2016年11月26日土曜日

小池都知事定例会見11月25日(全文1)自らの給与を3カ月間現在の5分1にする

小池都知事定例会見11月25日(全文1)自らの給与を3カ月間現在の5分1にする


東京都の小池百合子知事が25日午後2時から定例会見を行った。

 報道によると、2020年東京五輪・パラリンピックの会場見直し問題では、ボート・カヌー競技の長沼ボート場(宮城県)への移転は見送られ、当初計画通り「海の森水上競技場」(東京湾岸)での実施で固まったとされる。最終的には、29日に行われる国際オリンピック委員会(IOC)、国、大会組織委員会と都を交えた4者協議のトップ会談で決定される見込み。

 また豊洲市場の主要棟下に盛り土がなされていなかった問題で、当時の幹部職員ら18人を減給処分する方針も報じられている。

予算編成のプロセスの見直しについて

時事通信:よろしくお願いいたします。

小池:皆さま、こんにちは。それでは今週の記者会見、行わせていただきます。今日もいくつか大きな課題がそろっております。少々、お時間を頂戴させていただきます。まず、予算の季節になっているわけでございますが、私が編成いたします初の予算となります。平成29年度予算に向けまして、都民ファーストの視点に立ちまして、予算編成の在り方そのものを大きく見直すことといたしましたので、お知らせをいたします。具体的には予算編成に関わりますプロセスを見直す。そしてそれに、そのプロセスそのものを情報公開するというものでございます。

 まずプロセスの見直しでございますが、来年度の予算では都民の皆さま方の声を最大限、予算に反映していきたい。そのために新たに都民、そして政策現場の実態に精通する各種の団体の皆さま方などから、広く意見、ご要望を伺う機会を設けることといたしました。いわゆるヒアリングということでございますが、このヒアリングには私自身も出席をし、皆さま方の率直な声を伺う。そして積極的な意見交換を行いながら、いただいた意見を編成作業に生かしていくというものでございます。またヒアリングにつきましては、メディアの皆さま方にもオープンで実施をさせていただきます。

 こうしたプロセスをしっかりと踏みまして、かつオープンにすることによって、これまで長年にわたりまして、政党復活予算というものがございましたけれども、この仕組みについては今回、前回で終わりにするということでございます。

 そしてもう1つの切り口が情報公開でございますが、その徹底をいたします。各局の要求状況については、ご存じのように財務局のホームページで取りまとめて公表しているところでございますが、今回新たに財務局の査定状況も12月の下旬には公表をいたします。つまり予算編成のプロセスについても積極的に公開をいたしますので、これによって都政の見える化がさらに進むものと確信をいたしております。

 それから日程でありますけれども、来月の上旬から中旬にかけましては、各種団体等との意見交換を実施いたします。そしてその上で年明け早々ではございますけれども、これらの議論を踏まえつつ、知事査定を実施するということでございます。最終的な予算案は1月の下旬に発表する予定といたしております。担当は財務局でございますので、詳細につきましては財務局のほうにお尋ねいただければと存じます。

豊洲市場の整備に関する懲戒処分について

 2つ目も大変重要な項目でございますが、豊洲市場の整備に関する懲戒処分について本日、職員の処分を行いましたので、お知らせをいたします。本件につきましては11月1日の第二次自己検証報告書、これについても皆さま方にご報告させていただきました。この中身は建物の下に盛土がなかった、そして地下にモニタリング空間を設置したことに関する経緯と責任の所在を明らかにした。そして、その上で懲戒処分の手続きを進めるということを、この報告書を踏まえた上で指示をしたところでございます。

 まず、今回の処分に該当する行為でございますけれども、主に2点になります。こちらにありますけれども、1点目は豊洲の新市場整備方針に反する内容について必要な手続きを踏むことなく決定をしたという点でございます。2点目が都議会におけます答弁など、事実と異なる説明を行ってきたという点でございます。で、これらの行為でございますけれども、不適切な事務処理による信用失墜行為に該当ということでございまして、これは地方公務員法に基づきまして懲戒処分の対象といたし、そして実施をするところでございます。
 処分内容を決定するに当たりましては、それぞれの職員の職責や必要な措置をせずに地下空間を造成したその責任、それから議会などへの説明責任、環境影響評価の手続き違反の点、これらを判断の基準といたしました。そして、処分の軽重でございますけれども、事実関係や外部の専門家であります弁護士の先生方の意見なども取り入れまして、またこれまでに、こういった場合の事例、前例ですね、これらも参考にしながら慎重に検討したものでございます。

 具体的には第二次自己検証報告書でご報告いたしましたとおり、今回の整備方針に反します内容の決定に関わった職員というのは、その程度に応じて、特に基本設計の起工から、実施設計の実務調整までの期間に現場に在籍していた責任を重視いたしましての処分とさせていただきます。

 また、職責に関しましては、局の最高責任者であります市場長、局長を補佐する立場であった管理部長、そして部を統括する立場にありました新市場整備部長の職責を特に考慮いたしまして処分量定に反映をしてまいります。また、基本設計や実施設計起工の決裁への関与、それから事実と異なる答弁の有無なども考慮したところでございます。

 そしてその結果といたしまして、市場長の職にあった4名につきましては6カ月間減給5分の1と、3カ月間減給5分の1の2種とさせていただきます。6カ月間減給5分の1といいますのは、減給処分の中では最も重いものであります。それから部長級の職員でございますが、6カ月間にわたって減給を5分の1、そして1カ月間減給を10分の1、この間で処分をいたすことといたしました。

 それから今回の処分対象者は合計いたしますと18名でございます。その内訳は現役の職員が12名、そして退職者が6名となっております。そして退職者は職員としての身分をすでに失っておりますので、いわゆる懲戒処分の対象にはなりません。そのため処分相当の金額の自主返納を求めていくということになります。また、すでに退職いたしました市場長につきましては局の最高責任者としての責任を重く受け止めておられ、そして管理団体の役員を退任されることになります。

 今回の問題によりまして業界の方々をはじめとする関係者の皆さま方には、そしてまた都民の皆さま方にも大変なご迷惑、そしてご心配を掛けております。あらためておわびを申し上げたく存じます。

 また、この問題、本件でございますけれども、私の着任前の事件という位置付けではございますが、現在、都政を預かるものでございます。そしてそのけじめをつけるという意味で、自ら給与をさらに現在の5分の1、そしてそれを3カ月間減額することといたします。けじめでございます。厳正な処分を実施したことによりまして、1つの区切りをつけたいと考えておりますけれども、もちろん失った都民の信頼は大変大きいものがございます。今後再びこのようなことが起こらないように信頼回復に向けて私が先頭に立ちまして、職員の皆さんと共に都政の改革を進めていきたいと考えております。

 なお、本日発表いたしました懲戒処分でございますけれども、今後、人事上の措置を講じることもございますが、本日は懲戒処分について発表させていただいたところでございます。人事はまた別ということになります。処分の概要は以上でございますが詳しいことにつきましては、こちらは総務局のほうにお問い合わせいただければと存じます。

新組織「江戸東京きらりプロジェクト推進委員会」設置について

 それから次はこれからの話でございますけれども、以前から私はフランスのコルベール委員会という、フランスのブランディングの核をなす組織がございますけれども、それに似た、それを参考といたしまして、名前が、ネーミングは江戸東京きらりプロジェクト推進委員会、この新しい組織を設置いたしますのでお知らせを申し上げます。

 東京には老舗企業の素晴らしい品や伝統工芸品、そして匠の技といった伝統ある宝物がざくざくあるわけでございます。このような宝物を新たな視点から磨き上げて世界に発信をする、そして将来にその匠の技も含めて継承するという意味も込めまして、この江戸東京きらりプロジェクト推進委員会を立ち上げるものでございます。サブタイトルとして江戸東京の技、伝統をつなげる、広げるとさせていただきます。この委員会では趣旨に沿った事業者の先導的な取り組みを後押しいたします。そして宝物の付加価値の向上、発信の方策の検討、事業者の取り組みへの助言などを行うものでございます。

 委員にはブランディング、そしてマーケティング、デザインなどの分野の有識者の方々、そして老舗企業の方々にお願いをいたします。またコルベール委員会の日本代表の方にもご参加いただくことといたしまして、コルベール委員会のこれまでの経験、歴史などについて、ちなみにこれは今、シャネルの日本代表のリシャール・コラスさんで先ほどもブランディングの委員会にも参加していただいております。そして合わせまして委員の数は10名ということになります。私も出席をして一緒に議論をさせていただければと思っております。
 そして委員会は12月の5日、月曜日に第1回を開催いたしまして、技、伝統の承継に関します意見交換を行います。ぜひこれも東京のブランディング、付加価値、そして匠の技の伝承といったいろんな意味を込めて、この委員会が大きなエンジン役になってくれるようにお願いをしていきたいと思っております。http://blogos.com/article/199531/ 
再生核研究所声明 125 (2013.8.24): お金の問題 ― 貨幣について ― 本質論
                                            
(2013.8.17 再生核研究所声明に関心を抱く人の 結構永い間の要望であるが、難しい多面性を有するので、中々纏められなかった。今朝 夏休みを利用して 夏休みの宿題と考えて纏めてみる気持ちになった。1回では無理なので、本質論、収入面、支出面などに分けて 順次触れたい)

まず、お金の述語 を確認しておこう:
貨幣とは、経済学上は(欧米のMoneyやMonnaieなどの用語に対応する訳語として用いられ)、「価値尺度」「交換の媒介」「価値の保蔵」の機能を持ったモノのことである。
広義には、本位貨幣の他にも、法律により強制通用力を認められている信用貨幣も含めて指している[1]。つまり 「貨幣」という語で、鋳貨紙幣に加えて(当座預金などの)信用貨幣も含めて指す場合が多い[2]
貨幣(として用いられるモノ)が額面通りの価値を持つためには、その貨幣を発行する政府に対して信用が存在することが必要条件である。政府は、租税の算定に通貨を用いる。
なお、慣習的な用法として、法令用語の意味における貨幣と紙幣・銀行券をあわせて「お金」と呼ぶことが多い。(ウィキペディア

お金の重要性、価値については、簡潔に 地獄の沙汰も金次第 という諺に表されるであろう。実際、人間の多くの価値が お金で数値化されて、人間の持つ多くの価値がお金を通して交換されるということに その本質が見出される。人間の価値には 生命の延長や場合によっては命の値段さえ関係してくる。実際、高度な医療で 生命が救われたりする状況は 身近に体験される。ある時間の労働から、芸術作品、アイディア、食品、ほとんどのもの、地位や名誉さえお金で評価されて、交換が可能になる。― 資本主義の発達したアメリカでは アメリカンドリームとは 大金持ちになることで表現され、最近でも、アメリカの大使は、大統領選挙における 献金の額で決まるなどと揶揄されている。そこで、人生の多くの部分が その大事なお金を得るための努力であるとさえ、錯覚してしまうほどである。
ところで、そのお金の価値であるが、人間の欲求の数値化であるから、生鮮食品の価値の変動や、株価、外国為替の変動のように絶えず、変化するものであるが、他方国家が、国家予算を通して国家を運営している現実が有るので、世の価値としては最も信じられるものであることには変わりはない。普遍 (不変) 的な価値を持つとされる、金 でさえ非常時やハイパーインフレーションの際、本物か否かの判定や流通性に問題を起こして、有効ではなかったとされている。
さまざまな価値の数値化であるから、実際には極めて難しく、ものの値段や年俸、報酬など歴史と文化を反映させ、慣例さえ尊重しなければ、数値化はたちまち、大混乱を起こしてしまうだろう。再生核研究所声明 722011/12/06) 慣性の法則 ― 脈動、乱流は 人世、社会の普遍的な法則 も参照。
そこで、人間の多くの欲求が お金で叶えられるものであれば、お金が大事は無理からぬという現実がある。実際、お金が十分あれば、相当な自由を得て、好きなことが出来るのであるから、一応の理想的な状況に相当近づくことが出来ると考えられる。
美しい曲を奏でる、それが幾らに値するかは 聞く人の個人によって評価はいろいろであるが、プロとなると 自分で評価して、客を呼ぶのであるから、厳しさが有るが、しかし、それは音楽に限らず多くの価値がそうである。画家は、この絵を幾らで売りたいと宣言するだろう。漁師がこの魚を幾らで売りたい、と同様である。ギャンブルや宝くじのように 夢さえお金に変えて売買できる。人間の価値さえ、その稼ぎの大きさによって評価される面は 確かに世に多いと言える。作家、画家、スポーツマン、芸能人、等々、また地位さえ、収入で評価される面は多い。近年、大学の人事評価などでも 研究費をどれほど得ているかは、大きな評価の要素に成っていて、科学研究費など生涯の研究補助金額がインターネット上に公開されている。
これらは要するに、かつての農村社会で広く実現していた いわゆる自給自足を基本とする社会から、今では農村社会でさえ、電気、ガス、機械の購入、医療、社会活動などで、生活していくためには お金が必要であると纏められる。お金本位制にみえるような社会は、資本主義の発達したアメリカで 上述のように極めて顕著に見られる。いわゆる いろいろなサービスに対するチップなども重要で、適切にお金を払わなければ、大きな問題になるだろう。さまざまな価値が お金で評価される社会である。お金が大きな役割を果たす資本主義の問題点については、 再生核研究所声明75 2012.2.10):  政治・経済の在りようについて も参照。
宗教界でもお金は必要であるから、神のごりやく(ご利益)を除いても 関係者の生活費や、神社、仏閣の維持の観点からも お賽銭や寄付を必要とするのは当然である。少し、間違えると、中世、西欧で行われた免罪符の発行救われるための献金を要求しかねない状況に追い込まれてしまう。いわゆる戒名なども売買される、布施の額の大きさで左右される可能性を有する。無理からぬ面も有ると、理解できるだろう。選挙におけるいわゆる買収などは、何時も起きている現象ではないだろうか。
されば、お金とは何か お金の背後にあるものは、それは様々な人間の考える価値の数値化で、その価格によって、交換される数値化であり、国家と複数の人からなる社会の一定の承認を得た数値化であると言える。
ある人が、この本を1000円で売りたいと宣言して、買う者が現れれば、立派な数値化であり、その本は1000円のものとして、有効性を持ち、その時は 本の価値と1000円が 等価であるとして、評価されるだろう。本を売った者がそのお金で食品を購入すれば、1000円を通して、本と購入した食品の数値化は 等価となるだろう。このような連鎖を続けて行くのが お金の本質であると言えるだろう。
お金とは、そのような数値化における、交換を物理的に行うもの、可能にするものであると言える。

以 上

再生核研究所声明 126 (2013.8.25): お金の問題 ― 貨幣について ― 如何に使うか、支出について

(2013.8.17 再生核研究所声明に関心を抱く人の 結構永い間の要望であるが、難しい多面性を有するので、中々纏められなかった。今朝 夏休みを利用して 夏休みの宿題と考えて纏めてみる気持ちになった。1回では無理なので、本質論、収入面、支出面などに分けて 順次触れたい)

上記で 声明125で 本質論を纏めたので、多くの人の関心を抱く、収入 のまえに 支出 について考察して置こう。地獄の沙汰も金次第 という大事なお金 を如何に使うかである。
あらゆる生物は 自分が好きなように生きたいは、道理であり、まず、自分の好きなように 声明1 公正の原則に背馳しない限り、使うは道理であり、お金を好きなように使うということがまず、第一の原則である。しかしながら、世には、お金が入って仕方がない、大金持ちになって惨めな人生を送った人は 実に多いことが直ぐに分るだろう。実際、好きなように生きるは、生きるということはどのようなことか と同じように、実はそう簡単でないとも言える。
純粋な数学の研究者たちは、若いころは お金に関心を持たず、自由な時間こそ、尊いと評価している人が多いのではないだろうか。家族をもって、家族のためや、子供の為にお金が必要だと気づくのが多いのではないだろうか。再生核研究所声明36を参照。
自分達の生活と将来の為に特にお金を大事にしたいは、まず、第1歩である。それは社会に迷惑をかけないで 自立して生きることであるから、尊いとも言える。後は、多様性の原理で余裕のあるお金を如何に使うかであるが、それは、個々の価値観に依るのは当然である。そこで、支出で 悩ましい事例を挙げて、世の問題として、提起して置きたい
1)  多くの国に行くと、物乞いに会うが、どうしたら良いか - 困っている人は助けたい心情が湧くが、きりがない状況が起きる。また、そこで、与えれば、逆に頼り、何時まで経っても 物乞いを無くすることが、できないだろう。
2)  これは世に多く有る、募金や献金もそのような面を有して、場合、場合によって悩まされる。募金など、あちこちにあってきりがない状況であり、何時も割り切れない気持ちを残すだろう。
3)  政治献金などは より大きな世界であるが、自己の生活と効果を考えると同じような問題を感じるのでは。さらに特定組織の応援となると、どうしても不満を有して、全面的な支持は 殆どできないのではないだろうか。
4)  いわゆる援助では、多くの場合、その時、援助に成っても それが自立を妨げ、永く尾を引く問題を抱えているのではないだろうか。
5)  お坊さんの托鉢については、中々理解しにくいところがある。インドでは鐘を鳴らして、家々を回っている習慣が有るが、大抵何らの施しを与えているようである。イタリアでは若い女性が正座して、物乞いしていて、奇妙に見えた。パリでは読書しながら、他方で 献金を求めている様を見て、流石、文化都市のよう感じられた、修行僧への施しの1種と解釈すべきか? ところで、なぜ修行僧への施しをするのだろう。
6)  上記に対して、大道芸人、ライブ、演奏、教室などなど 一定のサービスを受けた場合には、そのような立場の人の生活を考えて、多めの献金が 良いのではないだろうか? もちろん、良い社会のための営みと判断される場合は 多めであるのは道理ではないだろうか。しかし、信号の合間を見て、窓ふきや芸当して物乞いをしているのは 有難迷惑に当たり、そのような押し付けは世に多い。
7)  いわゆるチップであるが 日本人にはなれない習慣で戸惑うが、土地の習慣が大事では。場違いに出すと嫌な気分を擁かれる場合もあるが 大抵は多めだと喜ばれるのは当然である。有難迷惑も多い。

言えることは、自我をしっかりさせて、再生核研究所声明1の公正の原則に即して、心が弾むように お金を楽しく 自由に使えば良いと言うことである。大金を得て、塔からばら撒いた人がいたが、それはこの声明1に背馳している反社会的な行為として批判されるのは当然である。一般には 余裕のある人は楽しく使って、社会に活かすように心すべきと考える。大事なもの 独り占めにしないで、分かち合い、共に楽しむような気持ちが大事と考える。金は天下の回り物 という諺は 良い心がけではないだろうか。

以 上
再生核研究所声明 127 (2013.8.26): お金の問題 ― 貨幣について ― 収入について

(2013.8.17 再生核研究所声明に関心を抱く人の 結構永い間の要望であるが、難しい多面性を有するので、中々纏められなかった。今朝 夏休みを利用して 夏休みの宿題と考えて纏めてみる気持ちになった。1回では無理なので、本質論、収入面、支出面などに分けて 順次触れたい)

上記で 声明125で 本質論を纏め、声明126で 支出を纏めたので、多くの人が関心を抱く、収入について考察して置こう。地獄の沙汰も金次第 という大事なお金 を如何に得るかという観点である。
あらゆる生物は 自分が好きなように生きたいは、道理であり、まず、自分の好きなように 声明1 公正の原則に背馳しない限り、大事なお金を得たいが道理であり、お金を好きなように得るということがまず、第一の原則である。このような意味で、好きな職業に、あるいは好きな仕事に就いて、ひとりでにお金が入ってくる者は 幸いであると言える。理想国家では どんどんそのような人が増えるのではないだろうか。それが、国の、社会の目標であるとも言える。
特に資本主義社会では 人間の自由な活動が大幅に許されているので お金を得る方法は分類さえできないほど多様であるということである。特にインターネット、情報産業の発展によりその多様性は格段に増加して、どんどん新しいビジネスの方法が開拓されているのが現実である。サービス業や創造活動によるビジネスもきりがないほどである。
されば、収入における問題点とは何だろうか? これは始めから大問題である。収入のある人は問題ないとも言えるので、収入のない者の立場にまず、思いを致そう。
日本国憲法は
日本国憲法 第25条は、日本国憲法第3章にあり、社会権のひとつである生存権と、国の社会的使命について規定している。
第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

と謳い、実際に最低生活を保証し、実際に施行しているから、実に素晴らしい社会の実現であると高く評価される。 この最低生活の保障について、実際に働いて給与を得ている者より、逆に、働かず、最低生活の保障の額の方が高い収入という、一見奇妙な逆転現象さえ起きて、社会問題になっている。
しかし、ここで、生存権として、人は基本的に同じように生きる権利が有り、同じように収入を得て生きられるようにするは、収入にあたっての一つの原則であると考える。 かつて、(教授、助教授、講師、助手の) 職種に関係なく 年齢給で支給していた大学が有ったが、それは流石に行き過ぎだろう。 しかし、身分によって あまりの差を付けることは この原則に抵触すると考える。 
最低生活の保障は 主に先進国における大量の失業者の増大と共に世界的な問題になっている。 収入のない失業者の問題である。 失業問題自身の対応については、 再生核研究所声明 42: 大失業時代 を参照。
次に注目すべきは 価値あるものを得たり、創造したり、作ったりしてもそれらだけからは、お金には変えられないという事実である。お金は作るわけにはいかず、それらの価値あるものを認めて頂いて、それで、お金に変える必要が有り、この時点が重要な観点ではないだろうか。この換金手順に、本質的な問題があり、そこに大きなビジネスの世界も展開していると言えよう。営業部門が製造部門以上に重要な役割を果たすことは 世に多い。
その点、投資、ギャンブル、為替の売買などは 直接的で、簡明な手順だが 元金の有無が問題であり、危険性も伴うだろう。
安定収入を得るには いわゆる固い職業に就くことであるが、冒険的に生きたい者は、ビジネスの開拓、ベンチャービジネスを志し、いわば持てる能力を思う存分に複雑な社会で活かしたいと考えるだろう。実際、成功して、大きな夢を実現している者は世に多い。活力ある社会を創造し、豊かな社会を築くために歓迎されているが、大きな視点からは、地球環境問題に抵触したり、社会性に反する形相を持つ面が強くなる可能性が高くなるので、大いに気を付けたい。
一応は以上で良いとしても 大きな問題が、抜けていることに気づくだろう。それは権力とお金を同時に得る方法である。古来から、公職に就くための人材登用の試験は 科挙制度のように現在も続いている公務員や高官への道である。国家の指導者たちであるから、一定の高級と権力を得るのは当然である。公正な裁判を可能にするために 判事などには、特別に相当な給与が 法律で保障されている。これらに類似する者として政治家が存在するが、これらは民主的な手順で、選挙で選出される訳であるから、それらの適否は 選出する国民の責任であり、原則的には、理想的な在りようであると評価される。

以 上

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