebibliography}
\end{document}
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