2015年12月20日日曜日

東大、ガンマ線でかがやく最遠方の超巨大ブラックホールを発見 ガンマ線でかがやく最遠方の超巨大ブラックホールを発見 1.発表者:手嶋 政廣(東京大学宇宙線研究所 教授)

東大、ガンマ線でかがやく最遠方の超巨大ブラックホールを発見

ガンマ線でかがやく最遠方の超巨大ブラックホールを発見


1.発表者:手嶋 政廣(東京大学宇宙線研究所 教授)


2.発表のポイント:
 ◆MAGIC国際共同研究チームは、カナリー諸島ラパルマのMAGICガンマ線望遠鏡により、75億光年遠方にある活動銀河核(超巨大ブラックホール、注1、図1)PKS1441+25から、高エネルギーガンマ線の放射があることを発見した。
 ◆宇宙論的な距離にある活動銀河核PKS1441+25は、今まで観測された高エネルギーガンマ線天体としては最も遠いもので、衛星と地上望遠鏡のネットワークを最大限に活用することにより発見に成功した。
 ◆本研究成果が、宇宙初期から現在までの宇宙の進化の情報を導くための「灯台」となることが期待される。


3.発表概要:
 東京大学宇宙線研究所の手嶋政廣教授、京都大学大学院理学研究科の窪秀利准教授、東海大学理学部の西嶋恭司教授らが研究を進めるMAGIC国際共同研究チームは、最遠方の活動銀河核 PKS1441+25からの高エネルギーガンマ線放射を発見しました。
 PKS1441+25は75億光年遠方にある活動銀河核(超巨大ブラックホール)であり、今まで観測された高エネルギーガンマ線天体としては最も遠いものです。
 この最遠方の天体から放出されるガンマ線が地球にまで到来するまでに吸収される量を高い精度で測定することができ、宇宙を満たす可視赤外背景放射(注2)のエネルギー密度を測定することができました。ハッブル望遠鏡による深宇宙での銀河密度サーベイ、および従来の星・銀河などの構造形成理論モデルから推定される可視赤外背景放射のエネルギー密度から大きくずれていないことがわかりました。
 本研究成果は、「Astrophysical Journal Letters」誌に発表されます。


4.発表内容:
 東京大学宇宙線研究所 手嶋政廣教授、京都大学理学研究科 窪秀利准教授、東海大学理学部 西嶋恭司らが研究を進めるMAGIC国際共同研究チームは、宇宙論的距離にある活動銀河「PKS1441+25」から放出される高エネルギーガンマ線を初めて発見しました。

 本研究成果は、スペイン領カナリア諸島ラパルマ島にて運用されている双子のチェレンコフ望遠鏡(注3、図2)「MAGIC望遠鏡」による観測から得られました。MAGICチームは、フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡からPKS1441+25がガンマ線帯で増光しているとの連絡を受け、望遠鏡を本天体の方向に向け観測したもので、密接な国際協力体制により得られた成果です。今回の発見で、PKS1441+25は、高エネルギー放射を最遠方の天体の一つとなりました。

 高エネルギーガンマ線放射は、天体から地球へと伝播する途中、宇宙空間に漂う可視赤外背景放射の光子と反応し吸収されてしまいます。この可視赤外背景放射は、宇宙の星・銀河形成の歴史の産物であることから、この量や分布を理解することは、宇宙の進化の過程を理解するための重要な手がかりとなります。PKS1441+25は約75億光年かなたに位置しており、このような遠方天体からの高エネルギーガンマ線放射が見えたということは、この天体が、宇宙初期から現在までの宇宙の進化の情報を導くための「灯台」となりえることを意味しています。

 活動銀河は、その中心にある太陽の100万から数十億倍の質量に匹敵する超巨大ブラックホールをエネルギー源としてガンマ線でも非常に明るく輝いている天体です。ここからも、荷電粒子を相対論的な高エネルギー(注4)にまで加速する能力を持っていると考えられています。高エネルギー放射は、天体の極限の状態を表すものと理解されていますが、高エネルギーガンマ線は、天体から地球に届くまでに、宇宙空間に薄く漂う可視赤外帯の背景放射に吸収されてしまい、遠方から地球にはなかなか届きません。つまり、高エネルギーガンマ線にとっては、宇宙空間は可視光の「かすみ」がかかっているようなものなのです。

 その可視赤外背景放射による「かすみ」の量は、初代星(注5)の誕生、宇宙史における星や銀河の形成の歴史を表しているものです。この遠方にある活動銀河PKS1441+25は、いわば「かすみの向こうに見える灯台」のような役割を果たし、そこから放射された高エネルギーガンマ線を観測することで、地球からその遠方までに存在する背景放射光の量を特徴づけることができます。

 活動銀河PKS1441は約75億光年かなたに位置しています。つまり、この天体からのガンマ線は宇宙の138億年の歴史の半分以上の時間をかけて地球に到達したことになります。この天体は、高エネルギーガンマ線の放射が確認された最遠方の天体です。本研究成果から、可視赤外背景放射光が紐解く宇宙の進化の様子を、高エネルギーガンマ線を活用して宇宙初期まで遡って検証することが初めて可能となりました。

 このような高エネルギーガンマ線の観測には、大きく二つの課題がありました。一つ目は、宇宙から飛来するガンマ線に対して地球は大気で守られているため、宇宙ガンマ線は地上では直接観測できないことにあります。その解決策の一つは、観測装置を「衛星」として宇宙に打ち上げて宇宙空間から観測する方法です。しかし、宇宙から飛来する高エネルギーガンマ線光子は非常に数が少なく、有意に検出するためには巨大な検出器が必要となり、宇宙に打ち上げることができません。そこで考えられたのが「大気チェレンコフ望遠鏡」と言う天文学の新しい方法です。この望遠鏡は、高エネルギーガンマ線が地球の大気原子核と衝突し生成される荷電粒子(電子・陽電子)が発する「チェレンコフ光」を検出することで、ガンマ線が大気に突入したことを同定し、間接的に高エネルギーガンマ線を観測する、という仕組みです。つまり、地球の大気が検出器の役割を果たすことになります。この方式を活用して、地上にて高エネルギーガンマ線観測をかつてない高感度で実現しているのが、スペイン領カナリア諸島のラパルマ島に位置する「MAGIC望遠鏡」です。

 二つ目の課題は、活動銀河の性質そのものに関連しています。この天体の活動性は非常に変動が激しく、天体からの放射を検出するためには、放射強度が劇的に増す「アウトバースト」の瞬間を捉える必要があります。そのため、天体の状況を時々刻々と追う「監視体制」を国際的なネットワークを通して構築することが不可欠です。ここで重要な役割を果たしたのが、NASAが中心となり運用し、日本からも広島大学、東京大学等が参加している「フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡」です。この観測衛星は、広い視野を持ち、高エネルギーガンマ線帯で約3時間で全天を監視することが可能です。その際「アウトバースト」を起こした天体を確認すると、その情報を即座に全世界に伝える体制を持っています。2015年4月、フェルミ衛星がPKS1441+25からアウトバーストの兆候を捉えたという連絡を受け、MAGIC望遠鏡の観測視野をPKS1441+25へと向けることにより、今回の高エネルギーガンマ線の発見へと繋がりました。まさに、衛星と地上望遠鏡のネットワークを最大限に活用した、国際色豊かな成果と言えます。


5.発表雑誌:
 雑誌名:Astrophysical Journal Letters
 http://iopscience.iop.org/article/10.1088/2041-8205/815/2/L23

 論文タイトル:
 Very High Energy Gamma rays from the Universe’s Middle Age:Detection of the z=0.940 blazar PKS 1441+25 with MAGIC

 著者:
 M.L.Ahnen et al.(the MAGIC Collaboration, the Fermi Collaboration)


 ※用語解説・図1~図2は添付の関連資料を参照http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=402921&lindID=5



再生核研究所声明196(2015.1.4)ゼロ除算に於ける山根の解釈100= 0x0について

ゼロ除算 100/0=0 は 説明も不要で、記号を含めて 数学的に既に確定していると考える。 もちろん、そこでは100/0 の意味をきちんと捉え、確定させる必要がある。 100/0 は 割り算の自然な拡張として ある意味で定義されたが、 その正確な意味は微妙であり、いろいろな性質を調べることによって その意味を追求して行くことになる:

ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
http://www.mirun.sctv.jp/~suugaku
100/0=0 というのであるから、それは 100= 0 x0 というような意味を有するであろうかと 問うことは可能である。 もちろん、x を普通の掛け算とすると0x0 =0 となり、矛盾である。ところが山根正巳氏によって発見された解釈、物理的な解釈は絶妙に楽しく、深い喜びの情念を与えるのではないだろうか:

M. Kuroda, H. Michiwaki, S. Saitoh, and M. Yamane,
New meanings of the division by zero and interpretations on $100/0=0$ and on $0/0=0$, Int. J. Appl. Math. Vol. 27, No 2 (2014), pp. 191-198, DOI: 10.12732/ijam.v27i2.9.

等速で一直線上 異なる方向から、同じ一定の速さvで、同じ質量mの物体が近づいているとする。 その時、2つの物体の運動エネルギーの積は

\begin{equation}
\frac{1}{2}m{ v}^2 \times \frac{1}{2}m{(- v)^2} =E^2.
\end{equation}
で 一定E^2である。
ところが2つの物体が衝突して止まれば、vは ともにゼロになり、衝突の後では見かけ上
\begin{equation}
0 \times 0 =E^2.
\end{equation}
となるのではないだろうか。 その時はE^2 は 熱エネルギーなどに変わって、エネルギー保存の法則は成り立つが、ある意味での掛け算が、ゼロ掛けるゼロになっている現象を表していると考えられる。 ゼロ除算はこのような変化、不連続性を捉える数学になっているのではないだろうか。 意味深長な現象を記述していると考える。
運動エネルギー、物質は数式上から消えて、別のものに変化した。 逆に考えると、形式上ないものが変化して、物とエネルギーが現れる。これはビッグバンの現象を裏付けているように感じられる。 無から有が出てきたのではなくて、何かの大きな変化をビッグバンは示しているのではないだろうか?
以 上

再生核研究所声明195(2015.1.3)ゼロ除算に於ける高橋の一意性定理について

ゼロで割る、ゼロ除算は 割り算が掛け算の逆と考えれば、不可能である事が簡単に証明されてしまう。しかるにゼロ除算はある自然な考え方でゼロになるということが発見されるや否や、ゼロ除算は除算の固有の意味から自明であるということと その一意性があっという間に証明されてしまった。ここでは創造性の実態、不思議な面に触れて、創造性の奇妙な観点をしっかり捉えて置きたい。― 背景の解説は 次を参照:

ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
http://www.mirun.sctv.jp/~suugaku
道脇裕・愛羽 父・娘 氏たちの自明であるという解釈は 再生核研究所声明194で纏めたので、ここでは高橋の一意性定理を確認して置きたい。

まず、山形大学の高橋眞映 名誉教授によって与えられた 定理とその完全な証明を述べよう:

定理 Rを実数全体として、 Fを R x R からRへの写像(2変数関数)で、全ての実数 a、b、c、d に対して

F (a, b)F (c, d)= F (ac, bd) 

および b がゼロでない限り、

F (a, b) = a/b

とする。 このとき、 F (a, 0) = 0 が導かれる。

証明 実際、 F (a, 0) = F (a, 0)1 = F (a, 0)(2/2) = F (a, 0)F (2, 2) = F (ax 2, 0 x 2) = F (2a, 0) = F (2, 1)F (a, 0) = 2F (a, 0).。 よって F (a, 0) = 2F (a, 0)、ゆえに F (a, 0)=0。

この定理で、F (a, 0) を a/0 と定義するのは自然であり、実際、 そう定義する。 ここは大事な論点で、チコノフ正則化法や道脇方式で既にa/0が定義されていれば、もちろん、定理ではF (a, 0) =a/0 が導かれたとなる。

定理は 分数の積の性質 (a/b)(c/d) = (ac/bd) を持つもので、分数をゼロ除算に(分母がゼロの場合に)拡張する、如何なる拡張も ゼロに限る a/0=0 ことを示している。― これは、拡張分数の基本的な積の性質(a/b)(c/d) = (ac/bd)だけを仮定(要請)すると、ゼロ除算は ゼロに限る a/0=0ことを示しているので、その意義は 決定的であると考えられる。 この定理は千年以上の歴史を持つゼロ除算に 決定的な解を与えていると考えられる。
チコノフ正則化法や一般逆の方法では、一つの自然な考え方で導かれることを示しているだけで、いろいろな拡張の可能性を排除できない。道脇方式も同様である。 一意性定理とは、そもそも何、何で定まるとは、その、何、何が定める性質の本質を捉えていて、導いた性質の本質、そのものであると言える。高橋眞映教授の定理は 証明も簡潔、定理の意義は絶大であり、このような素晴らしい定理には、かつて会ったことがない。数学史上の異色の基本定理ではないだろうか。
ゼロ除算は、拡張分数が 直接、自明であるが、積の公式が成り立つと、積極的に性質を導いていることにも注目したい。(ゼロ除算は 新しい数学であるから、そのようなことまで、定義に従って検討する必要がある。)
ゼロ除算は 千年以上も、不可能であるという烙印のもとで, 世界史上でも人類は囚われていたことを述べていると考えられる。世界史の盲点であったと言えるのではないだろうか。 ある時代からの 未来人は 人類が 愚かな争いを続けていた事と同じように、人類の愚かさの象徴 と記録するだろう。 人は、我々の時代で、夜明けを迎えたいとは 志向しないであろうか。
数学では、加、減、そして、積は 何時でも自由にできた、しかしながら、ゼロで割れないという、例外が除法には存在したが、ゼロ除算の簡潔な導入によって、例外なく除算もできるという、例外のない美しい世界が実現できたと言える。
高橋の一意性定理だけで、数学はゼロ除算100/0=0,0/0=0を確定せしめていると言えると考える。 実はこの大事な定理自身は 論文にもそのまま記述されたにも関わらず、共著者名に高橋の名前が高橋教授の希望で載っていない:

M. Kuroda, H. Michiwaki, S. Saitoh, and M. Yamane,
New meanings of the division by zero and interpretations on $100/0=0$ and on $0/0=0$, Int. J. Appl. Math. Vol. 27, No 2 (2014), pp. 191-198, DOI: 10.12732/ijam.v27i2.9.

ところが、 高橋教授がゼロ除算の一意性を証明したと 当時 アヴェイロ大学にポスドクで来ていた、イタリアのM. Dalla Riva博士に伝えたところ、そんな馬鹿な、反例を作ると猛然と挑戦したのであるが次々と失敗を続けていたが、帰る頃、驚いて高橋の結果は正しいと独自に定理を発見、証明した。― そこで、いろいろ経緯があって、共著で論文を書こうと提案していたところ、ゼロ除算そのものの研究の意味がないとして、論文と研究には参加せず、彼の結果は、齋藤のものとして良いとなった。彼らのあるグループ間では ゼロ除算は意味がないということで、意見が一致したというのである。これは数学が正しくても意味が無いという、見解の人たちが存在するという事実を述べている。アヴェイロ大学でもそのような意見であったので、アヴェイロ大学では、ゼロ除算は研究できない状況になっていた。それらの思想、感覚は、アリストテレスの世界観が宗教のように深くしみわたっていて、universe は不連続なはずがないという事である。ゼロ除算における強力な不連続性は受け入れられない、ゼロ除算はまるで、恐ろしい魔物をみるように 議論しても、発表してもならないと 数学教室の責任者たちに念を押された事実を 真実の記録として、書き留めて置きたい。
独立に証明された、Riva氏と高橋教授は、自分たちの定理の重要性を認識していなかったように感じられる。 他方、齋藤は、最初から今もなお その素晴らしさに驚嘆して感銘させられている。
以 上


再生核研究所声明194(2015.1.2)大きなイプシロン(無限小)、創造性の不思議

ゼロで割る、ゼロ除算は 割り算を掛け算の逆と考えれば、不可能である事が簡単に証明されてしまう。しかるにゼロ除算は 自然な考え方でゼロになるということが発見されるや否や、ゼロ除算は除算の固有の意味から自明であるということと その一意性があっという間に証明されてしまった。ここでは創造性の実態、不思議な面に触れて、創造性の奇妙な観点をしっかり捉えて置きたい。― 背景の解説は 次を参照:

ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
http://www.mirun.sctv.jp/~suugaku
道脇裕・愛羽 父・娘 氏たちの意見は 割り算を除算の固有の意味から考えて、自明であると結論づけたものであるが、この文脈を追記すると:
そこで、100/0 を上記の精神で考えてみよう。 まず、

100 - 0 = 100,

であるが、0を引いても 100は減少しないから、何も引いたことにはならず、引いた回数(商)は、ゼロと解釈するのが自然ではないだろうか (ここはもちろん数学的に厳格に そう定義できる)。ゼロで割るとは、100を分けないこと、よって、分けられた数もない、ゼロであると考えられる。 この意味で、分数を定義すれば、分数の意味で、100割るゼロはゼロ、すなわち、100/0=0である。
さらに、
ところで、 除算を引き算の繰り返しで計算する方法自身は、除算の有効な計算法がなかったので、実際は日本ばかりではなく、中世ヨーロッパでも計算は引き算の繰り返しで計算していたばかりか、現在でも計算機で計算する方法になっている(吉田洋一;零の発見、岩波新書、34-43)。
さらに、道脇裕氏が、2014.12.14日付け文書で、上記除算の意味を複素数の場合にも拡張して ゼロ除算z/0=0を導いているのは、新しい結果であると考えられる。
吉田洋一氏は、上記著書で、ゼロ除算の方法を詳しく書かれているにも関わらず、ゼロ除算はゼロであるとの 結果に至っていない。道脇氏が見破ったセロ除算が出ていない。 吉田氏が書かれているように、中世ヨーロッパ、アジアでも、計算機内の計算法でも広範に、使われている方法の 小さな、小さな発想が出ていない。世界は広く、四則演算を習い、使用している人は それこそ膨大な人口なのに 皆道脇氏の発想が出ていないということは 何を意味するであろうか。 もちろん、数学や物理学の天才たちを回想しても 驚くべきことである。 しかも, 物理学には、ゼロ除算が自然に現れる公式が沢山存在して、ゼロ除算は 物理学の 不明な、曖昧な点であったという事実さえ存在していた。世間でもどうしてゼロで割れないかの疑問は 繰り返し問われてきていた、問われている。
この小さな、小さな発想の1歩が出なかった理由は、除算は乗算の逆であって、ゼロ除算は不可能であるという、数学の定説が ゆり動く事がなかったという、厳然とした事実ではないだろうか? 数学的に不可能性であることが証明されていることは、あたかも 絶対的な真理のように響いてきたのではないだろうか。― しかしながら、人類は非ユークリッド幾何学の出現で、数学的な真実は変わりうることを学んでいるはずである。 実際、平行線が無数に存在したり、全然、存在しない幾何学が現れ、現在それらが活用されている。
道脇愛羽さん(当時6歳)は 四則演算の定義、基本だけを知っていて、自由な発想の持ち主であるがゆえに、得られた感覚とも言えるが、無限が好きだとか、一般角の三等分を考えるなど、相当な数覚の持ち主のように感じられる。道脇裕氏は、自由人で、相当な整数論を独力で展開するなど多彩な才能の持ち主であるが、除算の理解にも深く、複素数でも除算の考えができるなど、全く新しい結果を得ていると考える。数学の定説など ものともしない、世界を観ているのが良く分かる。それらの故にこの偉大な1歩を踏み出すことができたと考えられる。
この1歩は偉大であり、小学校以上の割り算の考えを改め、ゼロ除算を 世界の常識にすべきであると考える。
我々は、この発見の契機から、人間の創造性について沢山の事を学べるのではないだろうか。

以 上


再生核研究所声明262 (2015.12.09) 宇宙回帰説 ― ゼロ除算の拓いた世界観 

最近展開しているゼロ除算が、新しい世界観を示しているのは 大変興味深い。直線とは一体どうなっているだろうか.空間とはどのようになっているだろうか。これについて、現代人は、双方向にどこまでも どこまでも 続いている直線を想像するであろう。限りなく広がった平面や空間である。ところが 立体射影によって 平面全体を球面上に1対1に写せば、全平面は 球面から北極を除いた球面上に1対1にきちんと写るから、無限に広がる 全平面の全貌が捉えられる。ところが平面上には存在しない想像上の点 それはあらゆる方向に限りなく遠くに存在する無限遠点の導入によって、その点を球面の欠けた1点北極に対応させれば、無限遠点を含めた平面全体は 球面全体と1対1にきちんと対応する。
このような対応で 平面上の円や直線全体は 球面上では共に円に対応するという美しい対応になり、平面上の直線は 球面上では、北極(無限遠点)を通る円に写ると、直線と円の区別は 球面上では不要になる。また、平面上の平行線とは 無限遠点で 角度ゼロで交わっている(接している)と平面上の構造がよく見えて、無限遠点を含めての平面の全構造が 捉えられる。このように、考えると、直線とは、球面上では北極を通る円、平面上では無限遠点を通る直線となる。この構造は、直線を1方向にどこまでも, どこまでも進めば、無限遠点を 通って、逆方向から戻ってくるという、永劫回帰の思想をちょうど実現している。それは、球面上では、 円を繰り返し回ることを意味する。 その様は 何もかも すっかり良く見える。
これが、従来100年以上も続いた世界観で、関数y=x やW=zは 無限遠点に近づけば、それらの像も無限遠点に近づいていると考えるだろう。 関数y=x の値は正方向にどんどん行けば、どんどん大きくなると考えるだろう。
しかるに、ゼロ除算1/0=0は、それらの関数は無限遠点にいくらでも近づくと 無限遠点にいくらでも近づくが、無限遠点自身では、突然ゼロになっていることが 幾何学的にも確認された。上記、北極は 実は原点ゼロに一致しているという。
話しを簡単にするために、 関数y=x を考えよう。右に行けば、プラス無限に、負の方向左に行けば 負の無限に限りなく近づくは 従来通りである。ところが、ゼロ除算では いずれの方向でも上記無限遠点では 値ゼロをきちんと取っているという。ゼロ除算の数学では、どんどん、増加した先、突然、ゼロ、原点に戻っているという。また、円でも球面でも半径Rをどんどん大きくすると、当然、円の面積や球の体積はどんどん限りなく大きくなるが、半径が無限のとき、突然、それらはゼロになるという。それらの理由も数学ばかりではなく、幾何学的にも明確に見えている。
この数学的な事実は、我々の世界、宇宙がどんどん拡大して行くと突然、ゼロに帰するということを暗示させている。 ― これは 宇宙回帰説を意味しているようである。
これは、ユニバースの普遍的な現象、どんどん進んだ先が、元に突然戻る原理を示しているようである。
そもそも人生とは如何なるものか。― よくは分からないが、事実として、生まれて、どんどん物心がついて、人間として精神活動が活発化して、多くは本能原理によって生かされて、そして、突然元に戻ることを意味しているようである。このことを深く捉えられれば、世界がよりよく観え、悟りの境地に達する大きなヒントを得ることができるだろう。

ここでは ゼロ除算の帰結として、宇宙回帰説、ユニバースの回帰説を唱えたい。この考えでは、どんどん進めば、突然元に戻るという原理を述べている。珠算における 御破算で願いましては で 再び始めることを想起させる。これは、また、reset と同様であると考えられる。

以 上


Title page of Leonhard Euler, Vollständige Anleitung zur Algebra, Vol. 1 (edition of 1771, first published in 1770), and p. 34 from Article 83, where Euler explains why a number divided by zero gives infinity.
https://notevenpast.org/dividing-nothing/

割り算のできる人には、どんなことも難しくない

世の中には多くのむずかしいものがあるが、加減乗除の四則演算ほどむずかしいものはほかにない。

ベーダ・ヴェネラビリス

数学名言集:ヴィルチェンコ編:松野武 山崎昇 訳大竹出版1989年









0 件のコメント:

コメントを投稿