2017年4月5日水曜日

ラーメン界のスタバ「一風堂」がグローバル企業になれた理由

ラーメン界のスタバ「一風堂」がグローバル企業になれた理由

ラーメン店をスタイリッシュな場所に変えたいとの願いで、河原成美が地元福岡に一風堂を開いてから30年以上の月日が経った。河原はラーメン店のイメージを”ベトついて汚い”から”スタイリッシュで入りやすい”に変えただけでなく、上場を果たすまでに自社を成長させた。

運営会社の「力の源ホールディングス」が3月22日、東証マザーズに上場した。24日金曜日の取引終了時点で株価は340%上昇し、2639円をマーク。河原が保有する自社株26%の時価総額は6900万ドル(約77億円)となり、アジアで最もリッチなシェフの1人となった。一風堂以外にも複数のブランドを持つ力の源ホールディングスの2016年の連結売上高は、前年比17%増の208億円だった。
 

おしゃれなラーメン店を目指して

日本のソウルフードともいえるラーメンは今でこそ老若男女問わず誰からも愛されているが、一風堂が出現するまでは男性向けの食べ物という位置づけだった。店には鼻をつく臭いが充満し、労働者たちがすし詰め状態で食事をする場所というイメージがあり、スタイリッシュさや清潔さからは程遠い存在だったのだ。

当時31歳だった河原は1985年に一風堂を創業。従来のラーメン店と一線を画したのが店内のデザインだ。一風堂の店舗ではシンプルなイメージを実現するために木製のインテリアが使われており、エレガントでモダンなデザインが特徴だ。「私にとってクールであることはとても重要です」と河原はかつてインタビューで語っている。「一風堂という名前を筆書きしてみたことがあるのですが、本当に見た目が格好いいんですよ」

もう1つ画期的だったのが臭みのない豚骨スープだ。河原によると、マイルドで重すぎず臭いを抑えた豚骨スープに細麺を組み合わせたラーメンこそが良いラーメンだという。

おしゃれな店内とマイルドな豚骨スープを武器にラーメンのイメージを覆そうと立ち上がった一風堂は、1994年にオープンした新横浜ラーメン博物館に出店を許された8店舗の1つに選ばれた。さらに河原はテレビ東京の「TVチャンピオンラーメン職人選手権」で3連覇を達成、2005年にはテレビ番組「麺王」でも優勝を果たした。
 

福岡からニューヨークへ

カウンター10席の1号店から世界中に70店舗を構える規模となった一風堂は、世界でも指折りのラーメンチェーン店の1つだ。今ではニューヨークやパリ、北京でもその味を味わえるが、海外展開は最初から順風満帆だったわけではない。

一風堂を”ラーメン界のスターバックス”にするために、河原は世界の”中心”に店を構えたいと考えた。2008年に海外進出1号店をオープンした地はニューヨーク。この町を世界のラーメンの中心にしようと河原は計画した。しかし日本では愛されていた一風堂のラーメンは脂っこくて塩辛いと酷評されてしまう。

そこで河原はアメリカでラーメン文化を根付かせるべく、アメリカ人の味覚に合わせたラーメンを作る方向に戦略を変えた。日本の伝統的なラーメンを広めるのは、一風堂のブランドが浸透してからにしようと考えたのだ。まずはラーメンを短くし、箸に慣れていない人のためにスプーンも用意した。さらにクラムチャウダーラーメンやベジタリアンラーメンなど、より西洋人がなじみやすいメニューも開発した。努力のかいもあり9年目を迎えた今、ニューヨーク店には長蛇の列ができている。ニューヨークで成功できた大きな要因が、口コミサイトYelpにおいてニューヨークで一番おいしいラーメン店の評価を得たことだと河原は言う。

一風堂はアメリカではニューヨーク以外にもカリフォルニアに数店舗を展開している。2016年9月にはアメリカ最大の中華料理チェーン店パンダエクスプレスと提携し、テイクアウト専門店の「黒帯~KURO-OBI~」もオープン。今後ショッピングモールなどに出店を拡大したいと河原は語っている。

編集=上田裕資
 
 

再生核研究所声明34(2010/04/16):
日本のビジネス―日本料理店の海外展開

日本製品として、国際的に高い評価を得て、世界の富を日本国にもたらしてきたものとして、家電、カメラ、半導体、自動車などが 顕著なものとして、想起される。しかしながら、諸外国の台頭によって、日本国の大きな目玉となる産業にかげりが見えてきており、 国内には失業者があふれ、経済不振と、慢性的な財政赤字に陥っている。 日本国の再生の基礎は、根本的には教育を正し、精神をきたえ直す必要があると考えるが 一つの戦略を具体的に提案したい。要旨は世界の多くの都市に、日本料理店を展開すること である。
先ず、食に対する関心の深さは いずこも同じで、生きることとは 食べること にも通じるものがあり、食に対する関心、経費は、人間存在と活動の大きな部分を占めるという事実から、認識を深める必要がある。 日本料理は健康食品であると同時に、際立った特徴を有し、幸い、日本料理に対する世界の人々の関心の深さは 驚くべきものであり、現状よりは遥かに大きなビジネスチャンスを有すると考える。多くの日本人に、海外の日本料理店で働く職場を広く開拓して、同時に日本の文化を海外に紹介し、また逆に、日本人は海外に出ることによって、国際的な広い視野をもつ機会が得られて、好ましい効果が期待される。
これらのことは、比較的簡単に 少ない投資と準備で実現でき、大きな経済的、文化的な効果が望めると考える。 一つの国家戦略にしようではありませんか。 世界の多くの都市に、日本国の象徴として、美しい日本料理店を展開し、日本の文化を世界に紹介する拠点にしようではありませんか。 若者の雇用や、経済、文化への波及効果は 大きいと考える。もちろん、世界の平和にも大きく貢献するものと考える。
具体的に 次のように提案したい:                                                                         
経済産業省、外務省、農林水産省などの関係省庁の積極的な援助、                       
文部科学省は、料理学校などを充実、格あげし、合わせて関係教養教育の充実も図る、
外国人向け 観光関係機関の積極的な支援、
国防省の組織的な支援: たとえば、5000億の資金を兵器の購入にかけるより、そのような面で援助して、日本料理店を通して世界の情報を組織的に得るシステムを確立する、また平和のための戦略を進め、観光促進の拠点にもする。 これこそ、愚かな軍事費を美しい営みにまわしたいとの想いの 現実的な一つの提案になるのではないだろうか。
日本料理店を拠点に、先ずは、世界的の人々の関心が期待される花道、茶道などの組織的な教室の開講を意図する。 また、そのような関係組織との連携を図る。さらに、日本庭園などの文化的な輸出も展望する。
既に相当数、日本人のいない日本料理店が存在する状況を調べて、日本人の派遣による より日本的な料理を浸透させるのは、最も手短な第1歩になると考える。 また、日本料理店の評価機関の設置の検討なども、なされるべきであると考える。
美しい特徴をもつ日本文化を もっと世界で活かそうではありませんか。 関係者のご検討と積極的な取り組みを期待したい。
以上

 

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