2015年1月6日火曜日

暗黒物質による宇宙大規模構造の複雑に絡み合う重力進化

暗黒物質による宇宙大規模構造の複雑に絡み合う重力進化
2014年12月26日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)
発表者:
斎藤  俊 (東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構・特任研究員)
奥村 哲平 (東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構・特任研究員)
発表のポイント: 
 ◆どのような成果を出したのか
銀河の周囲の暗黒物質(注1)がどのように分布し、進化するかを計算する際、従来無視されていた銀河団よりはるかに大きなスケールの周囲の環境の影響が重要であることを示した。
 ◆新規性(何が新しいのか)
宇宙の大規模構造形成のシミュレーションから周囲の環境の効果を抜き出す方法を新たに開発して用い、またその効果が理論的考察から予言されるものとよく一致することを示した。
 ◆社会的意義/将来の展望
SuMIReプロジェクト(注2)などで測定をすすめている3次元の銀河分布を理解するために不可欠であり、この成果は宇宙の大規模構造形成から暗黒エネルギーの性質やニュートリノの総質量の解明につながると期待される。
発表概要:
東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) の斎藤俊(さいとう しゅん)特任研究員、奥村哲平(おくむら てっぺい)特任研究員らは、理論と数値シミュレーションを詳細に比較した研究から、銀河や銀河団の内部および周囲に存在する暗黒物質がどのように分布し、お互いの重力で引き合って進化してゆくのかを計算する際、従来の計算では無視されていた、銀河団よりはるかに大きなスケールの潮汐力のような周囲の環境からの影響を考慮に入れることが重要であることを突き止めました。
現在の標準的な宇宙の大規模構造形成のシナリオでは、私たちの体を作る原子などの通常の物質の約5倍も存在する暗黒物質が重力で集まり、その場所に通常の物質がさらに引き寄せられて集まることで星や銀河が作られ進化してきたと考えられています。したがって、SDSS BOSS(注3)や SuMIReプロジェクトなど、銀河の3次元地図を作成して宇宙の歴史を解明しようとしている研究では、銀河の分布とその進化を調べるために暗黒物質がどのように集まったのかを理解することが大変重要です。
今回の研究成果から、従来無視されていた項を考慮することで宇宙の暗黒物質の分布をより正確に推定することができるようになります。この方法はすでにBOSSプロジェクトの銀河分布の解析で実際に使用され始めており、今後宇宙の暗黒エネルギーの性質の理解や宇宙のニュートリノの総質量の測定などを通して、宇宙の歴史の解明につながることが期待されます。
本研究成果は、米国科学雑誌Physical Review D で特に注目すべきとして編者が選んだ「Editors’ Suggestion」として掲載されました。


発表内容:
東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)が参画する、SDSS BOSSプロジェクトやSuMIReプロジェクトのなどの大規模な銀河サーベイ観測では、銀河の3次元地図から宇宙の大規模構造形成の進化の様子を詳細に解析することで、宇宙の加速膨張の謎に迫ったり、素粒子の一つであるニュートリノの質量を測定したりするなど、宇宙の歴史をひもとくと同時に、基礎物理学に対する大きな発見があると期待されています。
現在標準的とされる宇宙の大規模構造形成のシナリオでは、私たちのからだを作る原子などの通常の物質の約5倍も存在する暗黒物質が重力で引きよせ合って集まった、暗黒物質のハローと呼ばれる領域がまず形成されます。そのハローに、通常の物質である水素などのガスがさらに引き寄せられて集まり、星形成さらには銀河の形成へとつながり、宇宙の大規模構造形成が進化してきたと考えられています。したがって、BOSSやSuMIReで得られた銀河の3次元地図を正しく解釈するには、まずこの暗黒物質のハローがどのように形成され、どのように進化してきたかを正確に理解する必要があります。
ハローの集まり具合(ハローバイアス)がどのように理論的に記述されるかについては様々な先行研究がありましたが、物理的考察にもとづき、かつシミュレーションの結果をよく再現するものはありませんでした。Kavli IPMUの斎藤俊(さいとう しゅん)特任研究員、奥村哲平(おくむら てっぺい)特任研究員らは、重力による大規模構造の進化を考える上で数学的に許される効果のみを取り入れた最近の先行研究を発展させ、ハローの2点統計や3点統計(注4)という量を予言し、シミュレーションとの詳細な比較を行いました。斎藤研究員らは、シミュレーションにおける結果を再現するには、従来無視されていた、銀河団よりはるかに大きなスケールの潮汐力に起因するような周辺の環境からの影響を取り入れる必要があること、またその影響の大きさが簡単な物理的考察から予言されるものとよく一致していることを確かめました。
今回の研究成果は、物理的考察に基づいてハローバイアスを記述する、より正確なモデルが構築されたことを意味します。このモデルは、BOSSプロジェクトにおける銀河の分布の解析の場面で実際に適用されはじめており、今後、宇宙の暗黒エネルギーの性質の解明や宇宙のニュートリノの総質量の測定などの成果につながると期待されます。より詳細なハローバイアスのモデル化や、暗黒物質ハローと銀河の関係など、理論的な課題はまだまだ山積みではあるものの、今回の研究成果は、大規模な銀河の3次元地図を用いて宇宙の歴史を解明するための足がかりとなる重要な一歩と言えます。
本研究はJSPS科研費25887012の助成を受けたものです。
発表雑誌: 
雑誌名、巻号:Physical Review D 90, 123522 (2014)
論文タイトル:Understanding higher-order nonlocal halo bias at large scales by combining the power spectrum with the bispectrum
著者:Shun Saito*, Tobias Baldauf, Zvonimir Vlah, Uros Seljak, Teppei Okumura, and Patrick McDonald
DOI番号:10.1103/PhysRevD.90.123522
問い合わせ先: 
報道対応
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 広報担当
電話:04-7136-5974(大林) Fax: 04-7136-4941 電子メール: press_at_ipmu.jp
研究内容について
斎藤 俊(東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構・特任研究員)
電話: 04-7136-6558 電子メール: shun.saito_at_ipmu.jp
※電子メールにてお問い合わせの際は、_at_を@に変更して送信して下さい。迷惑メール防止にご協力お願い致します。
用語解説: 
注1:暗黒物質
宇宙に多く存在すると考えられているが、光を発したり吸収したりせず、また通常の物質ともほとんど反応しないため観測が難しく、まだ直接観測できていない物質。銀河の回転速度、銀河団による重力レンズ効果など暗黒物質の存在を強く示唆する観測結果は多い。宇宙全体では質量比で通常の物質の約5倍あり、重力による宇宙の大規模構造の進化の主な要因と考えられている。
注2:SuMIReプロジェクト
ハワイ、マウナケア山頂のすばる望遠鏡に新たに製作した超広視野カメラHyper Suprime-Cam(HSC)と超広視野分光器 Prime Focus Spectrograph(PFS)をとりつけ、イメージング観測と分光観測を組み合わせて宇宙の歴史の解明を目指すプロジェクト。Subaru Measurement of Images and Redshifts の略で、研究代表者はKavli IPMUの村山斉機構長。2014年にHSCによる科学観測を開始した。PFSの製作を進めており、2018年から5年間の観測を予定している。
注3: BOSSプロジェクト (Baryon Oscillation Spectroscopic Survey)
Sloan Digital Sky Survey の第III期 (SDSS-III, 2009-2014)における銀河分光サーベイ。米国ニューメキシコ州にあるアパッチポイント天文台にある2.5mの望遠鏡を用いて、約100万個の明るい銀河と15万個のクエーサーを観測。バリオン振動スケールの精密測定を通して、宇宙の様々な時期の我々からの距離を測定し、宇宙膨張の様子を明らかにすることによって、宇宙加速膨張を引き起こすダークエネルギーの謎を解明することを主目的としている。
バリオン振動スケール測定についての以前のプレスリリース:
注4:2点統計と3点統計
ハローの集まり具合を特徴づけるために、ある距離だけ離れた2つのハローの数が宇宙の平均個数密度に比べてどれくらい多いかを、距離スケールの関数として表したものが2点統計であり、これを3つのハローに拡張したものが、3点統計。


再生核研究所声明194(2015.1.2)大きなイプシロン(無限小)、創造性の不思議
ゼロで割る、ゼロ除算は 割り算を掛け算の逆と考えれば、不可能である事が簡単に証明されてしまう。しかるにゼロ除算は 自然な考え方でゼロになるということが発見されるや否や、ゼロ除算は除算の固有の意味から自明であるということと その一意性があっという間に証明されてしまった。ここでは創造性の実態、不思議な面に触れて、創造性の奇妙な観点をしっかり捉えて置きたい。― 背景の解説は 次を参照:
ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
道脇裕・愛羽 父・娘 氏たちの意見は 割り算を除算の固有の意味から考えて、自明であると結論づけたものであるが、この文脈を追記すると:
そこで、100/0 を上記の精神で考えてみよう。 まず、
100 - 0 = 100,
であるが、0を引いても 100は減少しないから、何も引いたことにはならず、引いた回数(商)は、ゼロと解釈するのが自然ではないだろうか (ここはもちろん数学的に厳格に そう定義できる)。ゼロで割るとは、100を分けないこと、よって、分けられた数もない、ゼロであると考えられる。 この意味で、分数を定義すれば、分数の意味で、100割るゼロはゼロ、すなわち、100/0=0である。
さらに、
ところで、 除算を引き算の繰り返しで計算する方法自身は、除算の有効な計算法がなかったので、実際は日本ばかりではなく、中世ヨーロッパでも計算は引き算の繰り返しで計算していたばかりか、現在でも計算機で計算する方法になっている(吉田洋一;零の発見、岩波新書、34-43)。
さらに、道脇裕氏が、2014.12.14日付け文書で、上記除算の意味を複素数の場合にも拡張して ゼロ除算z/0=0を導いているのは、新しい結果であると考えられる。
吉田洋一氏は、上記著書で、ゼロ除算の方法を詳しく書かれているにも関わらず、ゼロ除算はゼロであるとの 結果に至っていない。道脇氏が見破ったセロ除算が出ていない。 吉田氏が書かれているように、中世ヨーロッパ、アジアでも、計算機内の計算法でも広範に、使われている方法の 小さな、小さな発想が出ていない。世界は広く、四則演算を習い、使用している人は それこそ膨大な人口なのに 皆道脇氏の発想が出ていないということは 何を意味するであろうか。 もちろん、数学や物理学の天才たちを回想しても 驚くべきことである。 しかも, 物理学には、ゼロ除算が自然に現れる公式が沢山存在して、ゼロ除算は 物理学の 不明な、曖昧な点であったという事実さえ存在していた。世間でもどうしてゼロで割れないかの疑問は 繰り返し問われてきていた、問われている。
この小さな、小さな発想の1歩が出なかった理由は、除算は乗算の逆であって、ゼロ除算は不可能であるという、数学の定説が ゆり動く事がなかったという、厳然とした事実ではないだろうか? 数学的に不可能性であることが証明されていることは、あたかも 絶対的な真理のように響いてきたのではないだろうか。― しかしながら、人類は非ユークリッド幾何学の出現で、数学的な真実は変わりうることを学んでいるはずである。 実際、平行線が無数に存在したり、全然、存在しない幾何学が現れ、現在それらが活用されている。
道脇愛羽さん(当時6歳)は 四則演算の定義、基本だけを知っていて、自由な発想の持ち主であるがゆえに、得られた感覚とも言えるが、無限が好きだとか、一般角の三等分を考えるなど、相当な数覚の持ち主のように感じられる。道脇裕氏は、自由人で、相当な整数論を独力で展開するなど多彩な才能の持ち主であるが、除算の理解にも深く、複素数でも除算の考えができるなど、全く新しい結果を得ていると考える。数学の定説など ものともしない、世界を観ているのが良く分かる。それらの故にこの偉大な1歩を踏み出すことができたと考えられる。
この1歩は偉大であり、小学校以上の割り算の考えを改め、ゼロ除算を 世界の常識にすべきであると考える。
我々は、この発見の契機から、人間の創造性について沢山の事を学べるのではないだろうか。
以 上

再生核研究所声明195(2015.1.3)ゼロ除算に於ける高橋の一意性定理について
ゼロで割る、ゼロ除算は 割り算が掛け算の逆と考えれば、不可能である事が簡単に証明されてしまう。しかるにゼロ除算はある自然な考え方でゼロになるということが発見されるや否や、ゼロ除算は除算の固有の意味から自明であるということと その一意性があっという間に証明されてしまった。ここでは創造性の実態、不思議な面に触れて、創造性の奇妙な観点をしっかり捉えて置きたい。― 背景の解説は 次を参照:
ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
道脇裕・愛羽 父・娘 氏たちの自明であるという解釈は 再生核研究所声明194で纏めたので、ここでは高橋の一意性定理を確認して置きたい。
まず、山形大学の高橋眞映 名誉教授によって与えられた 定理とその完全な証明を述べよう:
定理 Rを実数全体として、 Fを R x R からRへの写像(2変数関数)で、全ての実数 a、b、c、d に対して
F (a, b)F (c, d)= F (ac, bd)
および b がゼロでない限り、
F (a, b) = a/b
とする。 このとき、 F (a, 0) = 0 が導かれる。
証明 実際、 F (a, 0) = F (a, 0)1 = F (a, 0)(2/2) = F (a, 0)F (2, 2) = F (ax 2, 0 x 2) = F (2a, 0) = F (2, 1)F (a, 0) = 2F (a, 0).。 よって F (a, 0) = 2F (a, 0)、ゆえに F (a, 0)=0。
この定理で、F (a, 0) を a/0 と定義するのは自然であり、実際、 そう定義する。 ここは大事な論点で、チコノフ正則化法や道脇方式で既にa/0が定義されていれば、もちろん、定理ではF (a, 0) =a/0 が導かれたとなる。
定理は 分数の積の性質 (a/b)(c/d) = (ac/bd) を持つもので、分数をゼロ除算に(分母がゼロの場合に)拡張する、如何なる拡張も ゼロに限る a/0=0 ことを示している。― これは、拡張分数の基本的な積の性質(a/b)(c/d) = (ac/bd)だけを仮定(要請)すると、ゼロ除算は ゼロに限る a/0=0ことを示しているので、その意義は 決定的であると考えられる。 この定理は千年以上の歴史を持つゼロ除算に 決定的な解を与えていると考えられる。
チコノフ正則化法や一般逆の方法では、一つの自然な考え方で導かれることを示しているだけで、いろいろな拡張の可能性を排除できない。道脇方式も同様である。 一意性定理とは、そもそも何、何で定まるとは、その、何、何が定める性質の本質を捉えていて、導いた性質の本質、そのものであると言える。高橋眞映教授の定理は 証明も簡潔、定理の意義は絶大であり、このような素晴らしい定理には、かつて会ったことがない。数学史上の異色の基本定理ではないだろうか。
ゼロ除算は、拡張分数が 直接、自明であるが、積の公式が成り立つと、積極的に性質を導いていることにも注目したい。(ゼロ除算は 新しい数学であるから、そのようなことまで、定義に従って検討する必要がある。)
ゼロ除算は 千年以上も、不可能であるという烙印のもとで, 世界史上でも人類は囚われていたことを述べていると考えられる。世界史の盲点であったと言えるのではないだろうか。 ある時代からの 未来人は 人類が 愚かな争いを続けていた事と同じように、人類の愚かさの象徴 と記録するだろう。 人は、我々の時代で、夜明けを迎えたいとは 志向しないであろうか。
数学では、加、減、そして、積は 何時でも自由にできた、しかしながら、ゼロで割れないという、例外が除法には存在したが、ゼロ除算の簡潔な導入によって、例外なく除算もできるという、例外のない美しい世界が実現できたと言える。
高橋の一意性定理だけで、数学はゼロ除算100/0=0,0/0=0を確定せしめていると言えると考える。 実はこの大事な定理自身は 論文にもそのまま記述されたにも関わらず、共著者名に高橋の名前が高橋教授の希望で載っていない:
M. Kuroda, H. Michiwaki, S. Saitoh, and M. Yamane,
New meanings of the division by zero and interpretations on $100/0=0$ and on $0/0=0$, Int. J. Appl. Math. Vol. 27, No 2 (2014), pp. 191-198, DOI: 10.12732/ijam.v27i2.9.
ところが、 高橋教授がゼロ除算の一意性を証明したと 当時 アヴェロ大学にポスドクで来ていた、イタリアのM. Dalla Riva博士に伝えたところ、そんな馬鹿な、反例を作ると猛然と挑戦したのであるが次々と失敗を続けていたが、帰る頃、驚いて高橋の結果は正しいと独自に定理を発見、証明した。― そこで、いろいろ経緯があって、共著で論文を書こうと提案していたところ、ゼロ除算そのものの研究の意味がないとして、論文と研究には参加せず、彼の結果は、齋藤のものとして良いとなった。彼らのあるグループ間では ゼロ除算は意味がないということで、意見が一致したというのである。これは数学が正しくても意味が無いという、見解の人たちが存在するという事実を述べている。アヴェイロ大学でもそのような意見であったので、アヴェイロ大学では、ゼロ除算は研究できない状況になっていた。それらの思想、感覚は、アリストテレスの世界観が宗教のように深くしみわたっていて、universe は不連続なはずがないという事である。ゼロ除算における強力な不連続性は受け入れられない、ゼロ除算はまるで、恐ろしい魔物をみるように 議論しても、発表してもならないと 数学教室の責任者たちに念を押された事実を 真実の記録として、書き留めて置きたい。
独立に証明された、Riva氏と高橋教授は、自分たちの定理の重要性を認識していなかったように感じられる。 他方、齋藤は、最初から今もなお その素晴らしさに驚嘆して感銘させられている。
以 上

再生核研究所声明196(2015.1.4)ゼロ除算に於ける山根の解釈100= 0x0について
ゼロ除算 100/0=0 は 説明も不要で、記号を含めて 数学的に既に確定していると考える。 もちろん、そこでは100/0 の意味をきちんと捉え、確定させる必要がある。 100/0 は 割り算の自然な拡張として ある意味で定義されたが、 その正確な意味は微妙であり、いろいろな性質を調べることによって その意味を追求して行くことになる:
ゼロ除算の楽しい、易しい解説を次で行っている:
数学基礎学力研究会のホームページ
URLは
100/0=0 というのであるから、それは 100= 0 x0 というような意味を有するであろうかと 問うことは可能である。 もちろん、x を普通の掛け算とすると0x0 =0 となり、矛盾である。ところが山根正巳氏によって発見された解釈、物理的な解釈は絶妙に楽しく、深い喜びの情念を与えるのではないだろうか:
M. Kuroda, H. Michiwaki, S. Saitoh, and M. Yamane,
New meanings of the division by zero and interpretations on $100/0=0$ and on $0/0=0$, Int. J. Appl. Math. Vol. 27, No 2 (2014), pp. 191-198, DOI: 10.12732/ijam.v27i2.9.
等速で一直線上 異なる方向から、同じ一定の速さvで、同じ質量mの物体が近づいているとする。 その時、2つの物体の運動エネルギーの積は
\begin{equation}
\frac{1}{2}m{ v}^2 \times \frac{1}{2}m{(- v)^2} =E^2.
\end{equation}
で 一定E^2である。
ところが2つの物体が衝突して止まれば、vは ともにゼロになり、衝突の後では見かけ上
\begin{equation}
0 \times 0 =E^2.
\end{equation}
となるのではないだろうか。 その時はE^2 は 熱エネルギーなどに変わって、エネルギー保存の法則は成り立つが、ある意味での掛け算が、ゼロ掛けるゼロになっている現象を表していると考えられる。 ゼロ除算はこのような変化、不連続性を捉える数学になっているのではないだろうか。 意味深長な現象を記述していると考える。
運動エネルギー、物質は数式上から消えて、別のものに変化した。 逆に考えると、形式上ないものが変化して、物とエネルギーが現れる。これはビッグバンの現象を裏付けているように感じられる。 無から有が出てきたのではなくて、何かの大きな変化をビッグバンは示しているのではないだろうか?
以 上

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