2015年1月17日土曜日

除算 (デジタル)

除算 (デジタル)
デジタル設計において除算を行うアルゴリズムはいくつか存在する。それらのアルゴリズムは、低速な除算と高速な除算の2つに分類できる。低速な除算は反復する毎に最終的な商を1桁ずつ生成していくアルゴリズムである。回復型、不実行回復型、非回復型、SRT除算などがある。高速な除算は最初に商の近似値から出発して徐々に正確な値に近づけていくもので、低速な除算よりも反復回数が少なくて済む。ニュートン-ラプソン法とゴールドシュミット法がこれに分類される。
以下の解説では、除算を Q = N/D で表し、
Q = 商 (quotient)
N = 被除数(分子 = numerator)
D = 除数(分母 = denominator)
とする。
目次 [非表示]
1 余りのある整数除算(符号なし)
2 低速な除算技法
2.1 回復型除算
2.2 非回復型除算
2.3 SRT除算
3 高速な除算技法
3.1 ニュートン-ラプソン除算
3.2 ゴールドシュミット除算
3.3 二項定理
4 大きな整数の場合
5 定数による除算
6 脚注
7 外部リンク
余りのある整数除算(符号なし)[編集]
ここで示すアルゴリズムでは、N を D で割って、商 Q と余り R (remainder) を得る。いずれの値も符号なし整数として扱う。
if D == 0 then throw DivisionByZeroException end
Q := 0 商と余りをゼロで初期化
R := 0
for i = n-1...0 do " ここで n はビット数"
R := R << 1 R を1ビット左シフト
R(0) := N(i) Rの最下位ビットを被除数のiビット目と等しく設定する
if R >= D then
R = R - D
Q(i) := 1
end
end
これは、後述の回復型と基本的には同じである。
低速な除算技法[編集]
低速な除算技法は全て次の漸化式に基づいている。
P_{j+1} = R\times P_j - q_{n-(j+1)}\times D\,\!
ここで
Pj = 部分的剰余 (partial remainder)
R = 基数 (radix)
q n - (j + 1) = 商のビット位置 n-(j+1) の桁の値。ここでビット位置は最下位ビットを 0、最上位ビットを n - 1 で表す。
n = 商の桁(ビット)数
D = 除数
である。
回復型除算[編集]
回復型(または復元型)除算 (restoring division) を固定小数点数に対して行う場合を解説する。ここで以下を前提とする。
D < N
0 < N,D < 1.
商の各桁 q は数字の集合 {0,1} のいずれかである。
二進(基数2)の基本的アルゴリズムは次の通り。
P := N
D := D << n * P と D は N や Q の倍の幅が必要
for i = n-1..0 do * 例えば、32ビットなら 31..0
P := 2P - D * シフトした値から減算を試みる
if P >= 0 then
q(i) := 1 * 結果ビットは 1
else
q(i) := 0 * 結果ビットは 0
P := P + D * 新たな部分的剰余は(回復した)シフトした値
end
end
なお、q(i) は商のi番目のビットを意味する。このアルゴリズムでは減算の前にシフトした値 2P をセーブしておいて、回復(復元)させるステップが必要だが、これはレジスタ T を例えば T = P << 1 としておいて、減算 2P - D の結果が負だった場合にレジスタ T を P にコピーすればよい。
不実行回復型除算は回復型除算とよく似ているが、2*P[i] の値をセーブしておく点が異なり、TP[i] ≤ 0 の場合でも D を加算して戻してやる必要がない。
非回復型除算[編集]
非回復型(または非復元型)除算 (non-restoring division) は商の桁の数字として {0,1} ではなく {-1,1} を使用する。引きっ放し法ともいう。二進(基数2)の基本的アルゴリズムは次の通り。
P[0] := N
i := 0
while i < n do
if P[i] >= 0 then
q[n-(i+1)] := 1
P[i+1] := 2*P[i] - D
else
q[n-(i+1)] := -1
P[i+1] := 2*P[i] + D
end if
i := i + 1
end while
このアルゴリズムで得られる商は、各桁が -1 と +1 であり、通常の形式ではない。そこで通常の二進形式への変換が必要である。例えば、次のようになる。
次の結果を {0,1} の通常の二進形式に変換する : Q = 111\bar{1}1\bar{1}1\bar{1}
ステップ:
1. 負の項のマスクを作る: N = 00010101\,
2. Nの2の補数を作る: \bar{N} = 11101011
3. 正の項のマスクを作る: P = 11101010\,
4. P\, と \bar{N} の総和: Q = 11010101\,
SRT除算[編集]
SRT除算の名は、考案者のイニシャル (Sweeney, Robertson, Tocher) に因んだもので、多くのマイクロプロセッサの除算器の実装に使われている。SRT除算は非回復型除算に似ているが、被除数と除数に基づいてルックアップテーブルを使い、商の各桁を決定する。Intel Pentium プロセッサの浮動小数点除算バグは、このルックアップテーブルの間違いが原因だった。千以上のエントリがあるテーブルのうち理論上参照しないと信じられていた5個のエントリを省略したことが原因である[1]。基数を大きくすると一度の反復で複数ビットを求められるため、高速化可能である[2]。
高速な除算技法[編集]
ニュートン-ラプソン除算[編集]
ニュートン-ラプソン除算 (Newton-Raphson Division) は、ニュートン法を用いて D の逆数を求め、その値と N の乗算を行うことで商 Q を求める。
ニュートン-ラプソン除算のステップは次の通り。
除数 (D) の逆数の近似値を計算する: X_{0}
逆数のより正確な近似値を反復的に計算する: (X_{1},\ldots,X_{S})
被除数と除数の逆数の乗算を行うことで商を計算する: Q = NX_{S}
D の逆数をニュートン法で求めるには、X=1/D で値がゼロとなる関数 f(X) を求める必要がある。明らかにそのようになる関数としては f(X)=DX-1 があるが、これは D の逆数が既にわかっていないと使えない。さらに f(X) の高次導関数が存在しないため、反復によって逆数の精度を増すこともできない。実際に使用できる関数は f(X)=1/X-D で、この場合のニュートン-ラプソンの反復は次の式で表される。
X_{i+1} = X_i - {f(X_i)\over f'(X_i)} = X_i - {1/X_i - D\over -1/X_i^2} = X_i + X_i(1-DX_i) = X_i(2-DX_i)
この場合、X_i から乗算と減算だけで計算可能であり、積和演算2回でもよい。
誤差を \epsilon_i = D X_i - 1 \, と定義すると
X_i = {1 \over D} (1 + \epsilon_i) \,
\epsilon_{i+1} = - {\epsilon_i}^2 \,
となる。
除数 D が 0.5 ≤ D ≤ 1 となるようビットシフトを施す。同じビットシフトを被除数 N にも施せば、商は変化しない。すると、ニュートン-ラプソン法の初期値として次のような線形近似が使える。
X_0 = T_1 + T_2 D \approx \frac{1}{D} \,
区間 [0.5,1] においてこの近似の誤差の絶対値をなるべく小さくするには、次の式を使用する。
X_0 = {48 \over 17} - {32 \over 17} D \, [要出典]
この近似を用いると、初期値の誤差は次のようになる。
\vert \epsilon_0 \vert \leq {1 \over 17} \approx 0.059 \,
この技法の収束は正確に二次的なので、P \, 桁の二進数の値を計算する場合のステップ数は次のようになる。
S = \left \lceil \log_2 \frac{P + 1}{\log_2 17} \right \rceil \,
ゴールドシュミット除算[編集]
ゴールドシュミット除算の名は Robert Elliott Goldschmidt に因んだもので[3]、除数と被除数の両方に共通の係数 Fi をかけていき、除数 D が 1 に収束するようにする。すると 被除数 N は商 Q に収束する。つまり、以下の式で分母が1になるようにもっていく。
Q = \frac{N}{D} \frac{F_1}{F_1} \frac{F_2}{F_2} \frac{F_{\ldots}}{F_{\ldots}}
ゴールドシュミット除算のステップは次の通り。
乗数となる係数 Fi を推定により生成する。
除数と被除数に Fi をかける。
除数が十分 1 に近くなったら、被除数を返す。さもなくばステップ1に戻ってループする。
0 < D < 1 となるよう N/D を調整済みとし、それぞれの Fi は D から次のように求める。
F_{i+1} = 2 - D_i
除数と被除数にその係数をかけると次のようになる。
\frac{N_{i+1}}{D_{i+1}} = \frac{N_i}{D_i}\frac{F_{i+1}}{F_{i+1}}
k 回の反復で十分なら、Q=N_k となる。
ゴールドシュミット法はAMDの Athlon やその後のモデルで使用されている[4][5]。
二項定理[編集]
ゴールドシュミット法は、二項定理を使ってより単純化した係数を使うことができる。D\in(\tfrac{1}{2},1] となるよう N/D を2の冪でスケーリングすることを前提とする。ここで D = 1-x となるよう x を求め、F_{i} = 1+x^{2^i} とする。すると次のようになる。
\frac{N}{1-x}
= \frac{N\cdot(1+x)}{1-x^2}
= \frac{N\cdot(1+x)\cdot(1+x^2)}{1-x^4}
= \frac{N\cdot(1+x)\cdot(1+x^2)\cdot(1+x^4)}{1-x^8}
x\in[0,\tfrac{1}{2}) なので、n ステップ後には 1-x^{2^n} と 1 の相対誤差は 2^{-n} となり、2^n の二進数の精度では 1 と見なせるようになる。このアルゴリズムをIBM方式と呼ぶこともある[6]。
大きな整数の場合[編集]
ハードウェアの実装に使われている設計技法は、一般に数千桁から数百万桁の十進数値での除算(任意精度演算)には適していない。そのような除算は例えば、RSA暗号の合同式の計算などでよく見られる。大きな整数での効率的除算アルゴリズムは、まず問題をいくつかの乗算に変換し、それに漸近的に効率的な(つまり桁数が大きいほど効率がよい)乗算アルゴリズム(英語版)を適用する。例えば、Toom–Cook multiplication やショーンハーゲ・ストラッセン法(英語版)がある。乗算への変換としては、上述したニュートン法を使った例や[7]、それより若干高速な Barrett reduction アルゴリズムがある[8]。ニュートン法は同じ除数で複数の被除数に対して除算を行う場合に特に効率的で、除数の逆数を1度計算しておくと、毎回それを流用できる。
定数による除算[編集]
定数を除数とする除算は、その定数の逆数との乗算と等価である。そのため、除数 D がコンパイル時にわかっている場合(定数の場合)、その逆数 (1/D) をコンパイル時に計算すれば、N·(1/D) という乗算のコードを生成すればよいということになる。浮動小数点数の計算であれば、そのまま適用できる。
整数の場合は、一種の固定小数点数による計算に変形する手法がある。まず、算術的に考えてみる。例えば、除数が3の場合、2/3、4/3、256/3などのどれかを使って乗算し、しかる後に2や4や256で除算すればよい。2進法であれば除算はシフトするだけで良い(16ビット×16ビット=32ビットのような、倍長で演算結果が全て得られる計算機なら、運が良ければ上位16ビットにそのまま解が得られるようにすることもできる)。
これを整数演算でおこなう場合は、256/3は当然正確な整数にはならないので、誤差があらわれる。しかし、シフト幅をより大きくし、値の範囲に注意すれば、常に不正確な部分はビットシフトによって捨てられる[9]ように変形できることがある。
具体例として32ビットの符号なし整数で、除数が3の場合 2863311531 / 2^{33} との乗算に変換できる。まず 2863311531 との乗算を行い、その後33ビット右シフトする。この値は正確には 1/2.999999999650754 である。
場合によっては、定数による除算を一連のシフト操作と加減算に変換できることもある[10]。特に興味深いのは10による除算で、シフトと加減算で正確な商(と必要なら余り)が得られる[11]。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%A4%E7%AE%97_%28%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%29

再生核研究所声明199(2015.1.15) 世界の数学界のおかしな間違い、世界の初等教育から学術書まで間違っていると言える ― ゼロ除算100/0=0,0/0=0
ゼロ除算は 西暦628年インドでゼロが文献に記録されて以来、問題とされてきた。ゼロ除算とは、ゼロで割ることを考えることである。これは数学の基本である、四則演算、加法、減法、乗法、除法において、除法以外は何時でも自由にできるのに、除法の場合だけ、ゼロで割ることができないという理由で、さらに物理法則を表す多くの公式にゼロ除算が自然に現れていることもあって、世界各地で、今でも絶えず、問題にされていると考えられる。― 小学生でも どうしてゼロで割れないのかと毎年、いろいろな教室で問われ続いているのではないだろうか.
これについては、近代数学が確立された以後でも、何百年を越えて 永い間の定説として、ゼロ除算は 不可能であり、ゼロで割ってはいけないことは、初等教育から、中等、高校、大学そして学術界、すなわち、世界の全ての文献と理解はそうなっている。変えることのできない不変的な法則のように理解されていると考えられる。
しかるに2014年2月2日 ゼロ除算は、可能であり、ゼロで割ればゼロであることが、偶然発見された。その後の経過、背景や意味付け等を纏めてきた:
再生核研究所声明 148(2014.2.12) 100/0=0, 0/0=0 - 割り算の考えを自然に拡張すると ― 神の意志
再生核研究所声明154(2014.4.22) 新しい世界、ゼロで割る、奇妙な世界、考え方
再生核研究所声明157(2014.5.8) 知りたい 神の意志、ゼロで割る、どうして 無限遠点と原点が一致しているのか?
再生核研究所声明161(2014.5.30)ゼロ除算から学ぶ、数学の精神 と 真理の追究
再生核研究所声明163(2014.6.17)ゼロで割る(零除算)- 堪らなく楽しい数学、探そう零除算 ― 愛好サークルの提案
再生核研究所声明166(2014.6.20)ゼロで割る(ゼロ除算)から学ぶ 世界観
再生核研究所声明171(2014.7.30)掛け算の意味と割り算の意味 ― ゼロ除算100/0=0は自明である?
再生核研究所声明176(2014.8.9) ゼロ除算について、数学教育の変更を提案する
Announcement 179 (2014.8.25): Division by zero is clear as z/0=0 and it is fundamental in mathematics
Announcement 185 : The importance of the division by zero $z/0=0$
再生核研究所声明188(2014.12.15)ゼロで割る(ゼロ除算)から観えてきた世界
再生核研究所声明190(2014.12.24)
再生核研究所からの贈り物 ― ゼロ除算100/0=0, 0/0=0
夜明け、新世界、再生核研究所 年頭声明
― 再生核研究所声明193(2015.1.1)― 
再生核研究所声明194(2015.1.2)大きなイプシロン(無限小)、創造性の不思議
再生核研究所声明195(2015.1.3)ゼロ除算に於ける高橋の一意性定理について
再生核研究所声明196(2015.1.4)ゼロ除算に於ける山根の解釈100= 0x0について
ところが、気づいてみると、ゼロ除算は当たり前なのに、数学者たちが勝手に、割り算は掛け算の逆と思い込み、ゼロ除算は不可能であると 絶対的な真理であるかのように 烙印を押して、世界の人々も盲信してきた。それで、物理学者が そのために基本的な公式における曖昧さに困ってきた事情は ニュートンの万有引力の法則にさえ見られる。
さらに、誠に奇妙なことには、除算はその言葉が表すように、掛算とは無関係に考えられ、日本ばかりではなく西欧でも中世から除算は引き算の繰り返しで計算されてきた、古い、永い伝統がある。その考え方から、ゼロ除算は自明であると道脇裕氏と道脇愛羽さん6歳が(四則演算を学習して間もないときに)理解を示した ― ゼロ除算は除算の固有の意味から自明であり、ゼロで割ればゼロであるは数学的な真実であると言える(声明194)。数学、物理、文化への影響も甚大であると考えられる。
数学者は 数学の自由な精神で 好きなことで、考えられることは何でも考え、不可能を可能にし、分からないことを究め、真智を求めるのが 数学者の精神である。非ユークリッド幾何学の出現で 絶対は変わり得ることを学び、いろいろな考え方があることを学んできたはずである。そのような観点から ゼロ除算の解明の遅れは 奇妙な歴史的な事件である と言えるのではないだろうか。
これは、数学を超えた、真実であり、ゼロ除算は不可能であるとの 世の理解は間違っている と言える。そこで、真実を世界に広めて、人類の歴史を進化させるべきであると考える。特に声明176と声明185を参照。ゼロ除算は 堪らなく楽しい 新世界 を拓いていると考える。
以 上

再生核研究所声明194(2015.1.2)大きなイプシロン(無限小)、創造性の不思議
ゼロで割る、ゼロ除算は 割り算を掛け算の逆と考えれば、不可能である事が簡単に証明されてしまう。しかるにゼロ除算は 自然な考え方でゼロになるということが発見されるや否や、ゼロ除算は除算の固有の意味から自明であるということと その一意性があっという間に証明されてしまった。ここでは創造性の実態、不思議な面に触れて、創造性の奇妙な観点をしっかり捉えて置きたい。― 背景の解説は 次を参照:
ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
道脇裕・愛羽 父・娘 氏たちの意見は 割り算を除算の固有の意味から考えて、自明であると結論づけたものであるが、この文脈を追記すると:
そこで、100/0 を上記の精神で考えてみよう。 まず、
100 - 0 = 100,
であるが、0を引いても 100は減少しないから、何も引いたことにはならず、引いた回数(商)は、ゼロと解釈するのが自然ではないだろうか (ここはもちろん数学的に厳格に そう定義できる)。ゼロで割るとは、100を分けないこと、よって、分けられた数もない、ゼロであると考えられる。 この意味で、分数を定義すれば、分数の意味で、100割るゼロはゼロ、すなわち、100/0=0である。
さらに、
ところで、 除算を引き算の繰り返しで計算する方法自身は、除算の有効な計算法がなかったので、実際は日本ばかりではなく、中世ヨーロッパでも計算は引き算の繰り返しで計算していたばかりか、現在でも計算機で計算する方法になっている(吉田洋一;零の発見、岩波新書、34-43)。
さらに、道脇裕氏が、2014.12.14日付け文書で、上記除算の意味を複素数の場合にも拡張して ゼロ除算z/0=0を導いているのは、新しい結果であると考えられる。
吉田洋一氏は、上記著書で、ゼロ除算の方法を詳しく書かれているにも関わらず、ゼロ除算はゼロであるとの 結果に至っていない。道脇氏が見破ったセロ除算が出ていない。 吉田氏が書かれているように、中世ヨーロッパ、アジアでも、計算機内の計算法でも広範に、使われている方法の 小さな、小さな発想が出ていない。世界は広く、四則演算を習い、使用している人は それこそ膨大な人口なのに 皆道脇氏の発想が出ていないということは 何を意味するであろうか。 もちろん、数学や物理学の天才たちを回想しても 驚くべきことである。 しかも, 物理学には、ゼロ除算が自然に現れる公式が沢山存在して、ゼロ除算は 物理学の 不明な、曖昧な点であったという事実さえ存在していた。世間でもどうしてゼロで割れないかの疑問は 繰り返し問われてきていた、問われている。
この小さな、小さな発想の1歩が出なかった理由は、除算は乗算の逆であって、ゼロ除算は不可能であるという、数学の定説が ゆり動く事がなかったという、厳然とした事実ではないだろうか? 数学的に不可能性であることが証明されていることは、あたかも 絶対的な真理のように響いてきたのではないだろうか。― しかしながら、人類は非ユークリッド幾何学の出現で、数学的な真実は変わりうることを学んでいるはずである。 実際、平行線が無数に存在したり、全然、存在しない幾何学が現れ、現在それらが活用されている。
道脇愛羽さん(当時6歳)は 四則演算の定義、基本だけを知っていて、自由な発想の持ち主であるがゆえに、得られた感覚とも言えるが、無限が好きだとか、一般角の三等分を考えるなど、相当な数覚の持ち主のように感じられる。道脇裕氏は、自由人で、相当な整数論を独力で展開するなど多彩な才能の持ち主であるが、除算の理解にも深く、複素数でも除算の考えができるなど、全く新しい結果を得ていると考える。数学の定説など ものともしない、世界を観ているのが良く分かる。それらの故にこの偉大な1歩を踏み出すことができたと考えられる。
この1歩は偉大であり、小学校以上の割り算の考えを改め、ゼロ除算を 世界の常識にすべきであると考える。
我々は、この発見の契機から、人間の創造性について沢山の事を学べるのではないだろうか。
以 上


再生核研究所声明195(2015.1.3)ゼロ除算に於ける高橋の一意性定理について
ゼロで割る、ゼロ除算は 割り算が掛け算の逆と考えれば、不可能である事が簡単に証明されてしまう。しかるにゼロ除算はある自然な考え方でゼロになるということが発見されるや否や、ゼロ除算は除算の固有の意味から自明であるということと その一意性があっという間に証明されてしまった。ここでは創造性の実態、不思議な面に触れて、創造性の奇妙な観点をしっかり捉えて置きたい。― 背景の解説は 次を参照:
ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
道脇裕・愛羽 父・娘 氏たちの自明であるという解釈は 再生核研究所声明194で纏めたので、ここでは高橋の一意性定理を確認して置きたい。
まず、山形大学の高橋眞映 名誉教授によって与えられた 定理とその完全な証明を述べよう:
定理 Rを実数全体として、 Fを R x R からRへの写像(2変数関数)で、全ての実数 a、b、c、d に対して
F (a, b)F (c, d)= F (ac, bd)
および b がゼロでない限り、
F (a, b) = a/b
とする。 このとき、 F (a, 0) = 0 が導かれる。
証明 実際、 F (a, 0) = F (a, 0)1 = F (a, 0)(2/2) = F (a, 0)F (2, 2) = F (ax 2, 0 x 2) = F (2a, 0) = F (2, 1)F (a, 0) = 2F (a, 0).。 よって F (a, 0) = 2F (a, 0)、ゆえに F (a, 0)=0。
この定理で、F (a, 0) を a/0 と定義するのは自然であり、実際、 そう定義する。 ここは大事な論点で、チコノフ正則化法や道脇方式で既にa/0が定義されていれば、もちろん、定理ではF (a, 0) =a/0 が導かれたとなる。
定理は 分数の積の性質 (a/b)(c/d) = (ac/bd) を持つもので、分数をゼロ除算に(分母がゼロの場合に)拡張する、如何なる拡張も ゼロに限る a/0=0 ことを示している。― これは、拡張分数の基本的な積の性質(a/b)(c/d) = (ac/bd)だけを仮定(要請)すると、ゼロ除算は ゼロに限る a/0=0ことを示しているので、その意義は 決定的であると考えられる。 この定理は千年以上の歴史を持つゼロ除算に 決定的な解を与えていると考えられる。
チコノフ正則化法や一般逆の方法では、一つの自然な考え方で導かれることを示しているだけで、いろいろな拡張の可能性を排除できない。道脇方式も同様である。 一意性定理とは、そもそも何、何で定まるとは、その、何、何が定める性質の本質を捉えていて、導いた性質の本質、そのものであると言える。高橋眞映教授の定理は 証明も簡潔、定理の意義は絶大であり、このような素晴らしい定理には、かつて会ったことがない。数学史上の異色の基本定理ではないだろうか。
ゼロ除算は、拡張分数が 直接、自明であるが、積の公式が成り立つと、積極的に性質を導いていることにも注目したい。(ゼロ除算は 新しい数学であるから、そのようなことまで、定義に従って検討する必要がある。)
ゼロ除算は 千年以上も、不可能であるという烙印のもとで, 世界史上でも人類は囚われていたことを述べていると考えられる。世界史の盲点であったと言えるのではないだろうか。 ある時代からの 未来人は 人類が 愚かな争いを続けていた事と同じように、人類の愚かさの象徴 と記録するだろう。 人は、我々の時代で、夜明けを迎えたいとは 志向しないであろうか。
数学では、加、減、そして、積は 何時でも自由にできた、しかしながら、ゼロで割れないという、例外が除法には存在したが、ゼロ除算の簡潔な導入によって、例外なく除算もできるという、例外のない美しい世界が実現できたと言える。
高橋の一意性定理だけで、数学はゼロ除算100/0=0,0/0=0を確定せしめていると言えると考える。 実はこの大事な定理自身は 論文にもそのまま記述されたにも関わらず、共著者名に高橋の名前が高橋教授の希望で載っていない:
M. Kuroda, H. Michiwaki, S. Saitoh, and M. Yamane,
New meanings of the division by zero and interpretations on $100/0=0$ and on $0/0=0$, Int. J. Appl. Math. Vol. 27, No 2 (2014), pp. 191-198, DOI: 10.12732/ijam.v27i2.9.
ところが、 高橋教授がゼロ除算の一意性を証明したと 当時 アヴェロ大学にポスドクで来ていた、イタリアのM. Dalla Riva博士に伝えたところ、そんな馬鹿な、反例を作ると猛然と挑戦したのであるが次々と失敗を続けていたが、帰る頃、驚いて高橋の結果は正しいと独自に定理を発見、証明した。― そこで、いろいろ経緯があって、共著で論文を書こうと提案していたところ、ゼロ除算そのものの研究の意味がないとして、論文と研究には参加せず、彼の結果は、齋藤のものとして良いとなった。彼らのあるグループ間では ゼロ除算は意味がないということで、意見が一致したというのである。これは数学が正しくても意味が無いという、見解の人たちが存在するという事実を述べている。アヴェイロ大学でもそのような意見であったので、アヴェイロ大学では、ゼロ除算は研究できない状況になっていた。それらの思想、感覚は、アリストテレスの世界観が宗教のように深くしみわたっていて、universe は不連続なはずがないという事である。ゼロ除算における強力な不連続性は受け入れられない、ゼロ除算はまるで、恐ろしい魔物をみるように 議論しても、発表してもならないと 数学教室の責任者たちに念を押された事実を 真実の記録として、書き留めて置きたい。
独立に証明された、Riva氏と高橋教授は、自分たちの定理の重要性を認識していなかったように感じられる。 他方、齋藤は、最初から今もなお その素晴らしさに驚嘆して感銘させられている。
以 上

再生核研究所声明196(2015.1.4)ゼロ除算に於ける山根の解釈100= 0x0について
ゼロ除算 100/0=0 は 説明も不要で、記号を含めて 数学的に既に確定していると考える。 もちろん、そこでは100/0 の意味をきちんと捉え、確定させる必要がある。 100/0 は 割り算の自然な拡張として ある意味で定義されたが、 その正確な意味は微妙であり、いろいろな性質を調べることによって その意味を追求して行くことになる:
ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
100/0=0 というのであるから、それは 100= 0 x0 というような意味を有するであろうかと 問うことは可能である。 もちろん、x を普通の掛け算とすると0x0 =0 となり、矛盾である。ところが山根正巳氏によって発見された解釈、物理的な解釈は絶妙に楽しく、深い喜びの情念を与えるのではないだろうか:
M. Kuroda, H. Michiwaki, S. Saitoh, and M. Yamane,
New meanings of the division by zero and interpretations on $100/0=0$ and on $0/0=0$, Int. J. Appl. Math. Vol. 27, No 2 (2014), pp. 191-198, DOI: 10.12732/ijam.v27i2.9.
等速で一直線上 異なる方向から、同じ一定の速さvで、同じ質量mの物体が近づいているとする。 その時、2つの物体の運動エネルギーの積は
\begin{equation}
\frac{1}{2}m{ v}^2 \times \frac{1}{2}m{(- v)^2} =E^2.
\end{equation}
で 一定E^2である。
ところが2つの物体が衝突して止まれば、vは ともにゼロになり、衝突の後では見かけ上
\begin{equation}
0 \times 0 =E^2.
\end{equation}
となるのではないだろうか。 その時はE^2 は 熱エネルギーなどに変わって、エネルギー保存の法則は成り立つが、ある意味での掛け算が、ゼロ掛けるゼロになっている現象を表していると考えられる。 ゼロ除算はこのような変化、不連続性を捉える数学になっているのではないだろうか。 意味深長な現象を記述していると考える。
運動エネルギー、物質は数式上から消えて、別のものに変化した。 逆に考えると、形式上ないものが変化して、物とエネルギーが現れる。これはビッグバンの現象を裏付けているように感じられる。 無から有が出てきたのではなくて、何かの大きな変化をビッグバンは示しているのではないだろうか?
以 上

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