2015年5月29日金曜日

戦闘の危険 決定的に高まる 「兵たん」は戦争行為の一部

戦闘の危険 決定的に高まる 「兵たん」は戦争行為の一部

衆院特別委 志位委員長の質問


 27日、衆院安保法制特別委員会が始まり、戦争法案をめぐる論戦が幕を開けました。日本共産党の志位和夫委員長は事実を積み重ね、自衛隊の戦地派兵は「武力行使ではない」という政府の論拠を一つひとつ崩していきました。

写真

(写真)安倍首相に質問する志位和夫委員長(左)=27日、衆院安保法制特委

戦地派兵

志位 自衛隊が攻撃されたらどうするのか

首相 「武器の使用になる」

 自衛隊が攻撃される可能性が100%ないとはいえない、攻撃を受ければ武器を使用する――。安倍晋三首相は志位氏の追及に対し、海外の戦闘現場で自衛隊が攻撃を受け、武器を使用して反撃する可能性まで認めました。志位氏は「たとえ『後方支援』が目的でも、『戦闘地域』としてきた場所まで行って活動すれば、結果として戦闘することになる」と強調しました。

 戦争法案の中で戦争中の米軍等への「後方支援」を定めているのが、重要影響事態法と国際平和支援法の2法案です。

 志位氏は、2法案に共通の最大の問題として、政府が従来「戦闘地域」としてきた場所まで行って自衛隊が軍事支援する点にあることを強調しました。(パネル1)

 アフガニスタン戦争(2001年~)とイラク戦争(03年~)時の派兵特措法では、いずれも自衛隊の活動場所を「非戦闘地域」に限定しています。「非戦闘地域」とは、(1)現に戦闘行為が行われていない(2)活動期間を通じて戦闘行為が行われない―の2条件を満たす地域とされていました。



(拡大図はこちら)

 志位氏は、今回の2法案からは第2条件の規定が削られ、「現に戦闘行為が行われている現場」でなければ自衛隊が活動できることを確認。さらに「捜索救助活動」では第1条件の適用すら一部除外されていることをあげ、「きわめて重大な変更だ」と指摘しました。

 安倍首相は「いま志位委員が説明したとおりだ」と変更点を認めました。

 志位氏は、第2条件で除外してきた「戦闘行為が行われる可能性がある場所まで自衛隊が行くということは、相手から攻撃される可能性があるということだ。それを認めるか」と迫りました。

 中谷元・防衛相は当初、「自衛隊が現実に活動を行う期間、戦闘行為がないと見込まれる場所を実施区域に指定する」と答弁しました。

 志位氏が「そんなことは法案に一言も書いていない。自衛隊が攻撃される可能性を否定するのか」とただすと、首相は「(攻撃される可能性が)絶対にないわけではない」と認めました。

 志位氏はさらに論を進め、「自衛隊が攻撃されたらどうするのか。必要な場合には武器を使用することになる」と追及。安倍首相は「自己保存型の武器の使用になる」と述べ、武器を使用しての反撃についても認めました。

 志位氏は「自衛隊が武器を使用すれば、相手はさらに攻撃し、撃ち合いが始まる。まさに戦闘することになるではないか」と指摘しました。

サマワの現実

志位 必ず戦死者が出る

首相、リスク頑として口にせず

 一口に「武器の使用」といっても、実際に自衛隊がイラク・サマワに携行した武器はどんなものか。志位氏が示したのは、戦車を破壊できる110ミリ個人携帯対戦車弾や84ミリ無反動砲、12・7ミリ重機関銃といった重武装の実態です(パネル2)。「『人道復興支援』でもこれだけの武器だ。『後方支援』では、さらに強力な武器を持っていくことになる。こうした武器を使い反撃する。これが戦闘でなくて何なのか」と迫りました。



(拡大図はこちら)

 これに対して首相は「武器の使用については自己保存型で正当防衛、緊急避難に限られる」などと答弁しました。そこで志位氏は、25日に外務省が提出した「国際法上、自己保存のための自然権的権利というべき武器の使用という特別な概念や定義はない」と明記した文書を示し、「国際法上『武器の行使』とは別の『武器の使用』という概念や定義はない」と指摘。「自己保存のための武器の使用だから、戦闘ではないという理屈は国際社会では通用しない。憲法9条に違反する武力の行使そのものだ」と厳しく批判しました。

 イラクでは「非戦闘地域」への派兵が建前でしたが、そこで実際に何が起こったのか。

 陸上自衛隊は重武装で展開し宿営地を要塞(ようさい)化してなお、ロケット弾などによる攻撃を14回23発も受けました。航空自衛隊の輸送機はミサイルに狙われ、警告システムが作動、機体を急旋回、急上昇、急降下させる命がけの回避行動を必要としたのです。志位氏は「10個近く棺(ひつぎ)を準備」したという当時の陸自統合幕僚長の回顧も交え、「『非戦闘地域』が建前であっても、攻撃を受け、戦闘に至る一歩手前だった」と指摘しました。

 そのうえで、こうした現実を無視して「戦闘地域」での活動を可能にし、弾薬提供や武器・弾薬輸送もできるようにすれば真っ先に攻撃対象になると強調。「自衛隊が現実に攻撃され、『殺し、殺される』危険が決定的に高まるのは明らかだ」と追及しました。

 さらに、イラク戦争当時に自衛隊派兵の実務の中心を担った柳沢協二・元内閣官房副長官補が「確実にリスクが高まる」「必ず戦死者が出る」(「朝日」)と述べていることを示し、「この発言は重い。自衛隊員に戦死者が出るのは避けがたくなる」と重ねて追及しました。首相は「殺し、殺される」危険が高まることをかたくなに口にしませんでした。

 志位氏は「リスクを語らないのは無責任で不誠実だ。自衛隊の活動地域を大幅に拡大しておきながら『隊員の安全確保』をいうのは、まったくの自己矛盾、荒唐無稽、ブラックジョークの類いだ」と厳しく指摘しました。

派兵自衛官の異常な自殺率

志位 今以上の若者の犠牲避けがたい

首相、質問に答えず

 「54人の自殺というのは深刻な数字だ」―。

 志位氏は、アフガニスタン、イラクの両戦争に派兵された自衛官が国民平均の約9~18倍という異常な高率で自殺している実態を明らかにした防衛省の真部朗人事教育局長の答弁を受け、こう指摘しました。

 志位氏は、イラク派兵隊員4000人を対象にした内部調査で1~3割の隊員が心の不調を訴えていたと報じたNHK番組の内容を紹介。「『非戦闘地域』が建前の活動でも、これだけの若者が犠牲になった。『戦地』派兵でこれをはるかに超える負担と犠牲を強いることになるのは避けがたい」と追及しました。

 首相は「大変胸の痛む話だ」と述べたものの、質問には答えませんでした。

 志位氏は、アフガニスタン、イラクの両戦争の帰還米兵200万人以上のうち60万人が心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患い、年間8000人もの自殺者が出ている実態を提示。戦場で命を奪われる恐怖とともに、命を奪ったことへの心の痛みがPTSDの原因とされていることにふれ、「日本の若者を『戦地』に派兵し、『殺し、殺される』戦闘をさせる。それがもたらす心身への深刻な傷痕は計り知れない。若者を戦場に送るわけにはいかない」と強調しました。

後方支援

日本政府だけが使う造語

国際法上、攻撃の目標に

 「イラク戦争やアフガニスタン戦争において、武力行使を目的にして戦闘に参加することはない」。戦争法案をめぐる論戦で、安倍晋三首相はこう繰り返しています。

 では、「武力行使が『目的』」ではなく、「後方支援」が目的だったとしても、その活動は、国際的にどのように見られるか―。志位委員長は「『後方支援』という言葉は、日本政府だけが使っている造語であり、国際的には兵たん(ロジスティクス)という」と切り出し、安倍首相をただしました。

 そもそも日米両政府が4月27日に合意した新たな日米軍事協力の指針(ガイドライン)でも、後方支援は英文では「ロジスティクス・サポート」とされています。

 志位氏がパネル(下図)で示したのは、国際的な武力紛争が起こった際に、戦争の犠牲者を保護し、文民や民用物を保護することを定めたジュネーブ4条約のうちの「国際的武力紛争の犠牲者の保護に関する追加議定書(第1議定書)」。同52条「民用物の一般的保護」では、兵たんは「軍事活動に効果的に資する」活動であり、戦時国際法上、軍事攻撃の目標となると解されています。

 「自衛隊の艦船、航空機等は国際法上民用物とは考えられない。(追加議定書の)第2項に該当するのは当然だ」(東郷和彦外務省条約局長・当時)

 志位氏は1999年3月26日の衆院ガイドライン特別委員会での自身と東郷氏のやりとりを答弁させた上で、「兵たんが国際法上、軍事攻撃の目標とされるということは、兵たんが戦争行為の一部であり、武力行使と不可分の活動だと国際社会でみなされていることを意味するものにほかならない」と強調しました。

 また、志位氏は、米海兵隊が現在使用している「海兵隊教本」が兵たんについて、「軍事作戦のいかなる実施の試みにおいても不可欠な部分だ」「戦争の一機能であるがゆえに(略)部隊及び要員は、暴力及び危険の対象となる」としていることを紹介しました。

 安倍首相は「兵たんは重要だ」と語り、「後方支援」が兵たんであることを認めました。その一方で「安全確保されている場所で行う」と繰り返しました。

 志位氏は「『武力の行使と一体でない後方支援』など世界ではおよそ通用するものではない」と指摘。「しかも、今回の法案では、『非戦闘地域に限る』とか『弾薬の補給をやらない』とかの『歯止め』すら外してしまっている。『武力の行使と一体でない後方支援』というごまかしはいよいよ通用するものではない」と強調しました。http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-28/2015052803_01_1.html


再生核研究所声明 111(2013.2.20) 

日本国憲法によって、日本国および日本軍を守れ、― 世界に誇る 憲法の改悪を許すな

再生核研究所は 日本国の在るべき、基本的な在り様について 次のように提案してきた:

再生核研究所声明6: 憲法問題に対する提案

再生核研究所声明8: 日本国の防衛の在り方について

再生核研究所声明11: 国の構成について

再生核研究所声明 25:日本の対米、対中国姿勢の在りようについて

再生核研究所声明39:普天間基地問題の総括 ― 戦略なき対応と文化力

再生核研究所声明 46:日本国の1つの国家像、あるべき姿について

再生核研究所声明 49:アジアの愚か者、アジアの野蛮性

再生核研究所声明 109(2013.2.8)中国の出軍は、道理であり、日本の出軍は憲法違反である - 公正と法とは何か、おかしな日本のNHKと世相

これらを要約すれば、世界に誇るべき、日本国憲法の精神によって、国の在りようを進めていこうということにある。これは、世界の平和は、まずは、国連、すなわち、国連常任理事国、第二次世界大戦戦勝国に任せ、日本は謹慎し、内実を図り、平和憲法の精神で進めれば良い。出過ぎて良いことは何もないと言うことである。いまだ、世界も見えず、庇護を受け、自立心もない、己が 分を弁えよ。― EUや世界は進化しているのに、日本は東西冷戦時代や戦前のような 集団防衛構想など、全般的に古い時代を志向しているように見える。アメリカの傘の中での、国防安全を志向したり、いまさらの軍備増強の風潮である。日本は 高い文化力、経済力で、和の精神を基本に 平和憲法の精神で、世界に展開できると考える。世界は大きく開かれているのだから、優秀な人材を育成し、世界と世界史に誇れる日本国憲法の精神に回帰し、世界に貢献できる国家を志向しようではないか(再生核研究所声明109)。

しかるに、NHKを始め、マスコミ、日本の偏狭な政治勢力が 世界的にもおかしいほど、軍事的緊張を喧伝したり、軍備増強を煽ったり、さらに、憲法改悪まで公言してきたのは 狂気的な世相であると嘆かざるを得ない。ただ幸いなのは 戦前とは異なり、日本の軍関係者が 極めて冷静、真摯な態度をとっているように見えることである。

マスコミ関係者や、一部の政治家には、何とか、軍事緊張を煽って、日本から戦争を始めたいような 相当 組織的な力が 広範に働いているように感じられる。それは、中国の政権交代期を狙って、永年安定していた、尖閣諸島領有権問題を 自ら引き起こし、挑溌していること、それらを中国の侵略などと言い換える悪質、卑劣な形相に現れている。

今や、平和憲法が 日本の侵略を押さえていると解釈できよう:

日本国憲法第9条:

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

日本国憲法前文(一部):

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

今や、憲法が 日本の兵士と日本国を守っている実状が 良く見えるだろう。平和を憎むように、世界に誇る憲法を何とか改悪して、戦争が できるようにしたいと考えているように見える。

戦前なら別であるが、真面目に 慎ましく 世界に経済、文化で貢献しているような国を武力で侵略できるような世界の状況かと考えれば 中国などの脅威などは全くの幻想であることに気付くだろう。実際、中国は 世界中に人を出しており、2000年の歴史上、日本は中国をしばしば侵略してきたが、中国は1度も日本を真面に侵略したこともなく、広大な自分の国を纏めるのに精いっぱいではないだろうか。万里の長城は 何のためにあるのかと考えたい。実際、中国は 小さな北朝鮮さえ 手なづけられないように見える。

憲法の改悪は、国の在りようの基本を変えるものである。今こそ、世界に誇れる日本国憲法を 世界の人々と共に守り抜き、世界史の進化を志向しようではないかと訴える。

以 上

映画「二百三高地」

高地の突撃を繰り返しながらも戦死者が続出するだけでまったく成果を上げられず、非難を浴びる乃木希典大将(仲代達矢)と、なぜか彼を交替させようとしない明治天皇(三船敏郎)。

そして親友の乃木を見かねて現れた児玉源太郎大将は「味方の弾が味方に当たっても構わない」と豪語する。そんな中、兵士たちは疲弊し、次々と斃れてゆき、かつてロシアとその国の文学を愛していた教師(あおい輝彦)の心には、ただ敵に対する憎しみだけが募っていき、ついにその想いは乃木に対してぶつけられていく・・・。

正義は武器に似たものである。武器は金を出しさえすれば、敵にも味方にも買われるであろう。

正義も理屈をつけさえすれば、敵にも味方にも買われるものである。

芥川龍之介「侏儒の言葉」より

十一月二十七日、司令部は二百三高地攻撃を決定した。その日、小賀は捕虜の通訳を命じられたが、「兵には国家も司令官もない、焦熱地獄に焼かれてゆく苦痛があるだけ」と拒否、その言葉は激しく乃木の胸を打った。

あと、乃木大将が前線視察に赴いたときに一人の兵士に声をかけましたが、兵士から「どうせわしらは消耗品ですさかい・・・」の言葉を聞いた大将は、驚きと落胆の表情をしていました。(さすがはベテラン俳優です。今の俳優にはない演技です)

http://blogs.yahoo.co.jp/y_aizawa_by_kanon/29743101.html

『陛下のせきしをこんにちまで無駄に殺してきたのは誰じゃっ!!貴様たちじゃないんかっ!いくさは気合いじゃぞっ!しりごみする前に実行せい!』

「こ、児玉ぁ!わしゃ木石じゃないぞッ!!」と乃木が親友・児玉におもわず叫んでしまい、その台詞に児玉が「乃木ィッ!!おぬしの苦衷なぞ斟酌しとるヒマは儂にはないッ!!儂が考えてることはのう、ただこの戦争に勝つこと! それだけじゃッ!!」と一蹴する

「全ての命に、限りがあるのならば、海は死にますか・・・・・、教えてください」



追記

美しい国、日本(再生核研究所声明23 付記: 夜明け前 よっちゃんの想い(文芸社):

日本は美しい島国です。

豊かな水で多くの川が流れています。

日本には山が多く、山々は緑に覆われ、また雪に覆われたりしています。

日本の空と海は美しく、多くの詩と夢を育んできました。

日本は大きなひとつの家族のようで、みんな一緒に助け合ってきました。

言葉がなくてもお互いに理解でき、細長い国のため、四季とともに多様性にとんでいます。

日本には天皇陛下がおられて、家々の氏神様の頂点におります。 

天皇陛下のおられる皇居は 日本の美しいものの、心の源になっています。

ですから先の大戦では 天皇のお言葉一つで 完全なる終戦を迎えることができたのです。

京都は千年をこえる日本の都でしたので、日本人の故郷です。

多くの人は京都を訪れて、故郷に帰ったような不思議な郷愁を感じるのです。

伊勢は古代からより古い日本人の故郷です。ですから日本の首相は新年にまず伊勢神宮を参拝するのです。

日本の文化には 自然とともにある繊細さがあります。俳句や和歌を多くの人々が愛でて、人に優しく気遣いができるのです。遠くのインドのお釈迦様の教えや中国の孔子様の教えが、美しい風土からうまれた神道と共に溶け込んでいるのです。

これが世界に唯一つしかない 美しい日本国です。

日本の政党は「腐敗している」80%(独NGO調査)

http://irorio.jp/mayfly/20130714/68903/

国の借金1000兆円を突破 6月末時点

http://www.cnn.co.jp/business/35035799.html



再生核研究所声明 8 (2007/08/01): 日本国の防衛の在り方について

国家には多かれ少なかれ軍隊が必要であり、国の治安を維持し、国に住む民の安全を保障することは、国家の最も基本的な任務である。そのために軍事費と軍関係の経費は、この21世紀を迎えても、多くの国々で国費の大きな部分を占めている。日本の2000年近い歴史の中で、日本をまともに攻めて来たのは、所謂蒙古襲来と第2次世界大戦だけであり、あとは逆に侵略の戦争であり、その他における日本の軍の多くの役割は、国内統一と治安の維持の役割を果してきたと言えよう。現在の国際状況と国内状況は、侵略を受ける危険性と国内治安上の観点からどのように評価されるであろうか。

まず、侵略を受ける危険性は殆どないと言えよう。殆どでは国の安全は保障されず、よって不安であるという意見が出て来ると考える。先ず北朝鮮がロケットを発射して日本を脅かす、中国軍の増強は危険である、韓国が日本の領土を侵す。ロシアが日本の国境を侵すなどの不安があると考える人がいるだろう。北朝鮮の問題は最も危険であると考えられよう。これらからの安全の為に、集団防衛構想を進め、いわばアメリカの傘の中で日本の安全を保障していく戦略が、実際、現在の日本政府の基本的な方針であると考えられる。安保条約もその現れと解釈できよう。 しかしながら、果たしてそうであろうか。仮にロケットを発射して日本を脅かし、或いは実際にロケットその他で日本を攻撃してきたとき、日本が何の抵抗もしなかった場合、北朝鮮は攻撃を続け、何か利益を得る事ができるであろうか。第2次世界大戦以前ならばいざ知らず、現在においてはもはやそのような事はあり得ないと考える。日本の国際社会における大きな役割と国際社会の発展は、決してそれらを許さないと考える。日本の経済活動が停滞すれば、アメリカも中国も、また、国際社会も直ちに重大な被害を直接受けるからである。もっと重要な観点がここで考えられよう。超大国アメリカは軍事大国であり、国是として自由と正義を希求し、正義のためには戦争も辞さない、いわばエネルギー溢れる国であるということである。イラク問題ではアメリカの正義は揺らいでいるが、3500名以上の犠牲者を出し、膨大な軍事費をかけて出兵しているのは、アメリカの国益がかかっているものの、大義としては、世界の正義 (大量破壊兵器の破壊と独裁主義の排除)とアメリカのエネルギ-の高まりと理解されよう。世界の平和と正義のための、アメリカの民主主義と力を重く評価したい。他に触れた危険性については、遙かに危険性の小さなことで、国境のいざこざが生じても大した問題ではないと判断される。実際、2000年来1度も侵略してきたことのない国々に対して危険であるというのは、逆から考えれば大変失礼なことではないであろうか。

第二の国内治安上の問題については、日本は大変よくまとまった民主主義国家であるから、殆ど問題はないと判断される。しかしながら、この点において、日本の防衛は危うい、ということを特に触れておきたい。日本人の心を痛めている、所謂拉致問題であるが、これはいわば国内治安の脆さを露呈したもので、このような事を許した日本国の責任は重大であると考える。日本の領土、海、空を侵されては、国家としての形は整わず、防衛構想の根本的な在り方についての点検と強化が必要であると考える。これは平常兵器による国防の強化と情報戦に対する強化を意味しています。

以上の考察のもとに、日本国の防衛構想と防衛戦略を提案したい。 まず第一に、日本は1度の敗戦で、独立心と自信を失ってきていて、アメリカ従属の精神から抜け出せないのは誠に残念である。歴史と外交は重いものであるから現状を一旦尊重して、今後の方向を慎重に検討していく必要がある。アメリカの民主主義と力を重く受けとめて、日米安保条約はこれを当面堅持していくとして、方向としては

1) 駐留なき安保を目指し、

2) 軍事的には、アジア諸国に脅威を与えないように、縮小する方向

で努力することとしたい。アメリカの要請を受けて、安保条約の強化と軍事的な貢献を求められている状況があるが、日本は平和憲法の精神で、アメリカの軍事力も世界の軍事力も縮小していく方向で努力していくものとしたい。これはアメリカと世界の利益にも叶う道であるとしたい。さらに、

イ) 兵器開発や軍事産業、研究を、民生を豊かにし、環境を保全していく方向に転換させ、力を向け

ロ) 平和のために、憲法の精神のもとで積極的に努力し、軍事費の減少を世界的に働きかけていく

ように努力したい。日本の軍隊は防衛に徹して、平常兵器による日本の陸、海、空を防衛し、特に情報戦に備えるための強化に努める。特に世界の状況を絶えず深く分析して、危機に有効に対処すべき戦略を練り、具体的な対応ができるようにすること。上記考察に従って、軍事費は縮少させ、質的な強化の方向を目指すものとする。

ところで、日本は世界の平和のために、軍事を含めて、さらに貢献すべきであるという見解が表明されていて、そのために憲法を変えるべきであるという見解が出てきている。これは理論的にはよく分かる見解であり、将来検討の余地があると考える。これについて、次の3点を指摘し、当分これは見合あわせ、内政の充実と経済力の強化に努めるべきであると考える。

A) 世界の正義を決める国際連合は、所謂戦勝国が中心になって作った国際機関であり、日本は正当なる処遇を受けていないので、正当なる処遇を受けるまで、国際社会に対して軍事的な貢献を果たす責任はないこと。

B) 国、地方団体の借金が1000兆円を越え、年々大幅な財政赤字を抱えている現状では、国際貢献どころか、日本が国際社会に迷惑をかけないで、やっていけるような状況を作り出せるまで、全力を尽くして内実に努力すべきである。国内は既に大きな歪みを抱えている。

C) 国内政治状況を見ると、憲法を改正して、良い憲法ができるどころか、悪い憲法になってしまう危険性が逆に大きく、現在憲法を変える能力が、日本国には未だ欠けていると判断される。

以上

http://blogs.yahoo.co.jp/kbdmm360;  http://plaza.rakuten.co.jp/reproducingkerne/

日米安保条約の第5条では、

「自国の憲法上の規定及び手続に従つて」という一文があり、

アメリカの憲法上、『宣戦布告の権利は議会にあり』、

議会に承認が得られない場合→米軍は動かない可能性がある。

平たく言うと、

例えば、中国が日本に攻撃して来て、

アメリカ政府が日本への集団的自衛権の行使を約束していても、

「米議会が『反対』したので米軍を動かせないから、ごめんね、反撃*出来ない」と

断ることが可能。

つまり、アメリカは、米議会が『NO』と言えば、

いつでも自由に「日本の防衛をしない、集団的自衛権を行使しない」ことが可能。

このように、アメリカは日本に対する『集団的自衛権』についてフリーハンドを持っている。

*個別的、集団的も含めて自衛権とは、「反撃権」のことを指す。

http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1428122322/-100

適切では・・・・


削れぬ思いやり予算もあえて政策コンテストに 防衛省

http://www.asahi.com/politics/update/0813/TKY201008130460.html

http://www.asahi.com/politics/update/0813/TKY201008130460_01.html

米軍基地が、日本国内にどれだけあり、米軍駐留費をどれだけ日本が負担しているのかを、ドイツや韓国など他の米軍駐留国と比較してみるべき。もちろん米駐留費負担は日本がダントツ1位だが、2位のドイツの負担額と比べても、なんと9倍!となっている。このような情報を確かめ、このような観点からも、検討の余地があるのではないでしょうか。 

日米共に極めて厳しい、財政、経済状況に追い込まれていますから、友好のなかから、軍事費は、減らす方向で努力するべきではないでしょうか。

アジアの平和は、中国にお任せするような戦略が良いのではないでしょうか。

このまま行くと、日米共に破産の方向ではないでしょうか。 

共倒れですね。



再生核研究所声明220(2015.3.21)戦争に関する心理について

― 絶えず平和のための努力を

最近、戦争における心理について幾つか気になる 考えが湧いているので、世相における警鐘として纏めて置きたい。課題は大きなものであるから、心に浮かぶ考えを要点的に

幾つか述べる形で、表現したい。

これは、まず、終戦後 平和憲法の下で育ってきた 戦争と平和については 素人の考えである と考える必要があるだろう。

そもそも、戦争であるが、国家が開戦を宣言すれば 誰でも戦争に参加せざるを得ず、国家の命令には 何びとといえども逆らえないことである。そのときは 群集心理によって、大きな波に飲み込まれ、相手国の国民も同じような状況であるにもかかわらず、矛盾の言語のように 暴走して 一方や双方が壊滅まで進まざるを得ないのが、 戦争ではないだろうか。(― しかしながら、これからの戦争は、第2次世界大戦やそれ以前の戦争とは全く形相が異なるであろうことを しっかりと 捉えることが大事ではないだろうか。―) このような本能は 民族、国家として、野獣のように生物的に運命づけられていると考えられる。従って、戦争を避けるには、そのような状況に追い込まれないように、平和の時代に 絶えず慎重に 平和のために 大いに努力すべきである。

次に、戦争の芽であるが、平和を乱す者は、多くは政治家であって、政治家は、自己の政治的な立場や 利害で、国家間の対立を意図的に煽り、民衆の目を外に向けさせて、言わば人気取りに利用するは 世界史上でも多い。多くの国民は 他国を批判して、自国の優秀性を示し、国家的利益を守ることのように錯覚して、うまくのせられ 国防や安全の言葉に酔ってしまい、ぼんやり リードされている心理は 相当に世界史の常識ではないだろうか。 民衆はそのような面では、鰯の群れのように 盲目的な存在ではないだろうか。一部の民衆や組織では 国家機関の行動や方向を修正する力などはないであろう。 そのような世相が進むと、マスコミや言論界などでさえ権力を恐れたり、利害が失われることを恐れて、調子よく盲目的な民衆を 本分を忘れて ミスリードし、権力の協力者になりがちである。そうなると、誰もが権力を恐れ、また利害関係から、流れに逆らうことができなくなるだろう。 この点は ― 権力は 絶えず牽制される必要があるとの 世界史で学んだ 普遍的な、不変的の原理である。

最近 流行語のようになっている、集団防衛構想、安全保障問題、いずれも、自国や仲間の安全を図り、防衛構想を進めれば、相手側も全く同じように対応し、結局は軍拡競争になるは必然であり、世界史で学習済みの 愚かな 方向であると言える。自国の安全を志向すれば、反作用として 軍拡競争に陥り、進めば、必然的に激突し、開戦に至るは、必然の法則、人間の戦争心理にあると考えられる ― 軍事的に対立をしていれば、いずれ対決は、必然ではないだろうか。― それゆえに、そのような方向に向かわないように、 絶えず 平和のための努力を行い、広い世界との交流と友好関係に気遣い、野蛮な本能をよび覚ましたり、刺激しないように努力を 平時に行うべきである。

オリンピック開催や様々な国際交流などは そのような意味でも 平和の機運 を国際的に盛り上げ、平和に貢献するだろう。― 良いことに集中していれば、悪いことをする暇がないだろう。

安倍政権は言わば危険な方向に世相を誘導していて、平和憲法の改悪を公言している。今こそ、平和のための 努力を行い 危険な世相を増長させない努力が 求められる。

次も参照:

再生核研究所声明202(2015.2.10) 世界史を進化させる 世界に誇れる、平和憲法の擁護を 提案する

再生核研究所声明156(2014.5.1) 尖閣諸島、簡単な算数と 愚かで卑劣な日本国

再生核研究所声明153(2014.3.26) 日本国の危機 と 祖国救済の戦略

以 上





再生核研究所声明204(2015.2.10)世界史を進化させる 世界に誇れる、平和憲法の擁護を 提案する

(安倍首相の憲法改正の意志表示を受けて、直ちに構想が湧いたものである)

大義なき12月の総選挙で 共産党の倍増など、相当な批判が出たものの批判をかわした安倍首相は勢いづいて、憲法の改正を公言してきた。日本国のあるべき姿を省察して、憲法改悪を頓挫させ、日本国と、世界のために、安倍政権を追い詰めることを提案したい。まず、関係声明を復習して置く:

再生核研究所声明6: 憲法問題に対する提案

再生核研究所声明8: 日本国の防衛の在り方について

再生核研究所声明10: 絶対的な世界の平和の為に

再生核研究所声明 25: 日本の対米、対中国姿勢の在りようについて

再生核研究所声明 46: 日本国の1つの国家像、あるべき姿について

再生核研究所声明 53: 世界の軍隊を 地球防衛軍 に

再生核研究所声明 94(2012.9.18): 日本国よ こんなことで良いのか ― あまりにもおかしな 日本国 ― 中国に大義あり、日本国の侵略は歴然

再生核研究所声明 97(2012.9.22)  虚妄、空想、日中戦争の分析と顛末

再生核研究所声明 98(2012.9.23) 矛盾、日中は戦争状態にある、― 日本はそんことをしていて良いのか、 原因を取り除け

再生核研究所声明 103(2012.10.12)日・中戦争の経過と状況の分析 ― 賢明な終戦と和平 

再生核研究所声明 108(2012.12.8) 敗戦国日本よ、 情けないぞ ― 自主独立を求め、米・中との友好関係を 日本国憲法の精神で進めよ。アメリカは、日本の自治を尊重して、政治介入を控えよ。

再生核研究所声明 109(2013.2.8) 中国の出軍は、道理であり、日本の出軍は憲法違反である - 公正と法とは何か、おかしな日本のNHKと世相

再生核研究所声明 111(2013.2.20) 日本国憲法によって、日本国および日本軍を守れ、― 世界に誇る 憲法の改悪を許すな

再生核研究所声明 123 (2013.8.18): 日本国の自立を求めて ー なぜ自立を求めるか -それは、 日本の固有の美しい文化を維持、発展させるためである

再生核研究所声明 133 (2013.9.11): 2020年 東京オリンピックとパラリンピッの開催について - オリンピックを成功させ、平和憲法の精神の下で、日本は進化を

再生核研究所声明153(2014.3.26) 日本国の危機 と 祖国救済の戦略

再生核研究所声明156(2014.5.1) 尖閣諸島、簡単な算数と 愚かで卑劣な日本国

再生核研究所声明177(2014.8.14)国際紛争を少なくするための 単純明快な原則 を提案する

上記は、敗戦後 慎ましく内実につくし、世界の平和を希求し、科学技術と高い固有な文化国家としての 世界の象徴的な存在であった日本国が、国是とされてきた平和国家としての基本的な姿勢を変え、 武器の扱いの変更や、尖閣諸島問題などでも挑発するように問題を自ら引き起こしている。最近は 国民の 苦しみも 顧みず、財政難の折り、お金を派手にバラマキ いろいろな国をわざわざ逆なでして、言わば 歴史の進化とは異なり、時代を逆行させ、 また泥沼の解消とは逆に、大国を頼りに 泥沼にめり込む方向で 余計なことをしている。国家衰退の方向に 無責任に、盲目的に 暴走しているように見える。大戦勝利国を中心とする国連の改革もせず、義務ばかりを、あるいは紛争の一翼を負わせられる、自衛隊の海外出兵も是とすることを考えていると理解され、これは専守防衛の国是に 著しく反する方向である。

戦後、苦難の中から、真摯に国際協力の下、理想的な平和憲法を定めた賢人的な人々の思いとは別に 浅はかな政権が 分を弁えず、危険な方向に暴走しているように見える。

もちろん、憲法も時代に合った方向で、より良いものにしたいという考えは 当然であるが、改正しようとする政権の信頼と実績をしっかり評価するのは 大事なことである。

派手で、バラマキ、右傾化の安倍政権は危険であり、真摯な政治姿勢をとっているとは評価できず、安倍政権指導による憲法の改悪に 反対の意志表示をするものである。

政治は大きな世界である、大きく団結して、日本の世界に誇れる憲法を 世界史の進化を志向して 改悪を阻止し、平和憲法を擁護して行こう。

民主主義では、国民の意思表示表明には 昔の発想では 銃剣がかかっており、戦争の是非さえ左右しかねない。

ひとたび、国の命令が降れば、何びとも命をかけて、従うは道理であり、何びとも従わざるを得ない。国家の意思表示が危険な方向に走れば、流れは抑えられず、破局まで暴走を続けることを、日本国民は 身にしみて実感してきたはずである。今こそ、日本国民の真価が 問われている。言論界、マスコミは、世界のひとびと共に 世界史の進化を志向して 国民を導く、基本的な義務を負っているのは 当然である。

以 上

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