2016年12月22日木曜日

「アレッポの惨劇」を招いた欧米の重い罪

「アレッポの惨劇」を招いた欧米の重い罪

<アレッポで破壊と惨劇が次々と報告されていたのに、無関心を通した国際社会の姿勢は、恥ずべき行為して歴史に刻まれるだろう>(写真:避難する民間人や反体制派を待つバスの車列)
 シリア北部の要衝アレッポは、独裁者アサド大統領に忠誠を誓う政府軍の手でほぼ制圧された。ネットには、ここで繰り広げられた破壊と惨劇が次々と報告されている。それでも欧米は何の行動も起こさない。この国際社会の無関心は、恥ずべき行為として歴史に刻まれるだろう。
 穏健民主派の反政府勢力は主要拠点を失ったが、まだ目標を断念したわけではない。彼らはアサド政権の追放に加え、外国勢力、特にイランと親イラン勢力の影響力排除も目指している。
 シリアの今後を考える上で、重要なのは原点に戻ることだ。6年近い内戦の当初は、反体制派の攻勢でアサド政権は崩壊寸前に見えた。民衆蜂起と政府の抑圧の「直接対決」は、民衆が勝利を収めたのだ。
 戦況が変わったのは、外国の親アサド勢力が紛争に直接介入してからだ。政府軍への武器や物資の支援に始まり、やがてイラン革命防衛隊とレバノンのヒズボラなどのシーア派武装組織、傭兵部隊が戦闘に加わった。
 真の分岐点になったのは、ロシアの動きだった。アサド政権への財政支援や物資供与に加え、ロシアは反体制派への空爆を開始。それもテロ組織ISIS(自称イスラム国)ではなく、穏健派を狙い撃ちした。
 ロシアに軍事介入を決断させたのはイランだ。空爆開始の少し前、革命防衛隊のクッズ部隊を率いるカッサム・スレイマニがモスクワを訪れ、シリアの将来の構想を話し合っていた。
 スレイマニの訪ロは明らかな国連決議違反だ。この人物はテロ行為への関与と支援を理由に国連の制裁対象に指定され、外国への渡航を禁止されている。それを黙認した欧米諸国は、イランとロシアにシリア問題の白紙委任状を渡したに等しい。

今こそ沈黙を破るときだ

 イランの反体制組織ムジャヒディン・ハルクはアレッポ陥落のずっと前に、革命防衛隊がアレッポ近郊に司令部を置いていると報告していた。ここにはヒズボラの司令部もあり、政府軍の兵士もいた。組織的な人道犯罪を実行した勢力の正体を暴く重要な報告だ。
[2016.12.27号掲載]
ジュリオ・テルツィ(元イタリア外相)

再生核研究所声明 131(2013.9.3): シリア軍事介入について ― 日本の対応姿勢
(本声明は、声明に関心を抱く人の希望に応じて見解を纏めたものである)

全ての議論は 前提となる背景、条件、環境に左右されるから、それらについて整理して、それらの仮定の上で議論を進める必要がある。世に捏造、誤報、陰謀、偏向報道が はびこっており、特に軍事関係では 真相は 何時までも 定かでないのが 世の常だからである。
シリア軍事介入に関する情報としては、

1) シリア政府軍が 軍事的に、暴力的に民間人を含む、反政府軍に毒ガスを使用して弾圧したとアメリカが主張して、罰を与えるために軍事的行動を起こすと公言していること、
2) それに対して、シリア政府は事実を否定し、ロシア、中国などはそのような事実は疑わしいとして、アメリカに同調せず、軍事介入に反対している。
3) アメリカ寄りの姿勢をとるイギリス、ドイツなども軍事介入に否定的な意見を表明している。

これらの 相当に確かな事実の上に 問題点と日本国の 対応の賢明な在りようを 明るく展望したい。
第1の根本問題は、内政干渉の問題である。 これは厳格にきちんとしないと、直ちに世界混乱の火種になり、またそのような不安定を引き起こす原因となりかねない事である。 実際、民主化運動が各地で起きている。 今回の場合にも、反政府軍にアメリカなどが肩入れをし、ロシアなどが政府軍を肩入れしている複雑な状況であるから、 いずれの軍事介入も国際紛争に発展する危険性を有し、いずれの国の軍事介入も国を破壊し混乱させるだけであると見られる。 国内混乱を増大させて、結果的には 膨大な経費をかけて、シリア国民にも損害を与え、シリアを衰退させ、 イラクやアフガニスタンのような状況になるのではないかと危惧される。 ― 幕末、幕府と朝廷側にそれぞれ外国軍が 軍事介入したと考えて見よう。 恐ろしい破壊と混乱が起きたことは容易に想像できるだろう。 また、本質論としても、
兵士は 命令に従う者、兵士を罰しても、意味がない、兵士には責任が無い。政府軍を罰するために 攻撃するのは、意味が無く、巻き添えを食う 市民には さらに責任が無い。責任者も特定できないで、軍事介入するのは 根本的におかしいと考えられる。

普遍的な原理として、 内政には 軍事介入はしない という原則を先ず、強く確認すべきであると考える。 これは内政、内部問題に外から介入すれば、 混乱を増すだけであり、その国の大義は、その国に委ねるのが良いと考える。 国の統治や政治は それぞれの国の固有の権利であり、 他国が内政に 軍事的に干渉すべきではない。 これは 国際紛争を少なくして、結果的には 各国の利益にもなると考える。 止む無く軍事介入を行う場合には、強い歯止めの下で、国連憲章を尊重して、 国連の名において行うべきである。
遠くから、第3者的に、結果的に見ると、アラブには、内乱を引き起こさせて 衰退させたい力が働いているように見える。 誰が毒ガスを用いたか ― 誰は 問題ではなく、要するに 軍事介入を招こうとした、裏切り分子たちが居るのではないだろうか。優秀な頭脳を持つアメリカが そのような状況を理解できないはずはなく、軍事介入を行なえば、アメリカは、野心を持ち、これ幸いと判断したと イラクの二の舞になり、アメリカの大義も正義も 誰も信じなくなるだろう。 近代世界史を進めて来た、偉大なるイギリス議会がいちはやく イギリスの軍事介入を否決した事実は、重く尊重されるべきである、賢明なイギリスは その辺の状況を究めつくしているものと考えられる。
さて、そのような状況における日本国の在るべき在りようは、それは簡単明瞭ではないだろうか。 憲法によって軍事行動がとれないのは明白であるが、さらに、平和憲法の精神で、世界の平和を論じる能力も、法的基礎も無いのだから、世界の平和の問題等は 国連常任理事国や、国連に委ね、専ら謹慎し、原発事故対策や放射能対策など内政に全力を尽くすべきである。
特に、アメリカの従属国とみなされている日本政府が 変な対応をして、世界中の笑い者に成らなければ良いと危惧される。分からなければ、慎ましくし、分を弁え先進国イギリス、ドイツなどに追随をしていればよいのではないだろうか。 くれぐれも出過ぎないように気を付けたい。
また、オバマ大統領が このような状況下で、軍事制裁を行なえば、アメリカの正義は揺らぎ、ノーベル平和賞は錆びつき、プーチン大統領が世界の指導者になるだろう。実際、国連総会あるいは、国連安保理議会の議決をとってみれば、明らかになるだろう。
以 上
 
その時は、日本は 古来の美しい文化に反して、醜いアジアの狐の役割を演じさせられるだろう。
「シリア攻撃支持の議員」と「軍需産業からの献金
94日にシリア攻撃の承認に賛成票を投じた上院議員は、反対票を投じた議員に比べて、防衛関係の請負業者から受け取った政治献金が平均で83%多かったことがわかった。
9月4日(米国時間)にシリア攻撃の承認に賛成票を投じた上院議員は、反対票を投じた議員に比べて、防衛関係の請負業者から受け取った政治献金が平均で83%多かったことがわかった。

バークレーに本拠のある非営利の調査機関Maplightの分析によると、4日に限定攻撃承認の採決が行われた上院外交委員会の委員17人に対して、ロッキードマーチンやボーイングのほか、United Technologies社やHoneywell International社といった防衛企業やインテリジェンス企業の政治資金団体(PAC)と従業員から、総額で100万6,887ドルが渡っていた。Maplightは、WIREDの依頼でこの調査を行った。

Maplightのデータによると、受け取った金額は、決議案の承認に賛成を投じた委員は平均72,850ドル、反対を投じた議員は平均39,770ドルだった。

防衛業者の従業員およびPACからの寄付に関するこの分析は、2007年から2012年までの間に、OpenSecrets.orgが追跡したデータに基づいている。

「イエス」を投じた委員の、防衛関係企業からの資金額のトップ3は、176,000ドルのジョン・マケイン上院議員(共和党、アリゾナ州選出)、127,350ドルのディック・ダービン上院議員(民主党、イリノイ州選出)、101,025ドルのティモシー・ケイン上院議員(民主党、ヴァージニア州選出)だった。

「ノー」を投じた委員のうち、防衛関係企業からの資金額のトップ3は、86,500ドルのジョン・バラッソ上院議員(共和党、ワイオミング州選出)、62,790ドルのマルコ・ルビオ上院議員(共和党、フロリダ州選出)、59,250ドルのクリス・マーフィー上院議員(民主党、コネチカット州選出)だった。

決議案の承認には、上下院の本会議の賛成が必要だ。決議案では、60日という期限や、米国の地上部隊の投入の禁止などが定められている。

再生核研究所声明1772014.8.14)国際紛争を少なくするための 単純明快な原則 を提案する

現在は未だ、夜明け前の 野蛮性を有する世界として、世界史の進化を熱望、夜明けを迎えるべき方法を提案し、また思想的な背景も述べてきた。ここでは国際紛争を少なくするための単純明快な原則を提案したい。 平和のための本質的な在りようについては 次を参照:

再生核研究所声明10 (2007/9/10): 絶対的な世界の平和の為に
再生核研究所声明 53(2011.3.24): 世界の軍隊を 地球防衛軍 に
再生核研究所声明 54(2011.04.01): リビア軍事介入について 
再生核研究所声明131(2013.9.3): シリア軍事介入について ― 日本の対応姿勢
(本声明は、声明に関心を抱く人の希望に応じて見解を纏めたものである)

2014.8.9. アメリカのイラク空爆に際して、まず、英明なるオバマ大統領の対応の難しさは、良く理解できる。この困難な状況の原因が そもそもアメリカのイラク軍事介入に有ることは歴然であり、独裁者の排除と大量破壊兵器の破壊を世界に宣言して、軍事介入を行ったものの、公言した大量破壊兵器はついに見つけられず、支持した、イギリスや日本などの国会でも厳しく追及され、アメリカの正義の大義は 地に落ちて、アメリカ国民を含む、世界中の信頼を失い、世界史にも汚点を残している。
平和を志向するオバマ大統領は 平和を追究し、一定の秩序の回復を待って、アメリカ軍の撤退を成し遂げたが、それもつかの間、反政府軍の増強で、アメリカの軍事介入を余儀なくされている。
こうなると、イラクを纏めることが如何に難しい問題であるかが認識させられ、皮肉にもサダム・フセイン大統領にイラクを纏めてもらいたかったという、心情さえ湧いて来るのではないだろうか。― 膨大な軍事費を掛け、破壊を行ない、沢山の犠牲者を出して、このような結果を招いている。痛切残念である。
未だ国内に混乱を有し、秩序の確立されていない国、地域が存在する。国、民族には多様な在り様、形態、秩序が有るが、それを大局的にみれば、国、民族には 内政不干渉、自治と秩序の在りように 外国軍が干渉しないことは 紛争拡大、混乱を避ける 基本原則ではないだろうか。明明白白たる事情、実際的には、国連における 3/4 以上などの圧倒的な支持が無ければ、国内紛争に 如何なる外国軍も介入しない 原則が良いのではないだろうか。
国内紛争、闘争などに 一方の勢力に対する如何なる軍事的な介入も、問題を複雑化し、国際化し 紛争を拡大させ、大きな視点では、紛争の拡大に繋がるものと考える。

内政、国内紛争における外国の介入の 上記原則禁止を 国際的に諒解したい。紛争の局地化を提案したい。 如何なる国家も、国家は、国を纏める 基本的な義務 を負うものである:

再生核研究所声明 11 (2007/9/14): 国の構成について

その国家の形成に、軽々しく外国軍は 介入すべきではなく、そのような紛争の元になるような、兵器などの援助を特定の勢力に対して行うべきではないと考える。アメリカにおける南北戦争や、日本における戊辰戦争などの場合を考えて見れば分るだろう。

以 上

アメリカ上院議員、アメリカと同盟国のテロ支援を認める

ヒラリーはイラクから何も学んでいない
安倍首相がアメリカから5年で30兆の武器買う約束してることが判明 (1年で6兆円)
http://foreignpolicy.com/2015/07/16/japans-expanding-military-role-could-be-good-news-for-the-pentagon-and-its-contractors/

米国の2016年度国防予算、日本が安保法制を制定することが前提に組まれている
Published: May 13, 2015
US defense budget already counting on Japan self-defense plan
http://www.stripes.com/news/pacific/us-defense-budget-already-counting-on-japan-self-defense-plan-1.346012 

ブッシュ前大統領、小泉元首相を称賛 回顧録で蜜月
暗い時代を作った仲間として、傷をなめ合うのも良いのではないでしょうか。 日本は、イギリスのように、責任者を国会に呼び、どうして、間違った道に入ったかを検証すべきではないでしょうか。 過去の間違いをきちんとできなければ、同じような間違いを繰り返すことにならないでしょうか。
国会で、大量破壊兵器があるからなどと言っていましたが、実はなかったとなっています。 
この激しい矛盾に、日本の国会はおかしいと思わないのでしょうか。 
イギリスの対応と比較すると、大いに勉強になりますね。

3.12 困ったイラク問題、小泉人気は、おかしい(2007/8/5): 

イラク問題には心を痛めています。3600名の犠牲者を出し、特殊車1500台を6000億円以上投入するというニュースがありました。アメリカとしては引くに引けない状態に陥ってしまい、膨大な出費です。戦争の泥沼は 古くは帝国の衰退をもたらした例が多くありますが、収拾の作戦を大国アメリカは作る事ができないのでしょうか? 本当に間違った軍事介入であったと後悔されます。多くの犠牲者を出し、膨大な資金を費やして 破壊と混乱だけを残したとなりかねないと思います。 ですから、平和の為に努力したいと思います。
小泉人気は、おかしいのではないでしょうか。
日本の国是に逆らって、イラク問題を誤らせ、同盟国アメリカを困らせてしまいました。
ブレア前首相も責任をとって、在任中に辞職されました。 ブッシュ大統領も厳しい批判に晒されています。
イギリス、アメリカの民主主義の素晴らしさを教えているのではないでしょうか。
ところが、日本はいかがでしょうか。 反省も責任もとらないのです。  これでは、日本の民主主義のレベルがどれ程のものかと世界の物笑いになってしまい、世界の信頼等は決して得られないのではないでしょうか。
戦後、日本の民主主義は、小学生レベルだといわれましたが、どれ程進歩したか と考えてしまいます。

アメリカも日本も困っていると言う事情はよく分かります。 せめて、小泉前首相がイラク軍事介入は、よした方がよい とブッシュ大統領に親友として助言しておけば、たとえアメリカが軍事介入したとしても日本の立場は、遙かに良かったのです。また、アラブ諸国をはじめ世界から日本は、尊敬されたのですが、追随したために日本の対応はちぐはぐになり、世界の信頼を失い、失笑をかっている状況ではないでしょうか。あの時、亀井氏は素晴らしくも反対意見を述べられたと思います。 誠に残念に思っています。

アメリカにとって、良くないと言うことを述べ、真の友人として適切な助言をして頂きたかったのです。明らかに、ブッシュ大統領は、間違った判断をし、アメリカの名誉と膨大な資金を使い、アメリカ自身を困らせてしまったのです。アメリカの正義が、揺らいでしまったのです。平和憲法を持つ日本は、武力でない解決を進言してほしかったのです。 さすが、イギリスは立派です。ブレア前首相は、自ら、イラクに赴き励まし、そして在任中に責任をとって辞められたのです。イギリスの民主主義の素晴らしさに感銘を受けています。 ところが、日本はどうでしょうか。ブッシュ大統領を支持し、アメリカでは既に失敗が常識となっているにも関わらず、日本では失敗を認めずノウノウとして、無責任にしているのです。 これでは、日本の良識や正義をアメリカもイギリスも又世界も信じず、結局、小学生レベルの良識しかないと談じられるのではないでしょうか。

イラク関連の歳出総額は7000億ドル(約84兆円)を超え、
ベトナム戦争(最近の通貨価値に換算すると約5700億ドル)の戦費を上回る見通しだ。
米軍死者4400人、戦費58兆円超=傷跡深く戦闘任務終結-イラク戦争http://www.jiji.com/jc/zc?k=201009/2010090100091&rel=j&g=int

軍需産業は米国経済を支える最大の柱である。米国の軍事費はGDPの4.3%の6800億ドルに達し、世界全体の軍事費の約45%を占めているとされる。とくに最近10年間の伸びは著しく、2001年の同時多発テロ事件以前は2900億ドルだった軍事支出が、2005年には5000億ドルと70%も増加。以後、毎年のように増額され、ゲイツ国防長官は2011年度の予算として7800億ドル(約65兆円)を要求している。

3・9
アメリカの正義であり、アメリカの軍事産業がたたけと言うのは、自分達の利益からしてもいうことになると思います。アメリカの危険な点は、時々戦争をしなければ、軍事産業が成り立たないような危険な体質をもっていることではないでしょうか。イラクをみれば分かるように、あの時、アメリカは、どこかで戦争を仕掛けたいという動機があったのではないでしょうか。 この辺の読みを深く冷静に アメリカ議会の動きを掌握しておく事こそ、日本の国防の最高戦略でなければならないのではないでしょうか。

【絶句】秋の叙勲:旭日大綬章にラムズフェルド元国防長官、アーミテージ元国務副長官など

安倍政権が安保法制を押し付けたジャパンハンドラー・アーミテージに最高勲章授与! 安倍と米国の闇の関係


BBCニュース - ブレア元英首相、IS台頭はイラク戦争と関係あると認める http://www.bbc.com/japanese/34634904

【ヒラリー・クリントン−私達がアルカイダを作った !】 - 一輪の花 - Yahoo!ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/erath_water/65455883.html


再生核研究所声明3382016.12.20)ロシアとの付き合いについて

プーチン大統領の訪日とその成果について、日本国内では戸惑いと評価が分かれているように見える。背景には 安倍首相の古里まで招いて、歓迎、領土問題も少しは進展するのではないかとの期待を膨らましていた世論に対して、何ら明確な進展が見られず、日本の一方的な経済協力が目立つ結果になったと見られているからである。
既にこの観点で、日本のマスコミ、言論界の情報分析力と世界情勢の判断能力の甘さを日本国の大きな弱点であると注意を喚起したい。世界情勢の分析、外交姿勢の適切な分析は国家において極めて重要であるからである。マスコミ、言論界の無能力さは 国家を間違った方向に導くからである。この意味で、日本のマスコミは平和志向より、緊張増大、日本の右傾化を宣伝していると考えられ、おかしな世相を作っていると考えられる。
この意味では、日本政府もマスコミも無能力さを露呈させていると自戒すべきである。
さて領土問題を抱えてのロシアとの関係を如何に考えるべきであろうか。
その前に、信じられない事実を取り上げて、ロシア側の自省を促したい。何と、ロシアの大統領が大幅な遅刻をしたという事実である。大統領の役割の大きさを考えれば、大きな遅刻は熱烈に歓迎したいと待機していた多くの人びと、不祥事を決して起こさせてはならないとする警備関係者などに如何に永く苦痛を与えたかを想像すると心が痛む。これでは歓迎の気持ちは歪んでしまうのではないだろうか。ロシア側は相手に迷惑をかけてはならず、そのような基本的なことができない国とはどのような国かと世界中の国々は疑念を抱くことになるだろう。相手の立場を考えるは世の関係の基本であり、公正の原則の基本であり、約束を守るは国家間でも、個人関係でも基本である。この辺がぐらつけば、真面には付き合いないは 道理である。信頼関係などとは言ってはいられない基礎である。大統領の遅刻はよくあることと報じられているが 遅刻は約束違反であり、ロシアの恥であり、プーチン大統領の恥であるから、改めた方が良いと 念を押して置きたい。
歴史的な経過から、日本が北方領土の返還を求めるのは当然で、その希望はもちろん良く理解できる。実際、どうして北方領土を占領し続けられるのか、多くの日本人には理解できず、ただ日本国の隙を捉えて、奪い取られたと理解しているだろう。世界的な理解もそうなっていて、ロシアという国は、そのような国だとの評価が定着していて、その感情は至るところにロシア不信を起こし、警戒感を招いていると考えられる。なかなか表には出にくい状況はあると考えられるが、多くのロシアの人も同じ様な気持ちを抱いている現実があると考えられる。
さて、日本側の対応であるが、ロシア政府の立場も考えて、領土、領土と発想しないで、領土問題抜きでも経済交流や人的交流を積極的に進めるべきである。上記のような状況を評価して、警戒し、甘い判断をせず、何時でも反故にする国として、実益をしっかり捉えて交流を進めるべきである。
ウクライナ問題を抱えて、欧米ではロシアに対する厳しい態度をとっている。
日本国は 基本的には欧米の側について、欧米第一に考えるべきであり、欧米の許容範囲内での付き合いに限定すべきである。
対中国についてもそうであるが、日本はできれば欧米と中国の橋渡し、あるいは欧米と中国の緩衝地帯の役割をアジアの一員として果たしたいと考えるべきである。しかしながら、いざとなれば、日本はアメリカに付かざるを得ないのは 戦後のアメリカの偉大なる貢献と実績を見れば、歴然である。日米友好関係は日本外交の要である。

以 上

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