再生核研究所声明348(2017.1.23) 個々の人間を離れて ―広い視野で
―トランプ政権の出現に際して
トランプ政権の出現で、世情が物騒になる感じを多くの人が抱いているのではないだろうか。これは近年の時代背景を受けていると考えられる ― すなわち、内向、自己中心、我が身第一、力とお金の支配、余裕のなさ、競争社会、富める者と貧しき者の乖離等々、言わば野蛮な自然社会への逆戻りを感じさせる。一昔前は自由、平等、博愛、社会正義などの高い理想が掲げられていた。行き過ぎた国際化の混乱を受けて、余裕のない世情が内向きにさせていると言える。アメリカの利益を守ると公言し、強い国づくりとして軍拡を進め、煽り、自国の経済重視をしていけば、直ぐに反作用が生じて、結局は自らを困らせることになるのは時間の問題ではないだろうか。経済、世情は揺れ動くものであるが、軍拡だけは大いに気を付けて欲しい。緊張関係を煽って軍拡に走れば、歯止めが効かず、どんどんエスカレートが進み、結局は破局の地獄に向かってしまうだろう。その様な方向への膨大な資金とエネルギーを破壊に向けるよりは、かけがいのない環境を大事にし、民生を豊かにし、文化の向上に向けて欲しいと切望する。愚かな世界史を繰り返したくはない。特に トランプ大統領には、ニュートンの運動法則のように、作用、反作用の原理や慣性の法則は政治社会や経済社会でも成り立ち、適切なことでも急激な変化は社会を混乱させることに 注意して頂きたい。
原始社会は、多くは自分たちの利益のために戦い、生存競争に明け暮れてきたと考えられる。そこで、世の聖人や宗教家たちは共生、共存、共感を説き人間の在るべきあり様を示してきたが、2000年以上の歳月を掛けても未だ大きな進歩が見られないのは誠に残念である。再生核研究所はそのような状況を憂えて、公正の原則を掲げて より良い世界を築こうと いろいろな提案を行っている。
真智への愛が無ければ、人間は人間らしくなく、動物や生物と変わらない存在になってしまうだろう。― 生物的な要求や競争、権力争い、虚勢争いである。
公正の原則とは相手の立場に想いを致すことが基本で、真智は普遍的で個々の人間の情や立場を超えたものである。学問・芸術・科学的な真実は個々の人間を超えたものである。世の政策なども例えば国家のあるべき姿、地方公共団体のあるべき姿は個々の人間を越えて、議論されるべきである。国家はどのように在るべきは、個々の政策の是非は個々の人間の立場を離れて議論され、科学的な真理の追究のように議論されるべきである。それこそが、視野を広げ、公正の原則を尊重できる精神、態度である。
日本では、政治を広く議論する基礎が弱いようである。実際、政治的な発言は敬遠される世相が有ると言える。その根本的な原因は議論の対象、議論が 普遍的な観点では無く、個々の人間の立場の意見と混同しているからである。言わば、自己の私情と政策を混同して、政策論争になっていないからである。 ― 日本の国会議論を見ても、政策論争より相手を攻撃する、論争のための論争になっていて、何のための国会論争かと失望させられる。― 他方、イギリスなどの論争を見ると流石民主主義の国家の議会と感心させられてしまう。 逆に、世の多くの会議が上意下達の承認機関になっているような場合も多いように見られる。
学術・研究などでもそのような面があるのではないだろうか。真理の追究の本来の活動から離れて、形式的な研究会や会合を繰り返し、実りある真理の追究のための活動になっていない場合が世には多いのではないだろうか。評価、評価の世界的な傾向を受けて、見せかけ上の評価を良くするための虚しい努力も多いようである。本末転倒の世相が広く感じられる。
政治でも、研究でも真智への愛が大事である。それらは個々の人間を離れて存在するものであるから、自由に、社会を良くするにはどうしたら良いか、また真理はどのようになっているかと問い、真智への愛を、精神を大事にして行きたい。
政治でも、研究でも真智への愛が大事である。それらは個々の人間を離れて存在するものであるから、自由に、社会を良くするにはどうしたら良いか、また真理はどのようになっているかと問い、真智への愛を、精神を大事にして行きたい。
以 上
2017.1.20.13:00
2017.1.21.15:37 ファイルを消してしまう。記録から、再構成。
2017.1.21.19:21
2017.1.22.06:15
2017.1.22.14:20 暖かな良い日和
2017.1.22.17:53
2017.1.23.06:00 晴天、暖かな朝。
2017.1.23.06:15完成、公表。
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