2018年2月21日水曜日

荒廃が進む都市の命運は、「天文学者」に託された──銀河の解析手法は米国の地方都市を救うか

荒廃が進む都市の命運は、「天文学者」に託された──銀河の解析手法は米国の地方都市を救うか

人口減少に伴い空き家が増え、荒廃の進むメリーランド州のボルチモア市。街が荒廃に向かっていくパターンを突き止めるよう依頼された男は、なんと天体物理学者だった。まるで銀河を観測するかのように空き家の群形成を解析することで、どこまで荒廃に歯止めをかけられるのか。ボルチモアの取り組みを探った。
人が住まない建物には、独特の引力のようなものがある。板が打ちつけられた家が出現したら、近所にもう1件、空き家が続くと考えてまず間違いない。
多くの場合、空き家は地域全体を自らの流れに引き込み、空き家の群れを拡大させていき、住宅相場を低下させる。少なくともこうした現象を発端として、メリーランド州ボルチモア市は、ジョンズ・ホプキンズ大学の天体物理学者タマーシュ・ブダヴァリに声をかけた。
ブダヴァリは、キャリアの大半を宇宙のモデル化にささげ、銀河と銀河団の形成傾向を研究してきた研究者だ。最も詳細な宇宙の3次元マッププロジェクトであるスローン・デジタルスカイサーヴェイ(SDSS)の研究にも貢献してきた。
そのブダヴァリが17年からは、ボルチモアの住宅コミッショナーであるマイケル・ブレイヴァマンの要請で、都市の空き家を予測できるアルゴリズムツールの開発に取り組んでいる。
銀河のマッピングと放棄された建物探しは、表面的にはまったく関係がない。しかしブダヴァリによると、要するに深いところではどちらも「データの問題」なのだという。大量の兆候を分析して、人間の目には簡単にわからないパターンを検知し、引き出す必要がある。
「わたしのアイデアは、空き家の群形成の相互関係を、天文学で測定したのと同じやり方で測定できないだろうか、というものです」とブダヴァリは述べる。住宅コミッショナーのブレイヴァマンは、宇宙の謎を解き明かすのと比べたら「われわれとの仕事は割と簡単ではないでしょうか」と語る。
ブレイヴァマンとブダヴァリが知り合ったのは、子どもたちが同じ学校に通っていたからだった。ふたりはジョンズ・ホプキンズ大学のプロジェクトである「21st Century Cities」を通じて正式なパートナーシップを結んだ。

ボルチモアは都市研究にとって格好の実験場

21st Century Citiesのなかには、「ブルームバーグ・フィランソロビーズ」が後援している開始後3年のプログラム「センター・フォー・ガヴァメント・エクセレンス(GovEx)」がある。都市の効果的なデータ活用の推進を目指す取り組みだ。
これまで、ラスヴェガスの市当局と提携して緊急電話の応答のスピードアップに取り組んだり、テキサス州ラレドでは犯罪データの分析によってそれほど危険な都市ではないと証明して経済活性化に協力したりしてきた。GovExは、さまざまな都市を結ぶ組織として、データ管理の新しいアプローチを編み出し、それを全国120のパートナー自治体に広げる支援をしている。
GovExのエグゼクティヴディレクターを務めるベス・ブラウアーは、「われわれは事例から学んだことを記録しています。いまでは同じ問題に取り組んでいる都市のグループが研究を再現できるようになっています」と語る。
都市の荒廃に関する研究にとって、ボルチモアは格好の実験場になるはずだ。第2次世界大戦の終わりから間もないころ、つまりベスレヘム・スチール(2001年に経営破綻した製鉄会社)の製鋼所がまだガンガン音をたてていたころ、ボルチモアの人口は約100万人を超えピークを迎えた。製鋼所や近くの造船所で仕事に就くため、大量の労働者が移住してきたのだ。
しかし、米国の製造業の中心地は衰退し、それに伴ってボルチモアの人口は1950年以降着実に減少を続けた。そして何十年にもわたる停滞期に入ったのだ。
現在の人口は約62万人で、ピーク時の約3分の1にまで減少した。しかし、当時の人々が住んでいた住宅はいまも残っており、放棄されたまま荒廃が進んでいる。これらはボルチモアの市民にとって、治安上だけでなく経済的な脅威にもなっている。
16年1月、メリーランド州のラリー・ホーガン知事(共和党)とボルチモアのキャサリン・プー市長(民主党)が協力し、ボルチモアの荒廃した建物を取り壊して再開発する7億ドルの計画を発表した。ボルチモアの調査員約60人が、問題のあるエリアを詳細に調べており、板を打ちつけられた建物や空き地になっている区画、約1万7,000件を特定した。
しかしブレイヴァマンのチームは、人が住んでいない建物や区画がおそらく全部で3万件はあると考えている。その多くがまだ特定されていないだけなのだ。市当局による特定が早くなれば、召喚状の発行や、土地の競売や再開発をそれだけ早く行える。ブダヴァリとの協力によって「いま見えていないものが見えるようになります」と、ブレイヴァマンは語る。

重要なのは生活の「質」を測定すること

そのためには、従来の調査員報告に限られない新しいデータソースを見つけなければならない。例えば、ボルチモアでは建物で使われている水の量に関するデータを収集している。ガスと電気の会社は、電気が通っている建物を記録している。米国郵便公社(USPS)は、手紙を配達できない場所を把握している。ブレイヴァマンいわく、郵便配達員たちはアマチュア調査員を兼務しているようなものなのだ。
ボルチモア市で分析と戦略的計画策定のディレクターを務めるジョン・デイヴィッド・エヴァンズは、「政府の多くの部門と同じく、われわれにはいまデータがあふれるほどたくさんあります」と語る。「われわれは理解できる以上のデータを生み出しているわけですが、そこから必要なものを抜き出す統計的な手段がないのです」
ブダヴァリは現在、そうしたデータをすべてひとつにまとめて、居住者がいない建物だけでなく、居住者のいる近くのほかの建物がそうなる可能性まで予測するツールの開発を目指している。彼は区画の形状、建物の仕様、階数、バスルームの数、最後に販売されたときの価格など、あまり明確ではないほかのデータも取り込むつもりだ。このツールを使って、ブダヴァリのチームは都市のヒートマップを作成し、さまざまな建物群の間で生じつつある問題を浮き彫りにする。
プロジェクトはまだ開発段階であり、ローンチまで最大であと半年かかる可能性がある。しかし、いったん立ち上がれば、ボルチモアをはじめとするGovExネットワークの都市が、時間と資金を投じる先についてより戦略的に判断できるようになるとブダヴァリは期待している。
「大切なのは、使える資金をどう活用すればその都市の生活の質を最大限向上させられるのかということです」と、ブダヴァリは述べる。「本当の問題は、生活の質をどのように測定するかなのです」
それはあまりに大きすぎる問いであり、定量化は不可能なようにも思える。しかし、宇宙の形状を隅々まで研究するのに慣れた天文学者からすれば、いつもの仕事と変わりはしないのだ。https://wired.jp/2018/02/16/baltimore-vacant-houses/

とても興味深く読みました:

再生核研究所声明 13 (2008/05/17): 第1原理 ― 最も大事なこと

世界の如何なるものも 環境内の存在であり、孤立した存在は在り得ない。世界の如何なる芸術も真理もまた一切の価値は、人類が存在して始めて意味のある存在となる。従って人類の生存は、如何なるものをも超えた存在であり、すべてに優先する第1原理として、認識する必要がある。よって環境や戦争については 多くの人間の関与すべき重要な問題と考えなければならない。21世紀は、近代科学の進歩によって 地球の有限性が顕わになり、人類絶滅の可能性を感じせしめるようになってきた時代とも言える。

国が栄えなければ、地方の栄えは考えられず、県などが栄えなければ 市町村などの発展は望めない。市町村などが健全でなければ 地域は栄えず、住民や家庭の健全な生活は不可能である。しかしながら、現実的な対応としては、逆方向の発展を考えざるを得ない。すなわち私たち個人、および個人の近くから、より良い社会、環境になるように努力していくことである。孤高の存在は所詮空しく、儚いものである。それゆえに われわれは各級のレベルにおける環境と社会に思いを致すことに努力して行こうではありませんか。

特に、われなき世界は 存在すれども、何事をも認識できず、知ることもなく感じる事もできない。よって、われ存在して始めて、世界を知ることになるから、健全なる個人の存在は、個人にとっては最も大事な第1原理に考えざるを得ない。これは言い古されてきた、 まず健康ということ、 に他ならない。われなき世界とは 自分が影響を与えない世界のことである。この個人と社会の関わりは、 愛とよばれている、 愛の本質である。それは男女の愛と親子の愛が基本になっている。それはまた じんかん と よばれる人間存在の本質でもある。

この声明は 地球環境を限りなく大事にし、世界の平和を確立し、社会を大事に思い、世界の拡大と深化を、 個人を尊重しながら、 積極的に進めることを、各級のレベルで努力することを要請しているものである。その原理は、 人間存在の本質である、 人間存在における三位一体の理存在、知、愛の、存在して、始めて知り、求める事ができる という原理を、いわば当たり前のことを、
確認しているに他ならない。(しかしながら、実際にはこの自明な、重要な原理は、解析接続のように必然的に 新しい価値観と考え方を限りなく発展させ、雄大な世界を拓くのであるが、私個人はこの古い世界で生涯を閉じようとしていて、その世界には立ち入らない事にしたいと思う。不思議にも 少年時代に宇宙論と共にその世界を覗いたのですが、怖くなって覗かないようにしました。それはガウスが非ユークリッド幾何学を発見したが、世の反響の大きさを恐れて発表を控えたのと同じ心境です。) 以上。

再生核研究所声明 414(2018.2.14): 第1回ゼロ除算研究集会基調講演要旨
日時:2018.3.15(木曜日) 11:00  - 15:00 場所: 群馬大学大学院 理工学府
ゼロで割る問題 例えば100/0の意味、 ゼロ除算は インドで628年ゼロの発見以来の問題として、神秘的な歴史を辿って来ていて、最近でも大論文がおかしな感じで発表されている。ゼロ除算は 物理的には アリストテレスが 最初に不可能であると専門家が論じていて、それ以来物理学上での問題意識は強く、アインシュタインの人生最大の関心事であったという。ゼロ除算は数学的には 不可能であるとされ、数学的ではなく、物理学上の問題とゼロ除算が計算機障害を起こすことから、論理的な回避を目指して、今なお研究が盛んに進められている。
しかるに、我々は約4年前に全く、自然で簡単な 数学的に完全である と考えるゼロ除算を発見して現在、全体の様子が明かに成って来た。そこで、ゼロ除算を歴史的に振り返り、我々の発見した新しい数学を紹介したい。

まず、歴史、結果と、結果の意義と意味、を簡潔に 誰にでも分かるように解説したい。
簡単な結果が、アリストテレス、ユークリッド以来の 我々の空間の認識を変える、実は新しい世界を拓いていること。それらを実証するための 具体例を沢山挙げる。我々の空間の認識は 2000年以上 適切ではなく、したがって 初等数学全般に欠陥があることを 沢山の具体例で示す。
ゼロ除算は新しい世界を拓いており、この分野の研究を進め、世界史に貢献する意志を持ちたい。
尚、ゼロおよび算術の確立者 Brahmagupta (598 -668 ?) は1300年以上も前に、0/0=0 と定義していたのに、世界史は それは間違いであるとしてきた、数学界と世界史の恥を反省して、世界史の進化を図りたい。

以 上

再生核研究所声明 416(2018.2.20):  ゼロ除算をやってどういう意味が有りますか。何か意味が有りますか。何になるのですか - 回答
ゼロ除算とは例えば、100割るゼロを考えることです。普通に考えると、それは考えられない(不可能)となるのですが、それが分かることが まず第1歩です。この意味が分かるまでは、 次には進めませんので、興味があれば、 次で解説されている最初の方を参照してください:
                                                                                                            
ゼロ除算の研究状況は、数学基礎学力研究会 サイトで解説が続けられています: http://www.mirun.sctv.jp/~suugaku/
できない不可能である)と言われれば、何とかできるようにしたくなるのは相当に人間的な素性です。いろいろな冒険者や挑戦者を想い出します。ゼロ除算も子供の頃からできるようにしたいと考えた愛すべき人が結構多く世界にいたり、その問題に人生の大部分を費やして来ている物理学者や計算機科学者たちもいます。現在、ゼロ除算に強い興味を抱いて交流しているのは我々以外でも海外で 大体20名くらいです。ある歴史家の分析によれば、ゼロ除算の物理的な意味を論じ、ゼロ除算は不可能であると最初に述べたのはアリストテレス(BC 384-322) だということです。
また、アインシュタインの人生最大の懸案の問題だったと言われています。実際、物理学には、形式的にゼロ分のが 出て来る公式が沢山有って、分母がゼロの場合が 問題になるからです。いま華やかな宇宙論などでブラックホールや宇宙誕生などと関係があるとされ、ゼロ除算の歴史は 神秘的です。
ところが、ゼロを数学的に厳密に扱い、算術の法則を発見したインドのBrahmagupta (598 -668 ?) は 何と1300年も前に、0/0 はゼロであると定義していたというのです。それ以来1300年を超えてそれは間違いであるとされて来ました。1/0 等は無限大だろうと人は考えて来ました。関数 y=1/x を考えて、 原点の近くで考えれば、限りなく正の無限や負の無限に発散するので人は当然そのように考えるでしょう。天才たちもみんなそうだと考えて、現代に至っています。
ところが偶然4年前に 驚嘆すべき事実を発見しました。 関数 y=1/x の原点の値をゼロとすべきだという結果です。聞いただけで顔色を変える数学者は多く、数年経っても理解できない人は多いのですが、素人がそれは美しい、分かったと喜ぶ人も多いです。算術の創始者Brahmaguptaの考え、結果も 実は 適当であった。正しかったとなります。― 正しいことを間違っているとして来た世界史は 恥ずかしいのではないでしょうか。
この結果、無限の彼方(無限遠点)、無限が 実はゼロ(ゼロで表される)だったとなり、ユークリッド、アリストテレス以来の我々の空間の考えを変える必要が出て来ました。案内の上記サイトで詳しく解説されていますが、私たちの世界観や初等数学全般に大きな影響を与えます。どんどん全く新しい結果、現象が発見されますので、何といっても驚嘆します。 内容レベルが高校生にも十分分かることも驚きです。例えば、y軸の勾配がゼロで、tan (\pi/2) =0 だという驚きの結果です。数学というと人は難しくて分からないだろうと思うのが普通ではないでしょうか。そこで、面白く堪らなく楽しい研究になります。 現在、簡単な図を沢山入れてみんなで見て楽しんで頂けるような本を出版したいと計画を進めています。

内容は上記サイトで、相当素人向きに丁寧に述べているので、興味のある方は解説の最初の方を参考にして下さい。
以 上

再生核研究所声明192(2014.12.27) 無限遠点から観る、人生、世界

(これは、最近、夢中になっているゼロ除算の発想から湧いた、逆思考である。要するに遠い将来から、人生や世界をみたら、考えたら、どのようになるかという視点である。)

主張が明確に湧いたので、結論、趣旨から述べたい。人は我々の目標や希望が未来にあり、そのためにその目標に向かって、努力、精進などと志向しているは 多いのではないだろうか。そのような意味で、我々の関心が、先に、先に有るように感じるのではないだろうか。これは自然な心情であろうが、別の視点も考えたい。成長や発展、変化には適切な有り様が有って、早ければ良い、急いで進めれば良いとはならないということである。現在は、未来のためにあるのではなく、現在、現状はそれ自体尊いという視点である。先、先ではなく、 いま、いまが大事であるという視点である。生物の成長には固有のリズム、
成長のペースがあるということである。我々は、生物としての枠、構成されている状況によって制限があり、適切な有り様が存在する:

再生核研究所声明85(2012.4.24)食欲から人間を考える ― 飽きること

理想的な有り様には 自然な終末もあり、大局的にみれば、大きな流れにおける調和こそ
大事ではないだろうか。次の声明

再生核研究所声明1443013.12.12) 人類滅亡の概念 - 進化とは 滅亡への過程である

の題名も真実だろうが、そこで述べた、

そこで、 ここでの教訓は、目標や先は、そんなに良くはないのだから、何事無理をするな、自分のペースで、急がず、慌てず、 自分の心の状態を尊重する ということである。人生の一つの原理は、ゲーテの 絶えず活動して止まないもの、 アインシュタインの 人生は自転車に乗っているようなもの である、 止まったら、倒れてしまう、 岡本太郎氏の 芸術は爆発だ、どんどん爆発を続けて行くのが芸術だ。 これらは、誠 至言である。

は真実としても、活動を進める情念も結局、自己のペースが大事であって、あまり外の影響を強く受けるべきではないと言う、視点が大事ではないだろうか。

言いたいことは、個人の心持ちもそうであるが、経済活動、社会活動、科学の進歩も、全体的な流れにおける調和が大事であるということである。例えば

磁気浮上式電車の開通の是非は 妥当であろうか。
原子力発電所の開発促進は適切であろうか。
グローバリゼーションは 急ぎ過ぎではないだろうか。
成果主義は行き過ぎではないだろうか。
経済の成長、発展 優先も大いに気になる。

などと難しい問題に対する広く、深い、総合的な評価の検討も要請したい。 次の声明も参照:

再生核研究所声明117(2013.5.10): 時,状況が問題; タイミングの重要性 、死の問題、恋の問題。

以 上


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