2014年12月16日火曜日

国連IPCC部会の統括執筆責任者 杉山大志さんに聞く(上) 温暖化 むやみに恐れない

国連IPCC部会の統括執筆責任者 杉山大志さんに聞く(上)
温暖化 むやみに恐れない
(2014/11/10 夕刊掲載)
「温暖化とうまくつきあおう」と語る杉山大志さん
 「地球温暖化は差し迫った問題ではない」「(平均気温)2度か3度の温暖化なら、重大な損害はないだろう」「CO2排出を厳しく抑制すべきだとは思わない」―。そう主張するのは、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価第3作業部会の統括執筆責任者として報告の取りまとめに当たった温暖化問題の専門家・杉山大志さん(45)=電力中央研究所社会経済研究所上席研究員=だ。「温暖化は簡単には片付かない」として、「温暖化とうまくつきあう」ことを一貫して提唱している。 (聞き手・編集委員 橘井潤)
2~3度なら人は適応/気象の影響、実は未解明
 ――「地球温暖化対策は待ったなし」とさんざん聞かされてきました。まるで世界の終わりが来るような議論もあります。
 「温暖化は喫緊の課題ではありません。少々の温暖化なら、人間は適応してしまうからです。環境史という過去の環境の変化を研究する分野がありますが、それによると人間がいかにしたたかに生き抜いてきたか知ることができます。特に日本のように技術力や経済力のある国では、そうです」
 ――このまま気温が上がり続けると、海面水位の上昇や洪水、干ばつなど極端な気象が起きるという説がもっぱらです。
 「そうなるかもしれませんが、温暖化で何が起きるかはまだよく分かっていません。海面が上昇すると大変なようですが、日本では過去に事実上の海面上昇である地盤沈下が各地で起きました。『海抜ゼロメートル地帯』などと問題になったものの、今では克服しています。治水や水不足対策も中世から現代まで、さまざまな技術の蓄積があります。2100年までに2度か3度の温暖化なら、それほど重大な損害は考えられません」
 ――でも、ツバルなど太平洋の島々は、温暖化で海面が上がって水没するといわれています。貧しい国々では、影響が深刻なのではありませんか。
 「ツバルの危機は、温暖化と無関係です。太平洋戦争中に米軍が飛行場を造ったために地下層が破壊され、大潮の時に水没するようになりました。また生活様式が変わって人口が急増し、災害に遭いやすい土地に人々が住むようになったのです。その他の国も、実態に即した対応が必要です。経済開発を進め、社会秩序と政治制度を確立することが先決で、温暖化の悪影響を心配するのは二の次です」
 ――でも、多くの人が「IPCCが危機だと言っている」「CO2を減らさなくてはならない」と受け止め、不安を募らせています。
 「誤解されていますが、IPCCの報告の目的は、既存の文献を収集して知見を取りまとめることであり、新たに研究することではありません。また『政策提言を行ってはならない』と決められていますし、実際、提言はしていません。それがそのように受け止められているのは、IPCCそれ自体というより、その“取り巻き”、危機をあおるマスコミ報道と政治的な認識に大きな問題があると思います。いくら専門家が慎重な言い回しをしても、報道ではほとんど外され、センセーショナルな結論が語られる。IPCCもこうした報道をタイミング良く否定したり補足したりしてきませんでした」
 ――IPCCの中にも問題はありませんか。
 「IPCC内部の幹部に当たる人々が『IPCCによると…』などと権威を利用して、あたかもIPCCが勧告しているかのように装うこともありました。また、第5次評価第2作業部会が3月末に発表した環境影響評価は、危機を警告しようという意識が先走り、科学的知見を正確に伝えていません。これでは地球温暖化によって深刻な悪影響があるのかどうか、まゆつばになってしまいます」
 すぎやま・たいし 69年、札幌市生まれ。東大理学部卒、同大学院工学研究科修士課程修了。93年電力中央研究所入所。京都議定書CDM理事会パネル委員、IPCC第4次評価報告書第3部会主著者・同統合報告書主著者を経て現職。著書に「地球温暖化とのつきあいかた」(ウェッジ)、「環境史から学ぶ地球温暖化」(エネルギーフォーラム新書)など。http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/ondanka_201411/248886.html
再生核研究所声明 56(2011.04.06): アースデイ の理念
先ず、アースデイの概念であるが、グーグルで検索すると、環境関連の会議で、環境問題についての討論集会、環境のかかえる問題に対して人びとに関心をもってもらおう、 地球環境を守る意思表示をする国際連帯行動  などから、地球環境を大事にしようという概念が 鍵となっているようである。
そこで、地球について改めて、考察し、かけがいのない地球 に想いを致し、元祖生命体における人類の使命(再生核研究所声明 41:世界史、大義、評価、神、最後の審判)を自覚するように 訴えます。
広大な宇宙空間で、地球のように 生命が繁茂し、人間のような ある程度の精神作用や自由意志を有する高等生物が生息する天体は 未だ見つかっていない。 このことからも、既に 地球が広大な宇宙の中で、かけがいのない存在 であることが分かる。 人類が存在して、初めて、全てのことは始まるから、人類の生存は 最も大事な ことになる(再生核研究所声明13)。 雄大な生態系において、人類はその頂点に位置していて、自由意志と能力によって、地球や生態系に重大な影響を与えている。 実際、人類が望めば、原爆などで地球を破壊し、生命の絶滅も可能であろう。しかしながら、実は、人類の自覚が無ければ、このままでも 生態系が破壊され、少なくとも人類絶滅にいたるのは 物理的にも 容易に想像される。
実際、地球外から地球を見れば、人類が如何に自然と生態系を破壊して来たかが、良く理解できる。人類こそ、地球の生態系を蝕む、がん細胞のような存在であることを しっかりと理解する必要がある。がん細胞が増殖すれば、生態系は乱され、やがて がん細胞すら存在しえなくなるのは明らかである。
このような観点から、地球環境の保全、特に生態系の保全に特別な想いを致すのが、アースデイの理念 でなければならないと考える。
生きている地球が、地震などを起こすのは道理である。 地球と仲良く生きるとは、地震などにも柔軟に対応できる生き方をするということである。母なる地球が在って、豊かな生態系が在って、はじめて人類の生存の基礎ができるのである。 それらの持続可能な在りようを追求するのが、元祖生命体の代表である人類の 真に崇高な使命である。大義である。
生態系の在りようは 多様性によって裏付けられているが、その実体は未だ 人知の及ばない領域とも言えるから、人類は謙虚になって、
1)  人類の立ち入らない島や、地域の制定
2)  あらゆる生物種の保存
に努力するように訴える。 人生で確かなこととは 生きて存在しなければ何も始まらない (生命の基本定理) ということであり、生態体系の保存に心すべきであり、元祖生命体の進化を見守りたい。 また、広い存在領域の確保のためにも、地球外への進出も企てたい(再生核研究所声明32)
以 上

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