天皇陛下 82歳の誕生日
12月23日 6時51分
天皇陛下 82歳の誕生日
天皇陛下は、23日、82歳の誕生日を迎えられました。
天皇陛下は誕生日を前に、皇居・宮殿で記者会見に臨まれました。
このなかで天皇陛下は、ことしは、先の大戦が終結して70年という節目の年にあたるとしたうえで、「この戦争においては、軍人以外の人々も含め、誠に多くの人命が失われました。平和であったならば、社会の様々な分野で有意義な人生を送ったであろう人々が命を失ったわけであり、このことを考えると、非常に心が痛みます」と述べられました。
そして、軍人以外が犠牲になった例として、民間の船員が軍に徴用された船で軍事物資などを運ぶ途中、敵の攻撃で命を失ったことを挙げ、「制空権がなく、輸送船を守るべき軍艦などもない状況下でも、輸送業務に携わらなければならなかった船員の気持ちを本当に痛ましく思います」と話されました。
ことし4月に皇后さまと訪れた太平洋の激戦地パラオについては、今も海に無数の不発弾が沈み、安全になるまでには大変な時間がかかると知ったとして、「先の戦争が、島々に住む人々に大きな負担をかけるようになってしまったことを忘れてはならないと思います」と語られました。
そのうえで、「様々な面で先の戦争のことを考えて過ごした1年だったように思います。年々、戦争を知らない世代が増加していきますが、先の戦争のことを十分に知り、考えを深めていくことが日本の将来にとって極めて大切なことと思います」と述べられました。
天皇陛下は、ことしの自然災害も振り返り、9月の「関東・東北豪雨」について、「氾濫により多くの人々が家々に閉じ込められ、どんなにか不安な時を過ごしたことかと思います」と述べる一方で、多くの人たちが救助活動や復旧作業にあたってきたことついて、「困難に遭遇している人々を助けようという気持ちが日本人の中に豊かに育っていることを非常に心強く思います」と話されました。
さらに、天皇陛下は、喜ばしい出来事として、2人の日本人のノーベル賞受賞や、国産の小型ジェット旅客機MRJの初飛行を挙げ、このうちノーベル賞については、「お二人の長年にわたる地道な研究を誠に尊いものと思います」と語られました。
そして、天皇陛下は、この誕生日で82歳になるとして、「年齢というものを感じることも多くなり、行事の時に間違えることもありました。したがって、一つ一つの行事に注意深く臨むことによって、少しでもそのようなことのないようにしていくつもりです」と述べられました。
皇居では23日、一般参賀が行われ、天皇陛下は皇族方とともに、午前中3回、宮殿のベランダに立ちお祝いを受けられます。
ことしは戦没者の慰霊に
戦後70年のことし、天皇陛下は、皇后さまとともに先の大戦と向き合い、国内外で戦没者の慰霊にあたられてきました。
4月には、念願だったパラオへの訪問を果たし、太平洋戦争の激戦地ペリリュー島で慰霊碑に花を供えて戦没者の霊を慰められました。天皇陛下は、前夜の晩さん会の席で「先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、その遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います」と述べられました。
5月には、東京大空襲で亡くなった人たちなどの遺骨を納めた「東京都慰霊堂」で戦没者を慰霊したほか、6月には神奈川県横須賀市に足を運び、太平洋戦争で犠牲になった民間の船員らの追悼式に臨まれました。
さらに、宮城県と栃木県、それに長野県を訪れ、戦後、戦地から引き揚げ入植地の開拓にあたった人たちとも懇談し、これまでの苦労をねぎらわれました。
天皇陛下は、また、皇后さまと、自然災害で被災した人や障害のある人たちにも心を寄せ続けられました。10月には、「関東・東北豪雨」で大きな被害が出た茨城県常総市を訪ねて被災者を見舞ったほか、大分県にある障害者支援施設も訪れ、パラリンピック出場を目指す選手たちを励まされました。
天皇陛下は、来年1月には、皇后さまと、太平洋戦争の激戦地フィリピンを親善訪問されます。
皇居 23日からライトアップ
天皇誕生日の23日から、皇居で年末年始のライトアップが始まります。
二重橋や東御苑の富士見櫓などのほか、ことしから新たに加えられた大手門などを幻想的に照らし出します。天皇皇后両陛下の節電の意向も踏まえ、照明にはすべて消費電力の少ないLEDが使われるということです。
ライトアップは来年1月3日までの12日間、毎日午後5時から午後9時まで行われます。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151223/k10010350431000.html
再生核研究所声明82(2012.3.16) 皇室の在りようについての 一考察
まず、日本国の永い歴史で中心的な役割を果たしてきた、日本の皇室については 高く評価し、また日本国の文化的な誇りでもあると考える(美しい国、日本; 再生核研究所声明23[付記] 参照)。
最近、国家元首の問題や女性皇族問題などが話題となっているので、 日本の皇室の在りようについての 考察を行って置きたい。
この考察の出発点は もちろん、日本国の永い歴史における皇室の役割の評価と あるべき姿との調整、調和である。
ここで、在るべき姿とは何か。 それは世界史の展開に対する評価と位置づけ、そして、自由、平等、博愛の原則である。 基本的な人権の尊重は、人間の尊厳に直結する 個人の固有な権利であり、皇族といえども保証されるべきである。 生まれながらに日本国の天皇の任に就かされることは、甚だしい人権侵害であると言わざるを得ない。これは皇族離脱の権利も広く保証されるべきであるという、見解に繋がると考える。また、皇族が日本国の在るべき姿について適切に指導できると 十分な裏付けと準備もなく 期待するのは 適切な見方ではないと考える。 よって、国家元首と言っても 実際的な意味を持たせるべきでなく、現在のように象徴的なものであると 考えるべきである。国家元首の件は 現在の憲法以上の意味を持たせるべきではなく、天皇によって任命された日本国首相が すべて 国家の責任を負うべきであると考える。
世界は 世界が大きな一つの国のように発展するのが 世界史の必然的な流れであると考える。 そのとき、日本国は ある纏まりのある相当な自治権を有する国となるだろう。 その時、皇室は 日本国の永い歴史上に存在する、家長的な存在、特に 日本文化の象徴的な 中心的な役割 を果たすと期待される。
上記文脈で見えて来る皇族の在りようは、 明治天皇のようではなく、現在の皇室の在り様、あるいは江戸幕府時代の皇室の在りようを暗示させるように見える。 この観点で、世界の先進国イギリスにおける 在りようや ヨーロッパ諸国の在りようを参考に 具体的には 1歩1歩考えていくと 柔軟に考えていけばよいと考える。
女性の皇族の問題(女性宮家の問題など)は 前向きに進め、皇族方をある程度大きくし、天皇などについても辞退が できたり、適任者が就任できるような余裕を持たせるような在りようが良いのではないだろうか。
現在、民主主義の問題が露になり、政治家は自分の保身や人気取りに気遣いし過ぎて 国家をおろそかにし、 国を危うくしている状況が 世界的に危惧される。 政治家不信は 世界的な風潮ではないだろうか。 誰が日本国の歴史と日本国に責任を持っているのかさえ、明確ではないような世相である(再生核研究所声明73:日本国首相の役割 参照)。
他方、天皇をはじめ、皇族の方々は、永い歴史上に存在する歴史上の存在であり、政党や派閥、特定団体を越えた 高い次元、視点に立てる存在である。 そこで、ある程度皇族を充実させ、政治などについても影響力を行使できるような在りようは、 現在の民主主義の次の時代の在りようとして、考える余地を残しておくのは 賢明な在りようではないだろうか。
政治の在りようは やがて進化して、愚かで、野蛮な政争などは無くなり、社会科学と人間の進化によって 専門家が各級の判断をするようになるだろう。そのとき 政治を取り巻く世界は安定して 緩やかな王政のような形がとられるだろう。
また、当分 夜明け前の時代には、 政治的な実権と国家元首を兼ねる大統領制よりは、 イギリス、日本などの 議員内閣制の政治体制の方が、政治体制として 優れていると評価したい。
以 上
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