2016年4月28日木曜日

記事 PRESIDENT Online2016年04月27日 08:30「なぜガンダムは飽きられないのか」キャラクター戦略の秘密 1/3

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PRESIDENT Online2016年04月27日 08:30「なぜガンダムは飽きられないのか」キャラクター戦略の秘密 1/3




田崎健太=構成 門間新弥=撮影 

【弘兼】案内放送から係員の制服まで、すべてがガンダム一色。ファンにはたまらないでしょう。ここに連れてきたら大喜びする友人が何人も思い浮かびました。オフィシャルショップでおみやげの「ガンプラ」を買ったところです。

【石川】ありがとうございます。

【弘兼】入り口には大量のガンプラが展示されていました。種類がすごい。

【石川】1000体以上ありますね。私には到底把握しきれません。


バンダイナムコホールディングス会長 石川祝男(いしかわ・しゅくお) 
1955年、山口県生まれ。関西大学文学部ドイツ文学科卒業。78年ナムコに入社。営業職から開発部門に異動し、88年にはハンマーでワ二をやっつけるゲーム「ワ二ワニパニック」を開発。2005年4月ナムコの副社長に。05年9月ナムコとバンダイが経営統合。09年バンダイナムコHD社長。15年6月より現職。 

今回の対談は東京・お台場の「ガンダムフロント東京」で行われた。ここではアニメ「機動戦士ガンダム」の世界が忠実に再現されている。テレビ放送の開始は1979年。画期的なデザインのロボットたちが子どもを惹きつける一方で、勧善懲悪ではない奥行きのあるストーリーが大人を唸らせ、世代を超えて多くのファンを獲得してきた。放送の翌年に発売された「ガンプラ」、可愛らしくデフォルメされた「SDガンダム」などの商品展開も人気を加速させた。 

【弘兼】ガンダムの人気は根強いですね。バンダイナムコの売上高を商品別にみると、昨年大ヒットした「妖怪ウォッチ」の売り上げは552億円ですが、ガンダム関連の売り上げは767億円で最も多い。しかも毎年売り上げが増え続けている。

【石川】長く愛され続けるためには、小さい頃に好きになってもらえるかどうかにかかっています。

【弘兼】ガンダムに夢中になった子どもは、大人になってもファンであり続けると。

【石川】そうです。そのうえで年齢層を広げていくことも重要です。2015年から始まった新シリーズ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」は、10代から20代前半をターゲットにしています。子どもと一緒に、あるいは孫と一緒にガンダムを楽しんでもらいたい。2世代、3世代を狙った展開を意識しています。

【弘兼】 バンダイナムコHDの14年度の連結業績は売上高、営業利益ともに過去最高でした。少子化が進むなかでこの数字をたたき出した。

【石川】少子化は深刻な問題で、いずれボディーブローのように経営に響くかもしれません。ただ、おもちゃは生活必需品ではありませんから、少子化が直接影響するわけでもない。

「たまごっち」担当役員が「CTO」と呼ばれる理由
【弘兼】現在は絶好調ですが、10年前にバンダイとナムコが合併してしばらくは経営難だったそうですね。


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合併直後は低迷も6年目からV字回復 

【石川】ええ、厳しい時期がありました。統合して4~5年目あたりまでは業績が落ちていき、2009年には営業利益がゼロに近くなった。

【弘兼】石川さんは、そのどん底の年に社長となった。どのように立て直そうとしたのですか。

【石川】バンダイナムコという会社は、いろいろと個性のある小さい集団の集合体なんです。1つの顔ではなくて、バンダイやナムコのなかに様々な顔があり、この個性ある集団がエンターテインメントのビジネスをやっている。そう考えるところから始めました。この時期から私は「IP軸戦略」と言い始めました。

【弘兼】IPとはインテレクチュアル・プロパティ(知的財産)ですね。

【石川】はい。ガンダムならばガンダムというキャラクター、IPを中心に考えて事業を進めようと切り替えたんです。ガンダムを好きな人はガンダムのゲームもガンプラも映像も好き。キャラクターを様々な出口で、旬なタイミングで展開していく。

【弘兼】つまり以前の事業軸であれば、ゲームセンター部門、プラモデル部門、おもちゃ部門というふうに分かれていたのを、いわば横軸でキャラクターを中心に考えるように変えた。

【石川】そうです。たとえば当社には「CGO」という役職があります。

【弘兼】CEOではないのですか?

【石川】バンダイナムコグループだけにある肩書で「チーフ・ガンダム・オフィサー」という役職なんです。そのほかにも「CTO(チーフ・たまごっち・オフィサー)」「CPO(チーフ・パックマン・オフィサー)」という具合に、主要IPにはそれぞれ役員を付け、彼らがそのキャラクターの展開を最終的にジャッジするという仕組みです。

【弘兼】会社的な役職とは別にIP軸で社内縦断的に動くことができるということですね。

【石川】そういうことです。今年ガンダムで760億円を売り上げたから、来年は800億円を目指そう――。そんなふうにIP単位で全体最適を考えるようにしています。

【弘兼】バンダイとナムコは社風が正反対だったと聞きます。バンダイは旬をつかむのが上手い。ナムコは作り込みが徹底している。悪くいえば、バンダイは流行にのるだけ。ナムコはこだわりすぎる。企業合併では社風の違いを乗り越えられず、共倒れになるケースも珍しくありません。どう乗り越えたのですか。

【石川】バンダイというのはいわば狩猟民族です。獲物を見つけてパッと捕まえて、商品を作り上げて素早くビジネスにしていく。一方でナムコは農耕民族。種から水を与えて、じっくりとキャラクターを作っていく。それでも自らが楽しんで、お客さんに喜んでもらうという根っこの部分は同じです。

【弘兼】石川さんはもともと、ナムコのご出身ですよね。就職先として、なぜナムコを選んだのですか。

【石川】私が生まれたのは弘兼先生と同じ、山口県の岩国市。家も近いので生活圏はほぼ同じだったはずです。私の家のすぐそばにピンボールのメンテナンスをやる人がいました。恐らく、アメリカの軍人が遊ぶピンボールを修理していたんでしょうね。バンバン、バンバンと音を立てながら玉が動き回るマシンです。

【弘兼】岩国には基地がありますから。

【石川】ピンボールがすごく面白そうで、「おじちゃん、やらして」と言って、触らせてもらったのが原体験にあるんです。就職を考える時期になったとき、就職雑誌を見ていたら、ゲームを作っている会社、ナムコというのが目にとまった。ああ、昔、ピンボールで遊んだな、ああいうものを作っている会社ならば面白そうだというのが入社動機です。

【弘兼】入社して最初は営業部門に配属されました。

【石川】東北担当の営業でした。それで会津若松の施設運営会社さんに売り込みに行ったこともありました。すると「出身地はどこだ」と聞かれ、山口県と言うと「帰れ」と。

【弘兼】会津と長州には戊辰戦争の恨みがありますからね。その後、営業から開発に異動されました。


(1)ガンダムフロント東京の入り口。「地球連邦軍」のコスチュームを纏ったスタッフが応対する。(2)無料スペースには、歴代の「ガンプラ」がずらりと展示される。(3)入場チケットを購入して奥に進み、ガンプラ作りを見学。(4)出来立てのガンプラはほんのりと温かい。(5)外国人向けに「日本製造」と表記し、品質の高さを訴える。http://blogos.com/article/173541/

再生核研究所声明288(2016.02.19) 戦友達 ― 共生、共感、共鳴

(ある構想が湧いたのであるが、大きな課題 纏めて表現は難しいが その時の直感を表現してみたい)
人間は作られたものであり、本質は動物も、生物も変わりはない。生物共通の課題は生、死で、それはゼロ除算におけるゼロと無限のように紙一重で微妙な関係にある。人間に与えられた意識の中における、滅することに対する存念、畏れは、生命作用の裏腹なる存在である。
恥ずかしい人類の世界史とは、ほとんど生命の本能に基づく 生存と基本的な欲求のために、不条理で、愚かな戦いを繰り返してきた事実にある。地球規模で見れば、人類は地球の生態系を破壊する癌細胞のように見えるだろう。人類は野生動物にも劣る、猿知恵以下の悪しき知能で、分を弁えない失敗作となっている可能性も高い。恥ずかしい。
戦争や戦いは、暗い人類の先史時代の物語として、恥ずかしい世界史上のこととして終わらしめ、明るい新しい時代を切り拓きたい。神をも震撼させるような美しい文化、世界史を描きたいものである。
この世に生を享けて、盲目的に戦場に駆り立てられ、生命を肯定することもできずに、亡くなって行った人々、それは敵、味方なく、我々の戦友たちであり、生命と定めを共有する我々の仲間たちである。人間は動物、生物と同様であり、生物の本能を満たしたい、そのために空腹を満たし、快適な環境で暮らし、家族や仲間たちと共感、共鳴したい。しかしながら、悪しき時代にはそれらの基本も満たされず、人生を閉じて行った人々は世に多い。それらの仲間たちに、彼らの無念さを 戦友たちへの思いのように、人類の世界に対する無念さとともに頭を垂れてしまう。今尚、そのような意味で、悪しき時代が続いていると言える。
しかしながら、そもそも人生とは、平和で文化が進んでも、生活がいくら改善されても、本質的に 戦場そのものであり、世代交代の様は 何ら戦場と変わりないことを示していることが実感される。
そこで、ある年代に至れば、仲間たちが次々とこの世から去っていき、上手く人生、世界を肯定して、安からに魂を天に返すことができただろうか という、情感が湧いてくる。
いろいろ共通の出会いや関係を持った人々、同じ時代を生きた人々に 共通の運命を感じ、同じ時代を生きたものとして、共感、共鳴し、人生、世界を肯定し、大いなるもののうちに上手く回帰されたか との想いが湧いてくる。
そのとき、もはや、過去の競争、諍いなど余りにも小さく、愚かしいことのように感じられる。
そこで、人々よ、そこから、人間として誇れる、新しい 世界史を、世界を切り拓いて行こうではないか。その原理は気づいてみれば ゼロ除算のように当たり前であり、公正の原理に基づく、生命の共感、共鳴、共生の原理で 十分である。思えば、2000年以上も前に 既に諭されていた聖人たちの教えそのものではないだろうか。まこと、聖人たちの教えに回帰したい。

以 上










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