『仮面ライダービルド』いよいよスタート! 史上最高IQの天才物理学者が分断された日本で繰り広げる物語とは
「仮面ライダー」シリーズ最新作『仮面ライダービルド』が9月3日より放送開始する。『仮面ライダークウガ』(2000年)から始まる「平成仮面ライダー」としては19作目にあたる本作。「人類を脅かす怪人を倒すため、超人的な能力で戦うヒーロー」という仮面ライダーの基本的な要素は踏まえつつ、世界観やヒーローのパーソナリティを1作ごとにガラリとフルモデルチェンジするのが「平成ライダー」の特色となっている。本稿では、8月2日に行われた製作発表会見をもとに、あらためて『ビルド』の世界を紹介する。
前作の『仮面ライダーエグゼイド』(2016年)が「ゲーム」キャラクターをモチーフとした奇抜なスタイルであったのに対し、今回のビルドの外見は『仮面ライダーBLACK』(1987年)や『仮面ライダーW/ダブル』(2009年)を思わせる、非常にシンプルなシルエットが大きな特徴となっている。しかし、当然ながらただシンプルなだけのライダーではない。天才物理学者という設定のビルドは、変身ベルト「ビルドドライバー」に2種類の「フルボトル」を装填し、その組み合わせによって多彩なフォームのライダーへと変身を遂げるのである。
フルボトルとは、動物や機械などさまざまな物質の成分を吸収して閉じ込めた不思議なボトルで、たとえばラビットフルボトルを振って握りしめると優れたジャンプ力を有し、ゴリラフルボトルを振って握りしめると超怪力を発揮する。ビルドの基本フォームであるウサギと戦車を組み合わせた「ラビットタンク」は、効果的で強力なパワーを発揮することのできる「ベストマッチ」のひとつで、ビルドは他にもゴリラとダイヤモンドを組み合わせた「ゴリラモンド」など、さまざまなフルボトルのベストマッチを見つけ出していくという。
作品の舞台となるのは、火星からやってきた謎の「パンドラボックス」によって日本が「東都、北都、西都」と3つの首都に分断されてしまった世界。東都に出現する謎の怪人「スマッシュ」と戦い、人々の生命を守るのが、仮面ライダービルドの使命となっている。
ビルドに変身する桐生戦兎は、平成ライダー史上最高のIQ(知能指数)を持つ天才物理学者という設定。すべての物理法則を知る彼は実験を繰り返し、日々発明品を作り出す。仮面ライダーで最高のIQを持つ者と言えば、第1作『仮面ライダー』(1971年)の本郷猛が思い出される。第1話にて悪の秘密結社ショッカーの首領は「我々が求めている人間は、知能指数600、スポーツ万能の男……」と、改造人間の素材として本郷を選んだ理由を語っている。首領の言葉はあくまでも理想であって、実際に本郷のIQが600なのかどうかは劇中で明確にはされていないが、本郷が首領の求めている頭脳明晰、スポーツ万能の逸材であったことには違いない。つまり、桐生戦兎のキャラクター設定は最先端の仮面ライダーであると同時に、ある意味仮面ライダーの原点回帰とも捉えることができる。戦兎がビルドへと変身した後の決めゼリフも「さあ、実験を始めようか」であり、かつてない知的なライダーとして、ビルドが人類の敵スマッシュに対してどのような戦いを繰り広げるのか、大きな期待が寄せられている。
多くのマスコミがつめかけた発表会見には、仮面ライダービルドに変身する桐生戦兎を演じる犬飼貴丈ほか主要キャストが揃い、それぞれの役どころの説明や『ビルド』にかける意気込みなどを語っていた。
天才物理学者でありながら過去20数年間の記憶を失っており、スマッシュとの戦いの中で記憶を取り戻す手がかりを見つけていく桐生戦兎を演じる犬飼貴丈は、「物理学者ということで最初はクールな性格なのかなと思っていたのですが、台本を読んでいくうちにものすごく喜んだり怒ったり悲しんだり、非常に人間くさい部分があるのを知りました。みなさんに愛される人物を演じていきたい」と、人間味のある戦兎のキャラクターを説明。
本作の出演が決まったときの気持ちを尋ねられると、「マネージャーさんから『決まったよ』と聞かされたときは、ドッキリみたいな状況だったんですよ。普通にご飯を食べに行ったとき、いきなり台本を渡されて『これ、仮面ライダーの台本だから』と言われ、そこでああっ!と驚かされました。そのときのご飯は、今までの中でいちばんおいしく感じられました!」と、マネージャーの粋な計らいで喜びと驚きが同時に押し寄せたことを明かした。
今やテレビや映画などで華々しい活躍を続けている歴代仮面ライダー俳優諸氏からバトンを受け継いだ形になる犬飼は「仮面ライダーやジュノン(スーパーボーイコンテスト)もそうですが、先輩方が築いた偉大な歴史をつないでいかないといけないなと実感しています!」と、長い歴史を持つライダーシリーズの主役を受け継ぎ、自身も大きく飛躍していこうという意欲を示していた。またビルドの姿を目の当たりにした際の印象を求められた犬飼は「ウサギと戦車とは事前に聞いていましたが、実際に観てみると想像のナナメ上を行くスタイリッシュでカッコいいライダーで、うれしくてたまらなかった」と、ビルドのデザインに惚れ込んでいることを明かした。
歴代の平成ライダー主演俳優の中には、仮面ライダーで本格的演技デビューを果たした者も数多いが、犬飼は2014年の俳優デビュー後、数々のテレビドラマに出演して経験を重ねてきた上で、今回初の「特撮変身ヒーロー」を演じる。仮面ライダーの最大の特色である「変身」シーンをはじめ、デジタル合成や爆発といった「特撮ヒーロー作品」ならではの撮影技法を初めて経験した犬飼に、特に印象に残ったことを尋ねると「変身後の仮面ライダービルドには専門のスーツアクターさんが入られて、そこに僕が声を入れることになるのですが、その際に戦兎とビルドの動きや仕草などを、お互いに話し合いながらすりあわせていくんです。2人で1つのキャラクターを作り上げる作業が、僕にとっては新鮮に映りました」と、変身前と変身後で1つの人物像を築く、変身ヒーロー作品ならではの撮影手法について述べていた。
無実の罪で逮捕されるが、刑務所を脱走して戦兎と行動を共にする元格闘家・万丈龍我を演じる赤楚衛二は、「龍我は瞬間湯沸かし器のような直情型で、自分勝手ですけれど、何事にもまっすぐに向き合う真面目さ、素直さが憎めない、愛らしいキャラクターになっていると思います」と龍我の役どころを説明。出演が決まったときは「すぐには実感がわかず、帰宅してソファに座って天井を眺めてきたら、だんだん喜びがこみあげてきました。真っ先に親へ報告したら、すごく喜んでくれて、少しは親孝行になったかな」とうれしさを家族と分かち合ったことも明かした。
元格闘家ということで、アクションシーンが多いことについては「日頃から行える筋力トレーニングや柔軟を自分でやったりして、自信とは少し違いますが、しっかり準備してきたという気持ちを持って撮影に取り組んでいます」と、撮影に臨む際の真摯な姿勢をキリリとした表情で話した。自身が特技としている「剣道」の腕前はアクションシーン生かされているか?という問いに対しては「剣道の間合いの取り方などは、アクションに役立っていると思います」と精神面で非常に役立っていると説明しつつ、「龍二は武器を使うよりも生身のままで戦うことが多いので、そこに注目してほしい」と見どころを強調した。
戦兎や龍我たちが集う地下の秘密基地にいつもいる本作のヒロイン・石動美空を演じる高田夏帆は、「美空は不思議な能力の持ち主なんですが、ふだんはツンツンしていてちょっと反抗的な普通の女の子の部分があり、私も想像できなかった、きっとみなさんも想像できないであろう、すごい一面を持っています」と、謎めいた役どころを説明。仮面ライダーに出演するにあたっては「鹿児島に親戚の子どもたちがいて、毎週仮面ライダー(エグゼイド)を観ているんですよ。でも今は(自分が今度のライダーに出ると)言わないでおいて、『ビルド』が始まったときにテレビの前で『夏帆姉が出てる!』って驚いてもらおうと思っています」と、幼い親戚の子どもたちにうれしいサプライズを与えようと、放送日を心待ちにしている模様。
「これまで仮面ライダーシリーズを観ていなかったので、好きなライダーは断然『ビルド』!」と笑顔で語る高田は「DVDレンタルで仮面ライダー作品を観て、歴代作品のヒロインが可愛いなあと思うのと同時に、私もオンリーワンのヒロインになれたらいいなと思います」と、自身も歴代ヒロインと同じく子どもたちから憧れられる存在になりたいと希望を述べた。また高田は「全日本忍者選手権」で優勝したという異色の経歴を持っているが「今のところ、忍者は関係ないんですけれど……これからどうなるかはわかりませんのでお楽しみに。でも、私は忍者にはなりません(笑)」と、『ビルド』本編では美空の忍者がらみの場面が今のところないと語った。美空の役作りに対しては「今回は特別の衣裳ですが、美空はふだんパジャマを着ている設定。私はこれまで高校時代に学園祭で作ったロングTシャツだけで寝ていたズボラ女子だったので、役が決まってからパジャマを買ってきて、美空を演じるための役作りとしています」と、気合い十分で美空を演じていく意欲を示した。
東都政府首相補佐官と東都先端物質科学研究所所長を兼任する氷室幻徳を演じる水上剣聖は、「非常に謎の多い人物。僕自身も今後が楽しみにしている次第です。何より、このキャラクターがたくさんの人に愛されるよう、努力していきたい」と、役と同じくミステリアスなクールさをともなって役柄を説明。自身が仮面ライダーシリーズに出ることになった際「夢にも思っていなかった。娘が2人いて、毎日幼稚園の送り迎えをしていますので、今後嫌われないようにしないと(笑)」と、幼い娘たちに自分の役柄がどのように映るのか、わずかながら心配する場面も見られた。巨大な野望を秘めた水上を演じるにあたって「監督からは『余裕を持ってほしい』と要求されましたね。戦兎も余裕のある人物なので、彼と対峙するときは余裕対余裕という部分を見せようと。役作りにあたっては、背筋や目線を強く意識するようにして、体幹トレーニングを始めたりしています」と、ときおり爽やかな笑みを浮かべつつも、基本は役どころと同じく眼光鋭いクールさを保ちながら話していた。
氷室の秘書を務め、東都先端物質科学研究所でパンドラボックスを解析することになった戦兎を厳しく監視する内海成彰を演じる越智友己は、「仮面ライダーという大きな作品に携われることを光栄に思い、誇りと責任を持って頑張りたい」と抱負を述べた。「本作のオーディションのとき、年齢的にもこれがラストチャンスだと思って挑みました。それだけに出演が決まったと連絡をもらったときはうれしくて、電車の中で小さくガッツポーズをとりました。心の中では大声で叫びたいくらい、うれしかったです」と、出演が決まったときの喜びもひとしおだったという。冷徹なキャラクターを演じることについては「水上の秘書らしい、姿勢や目線とはどういうものか、常に気をつけています。内海はメガネや時計など、身に着けるアイテムがいくつかあるので、これを劇中でどう生かしていこうかイメージトレーニングしています」と、自身の役にかける工夫を話した。一方で、越智は他の現場で共演者たちと「スイーツ部」を結成するほど、スイーツ好きな一面もあるという。これを指摘された越智は「まだ『ビルド』の共演者のみんなとは一緒になるシーンが少ないのですが、そのうちもっと仲良くなればぜひここでも『スイーツ部』を結成したいです」と呼びかけ、はにかんだ笑顔を見せていた。また、子どものころ好きだった『仮面ライダーカブト』の回し蹴り(ライダーキック)を何度も練習した、と話したところ、ぜひ実際にやってほしいとリクエストを受け、越智は見事にライダーキックを披露。たちまち、大きな拍手に包まれた。
パンドラボックスの謎を追うフリージャーナリストで、ビルドの正体が戦兎だと知ってからは、意外なコネクションから彼に情報を提供する謎の美女・滝川紗羽を演じる滝裕可里は「美空ちゃんとは対照的に、足で情報を稼いでくるジャーナリスト。ハイヒールがポリシーということで、この1年は靴擦れとの戦いだなと思っています。戦兎くんたちとの関わりがどうなっていくのか、楽しみにしてください」と、クールそうな外見に反して屈託のない笑顔で役どころを説明。
また滝は、「『アクセル』『ゴースト』に続く3作目の仮面ライダー作品で、とにかくありがたい気持ちでいっぱいです。それに今回は初めてのテレビシリーズレギュラー。期待に応えられるよう務めたい」と、かつてVシネマ『仮面ライダーアクセル』、そして『仮面ライダーゴースト』(第3話ゲスト)と、2度の仮面ライダー経験を語った後、初となる『ライダー』レギュラー出演を喜んでいた。謎めいた行動の多い役柄については「紗羽の行動は私にとっても謎すぎて、まだ彼女の人物像がつかめないんですが、かなり楽しんでいただける女性だと思います」と、紗羽の謎の部分を楽しんでほしいと語っている。まだ撮影が始まって間もない状況だが、現場の雰囲気については「撮影初日から、夏帆ちゃんや前川さん、赤楚くんたちと一緒に犬飼くんの楽屋でお弁当を食べたりしたんですよ。もう、初日じゃないって思うくらい意気投合しました。まさにベストマッチ!」と、共演者同士の意気もピッタリだと明かした。紗羽を演じるにあたって気をつけていることは?という問いに対しては「行動力のある役なので、ふだんの生活においても面倒くさがらずに、すぐ着替えて家を出る、みたいに日々を過ごしていこうと意識しています」と、日々の生活習慣から役柄を見つめていく姿勢を示した。
美空の父親で、カフェ「nascita」マスター。記憶を失っていた戦兎の面倒を見ている上に、ビルドとしての戦いをもサポートする"おやっさん(親父さん)"的存在の石動惣一を演じる前川泰之は「僕もおやっさんと言われる役を演じる年齢になってきたことが感慨深いと共に、若くフレッシュな共演者のみなさんと一緒に長く仕事をさせてもらうのを楽しみにしています」と、若きヒーローを支える親父、あるいは兄貴分ポジションを演じることに、新たな意欲を燃やしていた模様。石動を演じるにあたっては「まあノリが軽くて、基本的に戦兎、龍我、美空と一緒にいることが多いですけど、彼らと同じ目線、同じ喋り方の軽いおっちゃんで、若い人たちを見守っていきます」と、フットワークの軽いキャラクターを目指していると語った。
少年時代はスカイライダーが活躍する『仮面ライダー(新)』(1979年)が大好きだったと語った前川は「仮面ライダーの出演と最初に聞いて、やっぱり気になりますよね。マネージャーに『変身できるの?』と尋ねたら『ないです』ときっぱり言われて(笑)。でも、子どものころ観ていた仮面ライダーの世界に自分が入ることができるのはうれしかったですね」と、少年時代を懐かしそうに振り返った後「うちにも子どもがいるんですけれど、『パパ今度、仮面ライダーに出るんだ』と話したら6歳の息子が『パパ、変身するの?』と聞いてくるんです。そうしたら10歳の娘が『パパはおじさんだから、そんなわけないじゃん』と(笑)。そういうところはよくわかってますね」と、自身の子どもたちからも仮面ライダー出演を熱く注目されていることを明らかにした。
石動を演じるにあたっては「監督から『仕事から一線を退いた、力の抜けた感じを出してほしい』と言われまして、帽子とかメガネとかの小道具にそういうところを反映させています。戦兎や龍我、美空と僕は正義のために戦うチームですが、そこのファミリー感みたいなものが出せたらいいな、と。ホッとできる雰囲気を作るためにいろいろ工夫しています。なるべく無駄な動きを増やして、軽く見えるよう努力しています。コメディっぽい動きをしたいので、時間があればコメディの映画を観ています」と、自身が一番好きな映画だという『スリー・アミーゴス!(邦題:サボテン・ブラザース)』を例に挙げ、コミカルな動きをどんどん取り入れていきたいことをアピールした。
会見の最後には、犬飼が「平成ライダー19作目『仮面ライダービルド』が、仮面ライダーの新たな歴史をビルドします。精一杯頑張らせていただきます。よろしくお願いします!」と力強くあいさつ。新番組『仮面ライダービルド』は9月3日日曜あさ8:00よりスタート。10月放送回からは毎週日曜9:00からの放送となる。なお、変身ベルト玩具「変身ベルト DXビルドドライバー」も現在発売されている。
(C)2017 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
楽しみです:
再生核研究所声明80(2012.03.20) 挑戦 とは 何か
(この声明は 朝日新聞 『天声新語』 募集の課題 「挑戦」から ヒントを得て、考えられたものである)
およそ、人生も世界も慣性の法則で動いているものと言える。これは 世の中は物理学の慣性の法則に従っているように、大きな流れの上にあるということである。実際、人は気づいてみたらこの世に生を享け、ある流れの上で生かされていると言える。今日在るは昨日の延長上にあり、昨日はその前の延長上にあると遡って行ける。明日の多くは連続性に従って今日の延長として、相当に決まっていると言える。人間が生きたいと思うのは 今まで生きてきたから、明日も生きたいと 慣性の法則で志していると言える(再生核研究所声明 72 慣性の法則 ― 脈動、乱流は 人世、社会の普遍的な法則)。
しかしながら、面白いことには、人間存在の神秘性であるが、人間には自由意志があって、その流れに少し逆らうような有り様が可能である。 顕著な例が、挑戦である。すなわち、戦い挑む、やってみる、試みるということは 人間の自由意志の顕著な例である。冒険、競争、求道、研究、芸術などの営みは、人間であることの証であるとも言え、挑戦とは人間としての存在の本質を表しているところの、人間固有の人間らしい営みである。
されば、人間の存在の意義とは何か? まず、生きること、生きて存在しなければ始まらない ― 生命の基本定理、人生、世界、生物界において 実際これくらいしか、確かなことは、無い。 逆に考えてみよう、生きて、存在しなければ、生まれて来る前のように 何も認識できず、したがって何も知らず、何も伝えられず、全ての前提は 消えてしまうだろう(再生核研究所声明13: 第1原理 ― 最も大事なこと)。
さらに1歩進めて、人間として生きることの意義とは何だろうか。 それは、つきるところ、人生の意義は感動することにある ― 人生の基本定理 にあると言える。 人間が何に感動するかは、個性にもよるが、本能に基づくものは当然として、真、善、美、聖などを求めているときであると言え、知ることと、自由を求めることが それらの基礎である。 その本質は、気づくことと、喜びを感じることに他ならない。 人間として生きることの本質ではないだろうか(再生核研究所声明12: 人生、世界の存在していることの意味について)。
そこで、いま、日本国において、取り組むべき挑戦課題を提案したい。
まず、国家財政を立て直すこと、国だけの債務をみても、1000兆円に迫り、3年続けて 歳入の2倍を超える歳出である。 更に大震災、原発事故、放射能対策の膨大な経費である。このような財政を続けていける道理は 世に無いから、国は大胆に財政問題を国民に明らかにして、官民挙げて 財政問題に挑戦すべきである。もちろん増税だけではなく、国民に理解を求めるための 節税や行政改革なども断行すべきである。ここで大事な観点は、縮小方向ばかりではなく、財政再建の積極的な展開も多方面に志向すべきであるということである。新しい職場の開拓、ビジネス効果志向などである。国の活動に人材の活用によるビジネス感覚の導入も必要ではないだろうか。これらは、同時多発的に広範に取り組む必要があり、ここでの挑戦とは、正しく時間との戦いであると言える。何事も追い込まれる前に先手を打つのが 賢明な対応の在りようではないだろうか。世界は 世界混乱前夜の状況にあると言えるのではないだろうか(再生核研究所声明 45: 第2次世界大戦と第3次世界混乱)。
次に、原発事故を鎮圧して、放射能対策をしっかり行うこと。これは当然であるが、より真剣に取り組むべきではないだろうか。世に 反原発についての意見やデモ等が行われているが これほど無意味で、無駄な行動は無い。誰でも原発など無いにこしたことはないと考えるのは当然であり、また、東電その他関係者自身が、一般国民よりははるかに、原発事故の重大さと危険性を明確に自覚していることは 当たり前である。 世に騒がれるまでもない当然のことではないだろうか。当然のことを騒いでいて、何か建設的、生産的なことが有るだろうか。 逆に、原発を何とか活用すべく、挑戦的に取り組むことは 自明ではない、やりがいのある挑戦課題ではないだろうか。それこそが、およそ人間存在の原理ではないだろうか。 実際、人類は、未知の世界に冒険し、新世界を開拓し、次々と世界を拡大、深化させてきたのではないのか。不可能と思えることを可能ならしめ、宇宙の隅々まで、神の意思までをも 究めたいというが、そもそも人間存在の原理ではないだろうか。もちろん、これは安易に取り組むことを意味せず、慎重に、慎重に進めるのは当然であるが、原発を諦めるということは、それに対する人類の敗北を意味し、人間存在の本質に抵触すると言わなければならない。何時かは原子力ネルギーを自由に制御して、広大な宇宙に飛び出し、新天地を拓こうではないか(再生核研究所声明 32: 夜明け―ノアの方舟)。
次に教育の問題である。 日本の教育は何を目指しているのかと問いたい。 ただ大学受験を目指して、大学に入る為の勉強に ほとんどの部分を占めているように見える。受験のための塾、専門の学校の繁茂がそれらを示してはいないだろうか。 教育を教育の在るべき姿に戻って、検討し直すことが 中長期的には日本国における大事な挑戦課題ではないだろうか。 教育の在るべき姿などは既に教育基本法その他で 確立しているが 弊害は、本末転倒の教育の在り様になっている実情、実体にある(再生核研究所声明 70 本末転倒、あべこべ ― 初心忘れるべからず)。教育の原理についても注意を喚起したい(再生核研究所声明76 教育における心得、教育原理)。
挑戦とは人間の自由意志の明確な表現として、決断による情熱の伴った生命の燃焼であり、志である。 そこに良い感動が伴えば、より良い人生と言えるだろう。
以 上
再生核研究所声明353(2017.2.2) ゼロ除算 記念日
2014.2.2 に 一般の方から100/0 の意味を問われていた頃、偶然に執筆中の論文原稿にそれがゼロとなっているのを発見した。直ぐに結果に驚いて友人にメールしたり、同僚に話した。それ以来、ちょうど3年、相当詳しい記録と経過が記録されている。重要なものは再生核研究所声明として英文と和文で公表されている。最初のものは
再生核研究所声明 148(2014.2.12): 100/0=0, 0/0=0 - 割り算の考えを自然に拡張すると ― 神の意志
で、最新のは
Announcement 352 (2017.2.2): On the third birthday of the division by zero z/0=0
である。
アリストテレス、ブラーマグプタ、ニュートン、オイラー、アインシュタインなどが深く関与する ゼロ除算の神秘的な永い歴史上の発見であるから、その日をゼロ除算記念日として定めて、世界史を進化させる決意の日としたい。ゼロ除算は、ユークリッド幾何学の変更といわゆるリーマン球面の無限遠点の考え方の変更を求めている。― 実際、ゼロ除算の歴史は人類の闘争の歴史と共に 人類の愚かさの象徴であるとしている。
心すべき要点を纏めて置きたい。
1) ゼロの明確な発見と算術の確立者Brahmagupta (598 - 668 ?) は 既にそこで、0/0=0 と定義していたにも関わらず、言わば創業者の深い考察を理解できず、それは間違いであるとして、1300年以上も間違いを繰り返してきた。
2) 予断と偏見、慣習、習慣、思い込み、権威に盲従する人間の精神の弱さ、愚かさを自戒したい。我々は何時もそのように囚われていて、虚像を見ていると 真智を愛する心を大事にして行きたい。絶えず、それは真かと 問うていかなければならない。
3) ピタゴラス派では 無理数の発見をしていたが、なんと、無理数の存在は自分たちの世界観に合わないからという理由で、― その発見は都合が悪いので ― 、弟子を処刑にしてしまったという。真智への愛より、面子、権力争い、勢力争い、利害が大事という人間の浅ましさの典型的な例である。
4) この辺は、2000年以上も前に、既に世の聖人、賢人が諭されてきたのに いまだ人間は生物の本能レベルを越えておらず、愚かな世界史を続けている。人間が人間として生きる意義は 真智への愛にある と言える。
5) いわば創業者の偉大な精神が正確に、上手く伝えられず、ピタゴラス派のような対応をとっているのは、本末転倒で、そのようなことが世に溢れていると警戒していきたい。本来あるべきものが逆になっていて、社会をおかしくしている。
6) ゼロ除算の発見記念日に 繰り返し、人類の愚かさを反省して、明るい世界史を切り拓いて行きたい。
以 上
追記:
The division by zero is uniquely and reasonably determined as 1/0=0/0=z/0=0 in the natural extensions of fractions. We have to change our basic ideas for our space and world:
Division by Zero z/0 = 0 in Euclidean Spaces
Hiroshi Michiwaki, Hiroshi Okumura and Saburou Saitoh
International Journal of Mathematics and Computation Vol. 28(2017); Issue 1, 2017), 1-16.
http://www.scirp.org/journal/alamt http://dx.doi.org/10.4236/alamt.2016.62007
http://www.ijapm.org/show-63-504-1.html
http://www.diogenes.bg/ijam/contents/2014-27-2/9/9.pdf
http://www.ijapm.org/show-63-504-1.html
http://www.diogenes.bg/ijam/contents/2014-27-2/9/9.pdf
再生核研究所声明371(2017.6.27)ゼロ除算の講演― 国際会議 https://sites.google.com/site/sandrapinelas/icddea-2017 報告
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