ここで述べたいことは、次に相当表れているので先ず、要点を復習したい:
再生核研究所声明234(2015.6.16)西行花伝 ― 辻邦生、新潮社を読んで – 雅について
まず、雅の語を確認して置こう: 雅(みやび、まさ〔名乗り〕)とは、上品で優雅なこと。宮廷風・都会風であること。風采の立派なこと。動詞形は「みやぶ」。(ウィキペディア)
本では、弓の名人、源重実が 西行(義清)に雅の意味を説明している。 大事な言葉を引用しよう(その辺の精読を勧めたい):
弓を射るとき、型があり、それから外れると、いかに矢が的を射ぬいても、それは雅の匂いを失う、的に当たるより、むしろ雅であるが大事、雅であることは、この世に花を楽しむ心である、余裕があったとき初めてこの世を楽しもうとする気持ちになる。この楽しもうとする心が雅なのだ、矢を射ること そのことが、好きな人、当たれば嬉しいが、当たらなくても好きな人 そういう人こそが 留まる人、つまり雅である人だ。―― しかしながら、雅とは拘らない、自由に楽しむ姿勢であるから、生や死に拘ることは既に 雅の心に反しているのであるから、相当に高い悟りを表していると言える。―― ガツガツしないで ゆったりと楽しむ心、超然とした心持ち、それが雅と表現できるだろう。 留まる心 だという。―― 世相で言えば、平安時代の貴族の生活は 雅すぎで、現代の世相は ガツガツしすぎているとは言えないだろうか。世相に落ち着きをとり戻したい。
現代の世相は 何か急かされているような状況はないだろうか、それゆえに 自分の世界や、家庭、生活に追われて視野が狭く、相手や他の世界をしっかり観る余裕が無くなっているような状況はないだろうか。もちろん、活動は生命の躍動の原理であるが、活動を質の高いものにするには、明に対して暗、間を、静をきちんと配慮するのが大事ではないだろうか。日本では、お茶の時間です、という良い習慣がある、大事にしたい。
ところで解析的な解とは、厳密解であり、一切の誤差を許さない、それに対して誤差を許す解、近似解を求めるチコノフ正則化法は神秘力を有し、そこからゼロ除算1/0=0を発見したが、解の誤差を許容することによって、良い近似解の構成を格段に簡明にする、哲学的な意義がある。これは何事余裕をもって考えようである。具体的な心得として、社会には何事期限や締め切りがあるものであるが、それらの期限以前に余裕をもって済ませてしまおうという、心得である。期限が迫れば、何かの事情で いろいろ期限のことで余計な気遣いがひとりでに湧いてきて、精神衛生上も 良くない状態に追い込まれるだろう。 もちろん、期限を守れないのは、世の約束、秩序の根幹に抵触することであるから、厳禁であることは 当然である。
急かされた生活、仕事について、先ず、精選、無駄なことや余計なことを排除して、余裕を持つ態度が大事ではないだろうか。精選良いものを少なく、選択するは、省エネの原理であり、間をとる、作る原理ではないだろうか。絶えず、心の整理、整頓に心がけることが 大事ではないだろうか。― ここで最も大事なことは 余計な想像をしないこと、気にしないことである。永遠の意味や宇宙回帰説:
再生核研究所声明262(2015.12.09) 宇宙回帰説 ― ゼロ除算の拓いた世界観
再生核研究所声明 264 (2015.12.23): 永遠とは何か ― 永遠から
などは、人生そのものに 余裕を与える 心持ちの原理になるだろう。それらは、人生の目標などが 未来にあるのではなくて、現在にあることを述べている。一歩踏み込めば、ものごとの結果、成果などは 大して意味はなく、活動している過程に意義があること知ることである。
以 上
2016.1.6.14:50 朝の散歩おり、閃く
2016.1.6.15:35
2016.1.6.20:45
2016.1.7.06:10 研究室の窓から、細い三日月が、復活を思わせる
2016.1.7.09:40
2016.1.7.15:10
2016.1.7.18:45
2016.1.7.21:25
2016.1.8.04:00 完成、公表








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