【W杯】元イタリア代表監督が語る日本の敗因。
「守備があまりに脆弱。前と後ろでまるで別なチーム」
フットボールチャンネル 7月7日(月)11時24分配信
【W杯】元イタリア代表監督が語る日本の敗因。「守備があまりに脆弱。前と後ろでまるで別なチーム」
元イタリア代表・ロベルト・ドナドーニ監督【写真:Getty Images】
「コロンビアの総合力は他の追随を許さなかった」
かつてイタリア代表を指揮したロベルト・ドナドーニ監督。彼の目にW杯グループC、そして日本代表はどのように写ったのか。独占インタビューをお届けする(翻訳:宮崎隆司)
その他の写真付き記事『日本代表は“どこで”グループリーグ突破の可能性を失ったと考えるか?』
――コロンビア、コートジボワール、ギリシャ、そして日本が名を連ねたW杯のグループC。勝ち抜けたのはコロンビア、ギリシャとなったわけですが、この結果は妥当だと考えますか?
ドナドーニ「ピッチ上の結果がすべて。したがって妥当極まりない。そもそも今にして正否を問うこと自体がその理に反すると言えるのではないか。さもなければ果たして何のための予選(グループリーグ)かということになるはずだからね。もちろん、それは何もこのC組に限らない。すべてのグループに共通する。
スペインもイタリアも、ロシアもイングランドも敗れるべくして敗れたのであって、ならばこの組におけるコートジボワールと日本もそう。強いチームが勝ち、弱いチームが負けた。ただそれだけのことだ。敗戦は潔く受け入れなければならない。
そして言えるのは、このC組の場合、コロンビアの力が他を圧倒していたということ。頭ひとつどころではない、レベルの差は数段にも及んでいた。つまり、彼らの「勝ち点9(3戦3勝)」は決して偶然などではないということだ
いわゆる“質と量”、すなわち技術レベルとフィジカルの両面でコロンビアの総合力は他の追随を許さなかった。だけでなく、いざ攻撃に転じる際の加速、スピードも圧倒的だった。
一方で、その他の3チームに関して言えば、本来の実力からすればコートジボワールが最も高い確率で決勝T1回戦へ駒を進めると見られていたし、他ならぬ私自身も半ばそう信じて疑っていなかったのだが、周知の通り、勝ち抜けたのはギリシャ。
この結果を生んだのは、他でもない、チームとしての“強靭さ”だ。選手個々の技術や身体能力、あるいはチームとしての組織力や監督の采配などが勝敗を決める要素としてまずは考えられるところだが、このギリシャが最後に勝ち抜けるに至った背景には、やはり、先に触れた“強靱性”がある。
選手個々の足下の技術や身体能力などで劣りながらも、彼らギリシャの選手達はひとり一人の内面の強さ、すなわち強靭なる意志で敵を上回ったからこそ勝ってみせた。もちろん、そこには考え抜かれた戦術も見逃せない一面としてあるのだろうが、それを可能にしたのも彼らの精神力によるところが大きいのではないか。つまりは国を背負うという誇り。この部分で僅かでも劣れば国VS国の試合には勝てない」http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140707-00010001-footballc-socc#!bcwqI5
「ギリシャが示した事実こそがサッカーの本質」
――つまり、このギリシャの躍進は“サプライズ”ではないと。
「初戦を終えた時点に立ち返って考えれば、確かにそれはサプライズなのだろう。あのコロンビアにほぼ“容易く”敗れた初戦の後、あの時点でまさかギリシャが上に行くとは多くの人が考えてはいなかったはずだからね。むしろ、この私も含めて、今大会の出場32ヶ国の中でギリシャこそが最も技術的に劣るチームであるとさえ考えるほどだった。
ところが、そんな我々の予想に反して、彼らは初戦の負けをむしろ糧として見事に立て直しては2戦目に臨んできていた。確かにそのベースとなる戦術あるいは“サッカーの質”という意味において、またはその戦い方に賛否両論はあるのだろうが、あれこそがギリシャのサッカーであるのだから、その強靭な守備力を最大限に生かそうとするスタイルを貫いた彼らに間違いは一切ない。それこそ2004年に欧州選手権で奇跡の優勝を遂げてみせたときのように、怯むことなく、堅い守りとカウンター、これに徹することでギリシャは勝ち点を取り、最終戦に望みをつなげてみせた。ここでの“強かさ”を見せ得た時点で、もはやギリシャは“サプライズ”ではなくなっていた。
その上で、特筆すべきはやはり、上に行くために必要な勝ち点4を、3試合中2試合を10人で戦いながら彼らが手にしてみせたことだ。これは言うほど簡単じゃない。むしろそれは至難を極める業だ。そして、まさにこのギリシャが示した事実こそがサッカーの本質、その一端を雄弁に物語っているとも言えるのではないか。とはいえ、それは何ら特別なことではない。単にサッカーとはやはり、“最後まで何が起こるか分からない”という至極当たり前のことなのだが。
しかし、敗れ去るチームというのは、往々にして、この本質的なところを見失っているものだ。そう考えれば、スペインとイタリア、あるいはロシアやイングランドといった国々が敗れるべくして敗れたとする見方に、あるいは一定の根拠があると言えるのではないだろうか」
次ページは:「より積極的に攻めようとした日本とコートジボワールは、だが最後には敗れている」http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140707-00010001-footballc-socc&p=2#!bcwtx2
「より積極的に攻めようとした日本とコートジボワールは、だが最後には敗れている」
――要するに、コートジボワールと日本が敗れたのも、その本質的とされる部分を欠いていたのが最たる理由であると?
「あるいは一定の根拠になり得るであろうという私見であって、もちろんそれが絶対だとは言わない。当然、それがすべてでもない。
ただ、コートジボワールと日本に共通する何かがあったとすれば、それは彼らが“より攻撃に比重を置いていた”という部分。もちろん、それはギリシャとの比較という意味ではあるのだが。より積極的に攻めようとした日本とコートジボワールは、だが最後には敗れている。その積極性はもしかすると過度だったということなのか。
一方で、“そうではない”、むしろ“より消極的”であったとさえも言えるギリシャは、ベスト16に駒を進めるという言わば快挙を成し遂げては、それだけでなく、その決勝T1回戦でもまたもうひとつの快挙を成す寸前にまで行ってみせた。
コスタリカに敗れたとはいえ、それはあくまでもPK戦によるもの。5割の確率で勝つチャンスがあったということになる。だが彼らは敗れた。グループリーグでの戦い方とは異なり、“より積極的に”攻めたギリシャが敗れ、わずか1本のシュートを放ちそれを決めたコスタリカが最後には勝利を収めている。
矛盾と言えばそうなのだろうが、しかしこれもまたサッカーだ。いや、これこそがサッカーであると、そう言うべきなのだろう。勝利するためには実に様々な方法がある」
【W杯】元イタリア代表監督が語る日本の敗因。「守備があまりに脆弱。前と後ろでまるで別なチーム」
ディディエ・ドログバ【写真:Getty Images】
「得点数は同じ『2』。しかし手にした勝ち点はギリシャの『4』に対して日本は『1』」
――コロンビアは言わば順当に勝ち進んだと評される一方で、ギリシャの奮闘を認め称えつつも、それでもやはり、コートジボワールの敗退は予想外の結果だったと言わざるを得ないと思うのですが。「さきほども述べたように、その戦力という意味では明らかにコートジボワールはギリシャの遥か上のレベルにあった。したがって開幕前には私もコロンビア1位、コートジボワール2位を半ば信じて疑っていなかったほどだ。なぜなら、“あのドログバ”の圧倒的な実力と存在感はもちろんのこと、もうひとりの世界屈指のFWジェルビーニョをも彼らは擁し、だけでなく他にも各ポジションに優秀な選手達を満遍なく備えていたからだ。
事実、あのコロンビアが最も苦しんだのは他ならぬ対コートジボワールであり、そのコロンビアはVSギリシャとVS日本ではさほど苦労することなく勝っている。
いずれにせよ、コートジボワールは最終戦で、引き分けで上に行けるという試合であったにも関わらず、あろうことか後半ロスタイム(92分)に稚拙極まりないプレーでPKを献上し敗れることになった。今なお残るアフリカ勢特有の荒さというべきか。
だが、こうした経験を積むことで彼らは必ずやさらに強くなってみせるのだろう。驚異的な身体能力を彼らが持つことは今にして言うまでもないのだから、そのポテンシャルに今よりも少しばかり高い精密さが加われば、そしてそれが彼らアフリカ勢に共通する性質と言われるようになれば、あるいは近い将来にW杯8強の半数を彼らが占める時代が来るのかもしれない、とさえ思う」――では、一方の日本代表について、その戦い方はどう見るべきなのでしょうか。開幕前には『W杯優勝』を宣言する彼らの声がここ欧州にも届いていたため、期待も大きかったのですが、結果はといえば勝ち点は僅かに「1」。
得点数はギリシャと同じ『2』。しかし手にした勝ち点はギリシャの『4』に対して日本は『1』。この結果は、言うまでもなく、件の守備力という強靱性の差ということになる。確かに、日本の守備網には常に危うさという印象がつきまとっていたように思う。敢えて言えば、あの網に“穴をあける”のはそれほど難しくはない。
ただ、ザックに率いられた日本代表が前(攻撃陣)には一定のレベルにある選手達を揃えていたからこそ、あの守備網の脆さはやはり残念でならない。前と後ろではまるで異なるチームのように映ったとさえ言うべきなのだろうか。
もっとも、これもまた言わずもがなだが、サッカーにおける守備力というのは何もDF陣だけの能力によるものではない、あくまでもFW陣を含むすべての力を指すものではあるのだが。
ザック率いるチームだったからこそ期待し、もちろん応援もしていたんだが……。実に残念な結果だった」
次ページは:「“勝てる試合”に勝てなかったことで上に行く可能性を失ってしまった」http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140707-00010001-footballc-socc&p=3#!bcwuGm
「“勝てる試合”に勝てなかったことで上に行く可能性を失ってしまった」
――端的に、日本代表は“どこで”グループリーグ突破の可能性を失ったとお考えですか?
「これは私に問うまでもなく、誰もが見解を一致させるところだろう。VSギリシャ。第2戦。それこそ私たちイタリアの代表がそうであったように、もっともイタリアはその2戦目を0-1で落とし、一方の日本は引き分けてはいるんだが、初戦を落としていた日本は、やはりあの“勝てる試合”に勝てなかったことで上に行く可能性を失ってしまった。
前半にして10人となったギリシャに対し、日本は果敢に攻めるも最後まで決定機を作れなかった。そして、その時点で日本代表のブラジルW杯は終わっていた。
さらに言えば、先ほども触れた守備の強靱性という意味において、初戦のVSコートジボワールで、まさにその“惰弱性”が露呈したとも指摘されるべきだろう。繰り返し言っておきたい。
あれだけのポテンシャルを攻撃面に備えているのだから、それを可能な限り生かすためにこそ彼らは守備の力を、いわゆる予防的カバーリングのスキルを今よりも高めるべきだと私は思う」
――では、最後にコロンビアについて。彼らの実力からすればグループCは「余りに容易だった」との見方さえありますが。「それをいつ誰がどこで言ったのかは知らないが、おそらくは、いや100の確率でそれは結果論。3戦目が終わった後に出てきた見方に過ぎなのではないか。容易なグループリーグなどW杯にはひとつとして存在しないからだ。
たとえば、94年W杯を選手として戦った私は、決勝にまで駒を進めたイタリア代表にとって、あのグループリーグがどれほど難しかったのかを当然のことながら知り抜いている」
【W杯】元イタリア代表監督が語る日本の敗因。「守備があまりに脆弱。前と後ろでまるで別なチーム」
ハメス・ロドリゲスもまたその才能をこれ以上ない形で披露してみせた【写真:Getty Images】
「(コロンビアは)勝てるチームの典型的なパターン」
「その意味で、確かにコロンビアは今大会で3戦3勝を成してみせたとはいえ、また、彼らの実力が数段上のレベルにあったのも確かなんだが、それでも試合を落とすリスクはそこらじゅうにあったと言えるはずだ。
タラレバを今にして言うのが無意味だとしても、仮に初戦のギリシャ戦を落とすか、あるいは引き分けていれば後の流れはまったく別のものになっていただろう。重要なのは、彼らが試合を追う毎に強くなっていったという事実だ。勝てるチームの典型的なパターンとも言える。
初戦の勝利に驕らず、むしろ勝つことで派生する慢心を、それと同時に派生するエネルギーによって掻き消しては次の試合へ臨んでいる。ファルカンの故障で“サプライズ”の座を放棄せざるを得ないのだろうと、そう大会前には言われていたんだが、その潜在力は私を含む周囲の予想を遥かに超えていた。クアドラードは実力を余すことなく発揮し、そしてハメス・ロドリゲスもまたその才能をこれ以上ない形で披露してみせた。のみならず後ろ(守備陣)もいい。イェペスやザパタといったベテランが、実力者たちが、それこそ例の“強靱性”を担保する役を担い、中盤も攻守に渡って質が高い。
戦術的にはこれといった新しさはない。そのサッカー自体が“スペクタクル”かと言えばそうでもない。たが、最も肝要な攻と守の“バランス”に彼らは優れている。つまり、彼らは“普通に良いサッカー”をやっている、と。そこへ例のあのハメスという本物の才能が彩りをつけている。今日は7月3日。明日4日が準々決勝VSブラジル。もちろん極めて難しい相手だが、今大会のコロンビアであれば“あるいは”やって見せるかもしれない。その可能性は低くはないと見る。もしもブラジルに勝つようなことがあれば、もうその先はすべてが可能だ(編注:コロンビアはブラジルに2-1で敗れた)」
再生核研究所声明169(2014.6.25) サッカー観戦の印象 と 日本チーム強化の戦略
(サッカーファンからの要望によって、日本チームを強くする戦略を考察した。)
ワールドカップ日本の観戦をして、自国チームが負けるのは、生物の本能に由来するように、嫌なものである。 誰でもそうではないだろうか。― 生命には、本質的に切なさが存在する。― 数学などの研究を永くしてくると あまりにも厳しい世界で とても志す気には成れない。数学などの研究は 何十年のスパンで 長期戦略で進める求道や 真理の追究、人生の志に由来する。
サッカーは 子供の頃校庭でよくやったものであるが、勝負と言えるようなことをやったことは無く、全くの素人である。
しかし、今回の日本戦を見て、良い戦略、強化方法が思い付いたので、上記要望も寄せられた経緯も有るので、触れて、提案したい。言うは易く、行うは難しい??
特に、ギリシャ戦などでは、全体的な力では相当優位にあるように見えたが、結局、引き分けに終わった苦しい戦いであった。どうしてだろう。 それは、ゴールを決められない決定的な弱点にある。 ゴールを決めることは、サッカーで 優位に立つ 重要な、肝心な点 ではないだろうか。初戦についても言える。コロンビア戦についても言える。ゴールの機会は、結構あったと言える。
そこで、次のような訓練は 如何であろうか。
ゴールを狙える立場の人は、ゴールの枠にぶつけて、反射で ゴールを決める訓練を徹底的にやる。
この訓練は ゴールキーパーにはよらず、 何時でも安定的に練習ができ、何時でも、最も有効にゴール決める方法である。 本能かも知れないが、ゴールを狙うとき、わざわざキーパーにぶつけているような例が多く見られる。これは、極めて残念な場合である。ゴールを狙う機会はそう多くはないので、痛切残念、そのような場合には、国中でため息が聞かれる状況と言える。
条件反射的に、ゴールの枠にぶつけて、反射で ゴールを決めるような訓練を 徹底的にして欲しい。
総合的な力を付けるのは、専門家の課題であるが、この要点をしっかり訓練すれば、戦力は飛躍的に向上するのではないだろうか。実際、ゴールを決めている場合、ゴールの枠にぶつかって、ゴールを決めている場合が多く見られる。既にそのような訓練を意図的に行っているのではないだろうか。
サッカーの印象は、アジアや日本は まだまだ伝統が浅く、世界レベルから見ると、まだ力不足は否めない。 伝統は甘くはない。世界的になる、世界を狙う精神がどのようなものか、その精神がまだ、しっかり身についていないと言うことではないだろうか。 これは単にサッカーばかりではなく、近代科学や民主主義、人権、評価システム、大学の在りよう、マスコミの在りよう、政治家の在りようなどなど、欧米から 入ってきた多くが表面的な物まねで、それらの深いところの理解が 浅く、しっかりしていない状況と同様ではないだろうか。輸入したものを身に付けるのは、教えられ、学んだものを身に付けるのは、 一朝一夕にはゆかないのが、道理ではないだろうか。長期的な視点に立って、頑張って欲しい。
以 上
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