2014年10月24日金曜日

移民を受け入れなければ とてもやっていけない日本の現実

移民を受け入れなければ
とてもやっていけない日本の現実
野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問] 【第19回】 2014年10月23日
医療介護に必要な労働力は今後増える。他方で、労働供給は急激に減少する。これまで世界のどの国も経験したことがないようなこの事態に対して、日本はどう対処すればよいのか? 世界の常識から言えば、移民を増やすしかないが、日本は世界でも例外的に移民が少ない。
少子化対策でいいのか?
労働力が減少する原因は少子化である。では、どうしたらよいのか?
日本政府は「少子化対策」が必要としている。その内容は出生率を高めることだ。そのために担当大臣まで置いている。成長戦略「日本再興戦略」でも、出生率向上によって人口を1億人に維持することが目標とされている。
これは一見して正しい政策のように見える。しかし、そうではない。
第1は、出生率が、労働問題に影響を与えるほど短期間のうちに顕著に上昇するはずがないからだ。
第2に、もっと重要な理由は、仮に上がったとしても、日本が直面する問題には間に合わないことだ。なぜなら、これまで強調してきたように、65歳以上人口のピークは2040年頃である。いまから出生率が上がっても、40年には一番年上が25歳くらいにしかならない。生産年齢にやっと達したところだ。それまでの期間は、むしろ従属人口が増えるだけで、生産年齢人口の負担はかえって増える。人口問題はきわめてイナーシャ(慣性)が強い現象なのだ。
「出生率を高める」という政策は、「何かをやっている」という言い訳の材料を作るためのものであって、直面する問題に対する有効な対策ではないのだ。
外国人労働者が
異常に少ない
労働力減少に対する適切な対策とは、外国から労働力を受け入れることである。それは世界標準になっている。しかし、日本における外国人労働者は少ない。この点で、日本は極めて例外的だ。世界の中で日本だけが、外国人労働者に固く門を閉ざしている。これはまったく非合理な態度だ。
具体的な数字を見ると、図表1(次ページ)のとおりだ。ここで用いているOECDの統計(International Migration Outlook 2013)には、「外国生まれ」と「外国人」があるが、図表1には両方を示した。「外国生まれ」は、すでに当該国の国籍を取得している労働者、「外国人」は国籍を取得していない労働者だ。日本は後者のデータはあるが、前者のデータはない。アメリカは前者はあるが、後者はない。
「外国人」の比率で見ると、多くのヨーロッパ諸国が5~10%程度の間にある。スイスは20%を超える高さだ。http://diamond.jp/articles/-/61026
人口減は前向きに捉え、万葉の美しい自然環境の回復に 意を 注ぐべきである。神道はその核になり得る。
日本の文化の発展とビジネスとして、また国防安全の観点から、次の戦略を日本の新しい国家像の一つとして提案したい:
再生核研究所声明 21 (2009/01/04): 人口問題についての考察
再生核研究所は より良い社会を作るためには 政治が重要であるとの考えから、時の政治について評価、批評 あるいは あるべき姿を提言、表明してきた。また絶対的な世界の平和のために 具体的な在り様についても提案してきた(声明10)。そして、より良い社会の実現のためには 公正の原則 に基づくべきである(声明1)と述べてきた。また、地球の有限性に対する人類の自覚(声明13)をも促してきた。
しかしながら 世に混乱が増大する大きな要因として、地球の人口の急激な増加を考えなければならない。既に人類が良い社会生活を営む為には、エネルギー、食糧、自然環境などの基本的な条件から判断しても、人口が多すぎる時代を迎えていることを, 冷静に受けとめる必要がある。もし、人口問題、特に人口の抑制にうまく対応できなければ、何れ万人の万人に対する戦いが始まり、公正の原則で社会は動かず、結果として人類絶滅の主因に成りかねないと考える。よって人口抑制の視点が無ければ、如何なる思想といえども いずれ行き詰まるものと考えます。ゆえに、世界の在り様の基本として、人口抑制の視点を強める事を提案します。
この難しい問題の基本を、あらゆる生物の繁茂と衰退から学ぶべきであると考えます。生物の本能原理を超えて、人口を抑制する原理は、声明19-超越への道、悟りへの道 に求めることができると考えます。人間はただ本能的に 人口、子孫を増加すれば良いという考えを改め、負の人生もあり得る と考えて、自ら人口の抑制を図る必要があると考えます。生まれてくる子供には何の罪もないのであるから、子供達が人生を肯定できるような人生を歩ませる展望が無ければ、親は無責任に子供をもうけるべきではない、という見解が出てくると考えられますが、如何でしょうか。あらゆる宗教は このような見解をとって来なかったと理解していますが、如何でしょうか。主な宗教は、地球の有限性が露になる以前に生まれたという事実を 重く受け止める必要があると考えます。再生核研究所は 生命、文化、社会の再生を目指している研究所です。然るに それらの目的の為には、人口の抑制が必要であると述べているのです。 これらの見解と具体的な対応、提案については、当分世の意見を伺いたいと考えます。
この問題を国家レベルで見れば、日本国のように、急激な人口減に陥り、国家や社会が人口減を食い止めようとする政策をとっている国々があるが、これは当然の政策として理解できるものである。しかしながら他方、人口の増加によって、国が上手く行かない状況に陥っている国々もある。これを無批判、無条件に援助によって、結果的に人口を増加させている状況があるとすれば、それは はなはだ問題であると考える。人口問題は各国家で責任をもって進め、他国に援助や影響を与えてはならないという事(縄張りを侵さないということ)は、あらゆる生物を支配している原理であると考える。もしこれを曖昧にすれば、国際紛争は避けられず、何れ万人の万人に対する戦いが始まり、公正の原則で社会は動かず、結果として人類絶滅の大きな要因に成りかねないと考える。また、日本国で考えられているように、多くの失業者を自国に抱えながら、単に経済な効率の視点から 安い労働者を海外から招こうしているが、これは国家とは何か、民族とは何かという視点、個性ある国家と文化の視点ばかりではなく、世界の人口の抑制の観点からも はなはだ問題であると考えます。
世界の人口 70億人を突破
以上

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