2016年2月16日火曜日

日本の就活がどんだけオワコンなのかがわかる、日本とドイツの就活事情の違い5つ 投稿日: 2016年02月11日 13時02分 JST 更新: 2016年02月11日 13時26分 JST

日本の就活がどんだけオワコンなのかがわかる、日本とドイツの就活事情の違い5つ
投稿日: 2016年02月11日 13時02分 JST 更新: 2016年02月11日 13時26分 JST
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またまたTatsumaru Timesに寄稿記事をいただきました。今回はドイツで大学生をしている、スーパー毒舌ブロガーの雨宮さんによる投稿です。ドイツの就活事情についてわかりやすく書いてもらいました。
元記事はこちらからお読みいただけます。
刮目せよ! これが「個性が死ぬ」就活だ
日本の就活で一番大切なことは、「目立たない」こと。まず、目立ってはいけない。変に注目されてはいけない。就活ではとにかく、個性を押し込めることが大切です。
就活生必須アイテム「リクルートスーツ」。それを装備して黒髪をセットオン、女子は就活メイクアップ講座に通えば、「目立たない没個性」の就活モードが完成。それで「個性をアピールしてください」なんて嘲笑ものです。日本の会社に「天才」は必要ないんです。「そこそこやれる目立たない凡人」が上司に気に入られる秘訣です。
天才が必要ない上、「異端」は即座に追放されます。一度フリーターだった? 留年した? 大学中退? 日本の就活では、「みんなが進む道」から外れたら険しい道のりが待っています。
これぞ実力主義!ドイツの就活はこうだ!
ドイツは超実力主義の世界。能力があればそれでOK。日本とは違う5つのポイントを紹介します。
1.専門化育成のシステム
就職への道は、ドイツでは主に2つあります。
①高校卒業→Ausbildung→就活
②大学生→(インターン)→就活
近年では、大学生を経て就活をする②のパターンが増加傾向にあり、①のAusbildung後の就活が減少傾向にあります。
Infografik: Deutlich mehr Studierende als Auszubildene | Statista
Mehr Statistiken finden Sie bei Statista
グラフ:青=Ausbildung→就活 / 赤=大学生→(インターン)→就活
それぞれのキャリアスタイルについて簡単にまとめてみます。
①高校卒業→Ausbildung→就活
Ausbildungは専門学校に通いながら働くシステムです。企業が支援しているので、学費はかかりません。その分給料は、ほとんどの場合時給にしてバイト以下です。だいたい3年で卒業となります。そんなに長くかかる上お金ももらえないんじゃ、やる意味なくない?いえ、それでもAusbildungがないと、将来すっごく困ります。
事務仕事でも、販売員でも、Ausbildungを持っていないと就職するのが難しい上、昇進が難しくなります。いわば免許のようなもので、Ausbildungも大学卒業資格も持っていない場合は、ブルーカラーの仕事やガストロノミーくらいでしか働けません。ブルーカラーなら一生肉体労働、ガストロノミーなら一生ウエイターなど、キャリアアップは絶望的です。レストランで正社員として働く上でも、Ausbildungがあるなしではその後の展望が天と地の差です。
卒業時のカバーレター(上司からの推薦状)や修了書なども就活に大きくかかわってきます。高校入試のときに、中学校の内申も見られるのと同じような形です。企業としては、「Ausbildung終了=即戦力」なので、どれだけ使えるのかを、その書類で判断するわけです。

②大学→卒業→就活
大学→就職の場合はもっとわかりやすく、「特化」させます。理系やビジネス系の学部の場合、卒論のテーマがそのまま就活に影響することも多いです。また、大学の成績も見られます。とびっきり良い成績である必要はありませんが、コンスタントに単位を取っていること、関連分野は得意である必要があります。
また、大卒の場合Ausbildungの人たちよりも優遇されます。日本も専門学校より大卒のほうが初任給が多いですよね。ドイツでは大学の試験はかなり厳しく、卒業することに大きな価値があります。
UNICUMのこちらの記事によると、例えば、銀行員は、Ausbildung名(Ausbildung終了後の給料が1800~2100ユーロ、同分野に相応する大学学部(経済)卒業後の給料は3300ユーロ~となっています。どの分野でも大卒が優遇されるのは間違いありません。そのため、大学に入ったけどついていけずに退学→Ausbildung、Ausbildungを終えて働き始めたけどキャリアアップがしたい→大学という道もあります。フレキシブルです。
2. 大学生でも即戦力が求められる! インターンの重要さ
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BY CCO
最近のドイツの大学では、多くの学部が無給6週間フルタイムのインターンを必修にしていて、学生であっても即戦力を求められています。経営を学んでいても、経理のインターンをするのか、人事のインターンをするのかで就活は変わるわけです。
Ausbildungと同様、インターンでも修了書をもらいます。就活の時に「実務経験の有無」はとても大切です。特に学生だと実務経験がある、そしてそれが優秀だった、というのは大きなアドバンテージとなります。他の学生に差をつけられますからね。
さらにドイツのインターンは、日本のように1週間「社会見学」のような内容ではありません。日本はどちらかといえば、「その企業、職種が合っているか試してみる」という要素が強いですよね。でもドイツは、「実務経験を積む」ことが目的なので、インターン生であっても、優秀ならばどんどん仕事を任され、出来が悪ければ、コピー担当もありえます。
部署を移動するなんてありえません。採用してから配属決定なんてしてたら、会社が研修しなきゃいけないもん。時間もお金もかかります。だから、インターンをしておいてもらう。徹底的な実力主義です。また、インターンで「このままバイトして、卒業したら就職しない?」「就職先を紹介するよ」など声が掛かる可能性もあります。コネは大切です。
3. で、あなたは何が出来るの? 実力主義の採用
ドイツの就活で一番大切なのは、「仕事をこなす能力」です。日本でいえば、「協調性」とかでしょうか。そんなもの求められません。会社が欲しているのは、「自分の仕事」を早く、正確に仕上げる人。効率よく、自発的に働ける人。
採用もそれに準じた決定になります。まず、「何が出来るか」。ドイツには、宅検や簿記などの資格はありません。そこで大切なのが、Ausbildungで○○を任されました、大学で学んだ○○は得意です、というアピールです。日本でいう資格は理論武装なので、ドイツでは求められません。ですが「できます」と言って内定をもらったら、本当にそれをいきなり任されたりします。嘘をついたり見栄を張ると痛い目にあいます。
かといって完璧である必要もなく、今あるスキルと、これから得るであろうスキルのポテンシャルをかんがみて、採用決定されます。
4. 面接のノリが違う。お見合いなんですよ、就活は
日本の就活では、三次面接とかまでありますよね。集団面接で、グループワークさせられたり。就活はお見合いだなんていう人がいますけど、学生は「選別される側」である事実は変わりません。
就活っていつやるの? はい、卒業が確定してから、もしくは卒業後したくなった時にします。リクルートに特化したサイトはないので、まとまった求人情報サイトを見たり、「人事 正社員 募集」などでググったり、直接企業に問い合わせます。
れでドイツの面接ってどうなのよ? はい、説明します。まず、面接は1対1で、1回。それで終わり。いや、本当です。人事担当の人と1対1で話して、それでよければ採用。場合によっては担当部署の上司が来たりで相手が複数の場合もありますが、面接は1回きりが普通。自分の場合が特殊だと困りますのでドイツ人の友人数名に確認しましたが、やっぱり基本1回のようです。
私の場合はホテルのインターンだったんですが、人事担当+サービス担当+ホテル責任者の3人対私で、コーヒーを飲みながら和やかに面接が進みました。流れは、「自己紹介、志望理由、アピール」→「企業側の紹介、仕事内容、待遇」→「お互いの質問」→終了。こんな感じ。ドイツの就活はまさに、お互いお見合いって感じですね。
5. だから優秀な人材は海外へ行く
別にドイツのやり方がすべて正しいとは言いません。でも問題は、日本の就活システムが変わらない限り、優秀な人材がいなくなる、ということです。だって面倒くさいもの。実力で評価してくれないもの。たとえ10個の資格を持っていても、茶髪で面接に行ったら落とされるのが日本の就活ですから。「就活メイク講座」とか果てしなくどうでもいいですねぇ。こういう講座で金儲けできるんだから、日本って本当に終わってます。
最近は優秀な人たちはあえてベンチャーへ行ったり、起業しちゃってますね。やりたいことやれるから。でもそれって、国家の損失ですよ。
これからばりばり働いて日本支えていく世代が、企業に失望してるんですから。根性論が廃ってバブルがはじけたのに、まだ古いやり方でやってるの? もうお笑い種ですよ、先進国として。 
営業成績優秀な友達が、酒の席で上司に殴られ、人事に文句を言いに行ったらしいw そしたら二人とも左遷だとさ。友達はすぐに仕事辞めましたけど。協調性を大切にして生産性が落ちてもいいんですか? 学生は毎日ネットとにらめっこして説明会予約して、黒髪に戻して。企業も就活生のお昼ご飯用意したり、何十人もの社員が仕事の手を止めて説明会に来て。いやぁ意味がない。時間とお金の無駄ですねぇ。こんなんじゃ実力評価してくれる海外に行きますって。
それでも日本は先30年は変わらない。だからヨーロッパにおいで!
でもこんな批判、もうずっと前からされてます。それでも日本は変わらないんです。30年後も、みんなリクルートスーツ着てるんじゃないですかね。どうです? がっかりしませんか?
「やりたいことをやって稼ぎたい」「一旗あげてやる」「俺が世界を変えるんだ!」という意欲にあふれている人! 残念ながら日本では評価されません。むしろ異端児として扱いづらいレッテルを貼られるでしょう。
んな人は、今すぐにヨーロッパで就活をはじめましょう! 今まで積み上げてきた経験を生かし、のびのびと実力を発揮し、評価される。それは日本ではなく、ヨーロッパです。
寄稿者プロフィール
雨宮紫苑。1991年生まれ。日本の大学卒業後、ドイツでまた大学生やってます。専攻は政治とジャーナリズム。海外経験を生かしたライフハック系の記事や、ドイツ語・日本語ニュースの紹介ブログを運営中。ライターで生計を立てるために目下奮闘中です。
雨宮さんありがとうございました!
いやードイツの就活事情おもしろいですね。ぼく自身も日本の大学を卒業して新卒でドイツのシンクタンクで働いた経験があったのですが、何しろ日本で就職活動をしたことがなかったので、こういう記事書けなかったんですよね。雨宮さんは日本でもドイツでも就活をしていたので、その実体験に基づいた日本との対比がなんとも興味深かったです。
それにしてもドイツのAusbildung制度は面白いです。日本でいう専門学校みたいな感じですが、企業が支援しているので学費がかからないというのは助かります。大卒との給料の違いここまで如実に現れるとそりゃ大学からのキャリアを選択する人も増えるわけです。ドイツの大学進学率は日本よりも低く、しかしヨーロッパにしては低い失業率を維持するドイツの秘訣は、大卒だけでなくAusbildungを通じたキャリアプランがこのように設計されているからということもあるんでしょうかね。
ぼくも初めてドイツで仕事得たときは、本当に面接は一回だけでした。しかもインターンしたときも有給(月13万円くらい)いただいました。日本だとインターンって無給が暗黙の了解脳ような気がしましが、ヨーロッパだとErasmus+ Traineeshipを申請すればEU圏の自分の国以外のインターンするときには、補助金がもらえます。そういった機会も充実しているので、国外で就業する機会もやりやすなっているのがヨーロッパのやりかたです。これ、日本人でヨーロッパに留学している人でも利用できるのぜひ活用するといいですよ!http://www.huffingtonpost.jp/tatsuhei-morozumi/syukatsu-japan_b_9193322.html?utm_hp_ref=japan


再生核研究所声明167(2014.6.21)大学などで アカデミックなポストを得る心得
(本声明は あるポスドクの方の パーマネントポストに就く心得を纏めて欲しい との要望によるものである。安定した職に就きたいは 一 若い研究者の切実な願望ではないだろうか)
上記の観点で、また、安定した収入を得る心得、方法を纏めて欲しいとの要望も寄せられているが、研究者などは 大学などに きちんとした職を得ることが、生活を安定させる基本である。 一応、常勤職につけば 生涯生活は保証されるとして、極めて重要な人生の観点である。
これは人事権を有する、関与する人々、多くは関係教授の判断に左右されるが、一般的な観点と意外な観点も有るので、経験してきた、人事を顧みながら、触れてみたい。
まず、 アカデミックポストには、多くは 採用したい希望が述べられた、公募要項が有るのが普通である。 最近の人事では、多数の応募が有るから、それらの基準に達していることは、相当に必要であり、それらの基準に達しない場合には、相当に厳しいのではないだろうか。少なくても公募を公正に行なえば、厳しいと言える。多くの機関では、基準として、博士号を有すること、出版論文数など いろいろな基準が内規で定められている場合が多い、その時は、それらに達していることが 書類選考の段階でも 必要条件になってしまう。逆にみれば、そのような基準を軽く越えているように、整えて置くのは、研究者の処世の第1歩といえる。
しかし、社会も 大学もそう公正にいくものでは無く、担当者によっては、仲間を優遇したり、特別なコネが 公募精神の公正さを越えて、担当者の都合で、自分の都合で人事を行うことは結構多い。これには、研究課題が細分化し、高度化し 特別な仲間でしか、通じず、通じる仲間をとらざるを得ない状況を反映させていると言える。もっと進めれば、実権ある教授が、共同研究できる人物を、自分に寄与できる人物を探すような実状さえ 多く有するだろう。これは、公のポストでさえ、公正の原則に反するとは言えない。教授は研究を推進する大きな義務を負う者、共同研究者を探すのは大事である という観点が有るからである。 しかしながら、これも行き過ぎると、組織が専門的に偏りの人事構成に成るなど、弊害が出て来る面もある。組織や研究機関の理念に反して、機関において異質の人事構成になることは 結構多い。- 職を探す者は、そのような特殊性が有る場合には、公募要項を越えて、応募する機会があると考えるべきである。さらに進めれば、私をとれば、組織は、あなたは、このような利益を得ることができると、具体的に暗示することは、書類の作成段階でも良いのではないだろうか。
そのような面では、研究課題で、採用する者が決まる、強い要素がある。採用する側の研究課題と採用される者の研究課題の相性の問題である。研究組織は、抜群の業績と才能を有する者でなければ、研究組織内で 研究交流できない研究者を採用することは、 組織の拡大、カリキュラムの大きな変更など 余程のことが無い限り、ないのではないだろうか。このような観点からも、研究課題を、あまりにも狭い範囲に限定しないで、研究課題でも対話が広い分野で成り立つように 広げて置くのは良いことではないだろうか?
人事は採用する側にとっても極めて重要であるから、採用に責任ある者は、採用する者の人物評価を真剣に行うだろう。採用する人物の周辺についてもいろいろ意見を求め、人物についての良い定評があれば 人事を進める場合に極めて有効で、書類選考などでも大いに効果が出るだろう。これは国際会議や、研究発表場面などで 研究内容と人物評価を何時もされていると心得るべきである。そのような場面で、採用責任者の好感が定着されていれば、人事に相当に有効であろう。単に書類や文献で知る人物と、面識が有って、人物と研究課題で評価されている人物とでは 大きな評価の差が出て来ると考えられるから、研究交流は 大事な機会と捉えるべきである。その時、配偶者も交えて、良い評価が得られれば、強い印象を与えると言う意味で、さらに良い効果を生むだろう。採用責任者は 人物の背後状況にさえ、大いに気を回すだろう。人事は、いわゆる書類に現れた評価を越えて、人物評価、全人格が大きな評価の基準になると考えられる。― ここで、優秀過ぎる人材は、自分の存在を脅かす観点から、敬遠される要素もあると言う、適当な謙虚さは必要かも知れない。
コネや人脈などは 大いに大事にすべきであり、研究仲間を広げ 大きな機会の場を作るように研究活動、日常生活で心がけるべきである。相当な人事は そのような人脈、研究仲間を通して行われるのは 公募、公募、公正、機会均等と言っても、そう簡単には行かないのが 現実ではないだろうか。また、博士課程における指導教授の影響は、永く相当に強いのではないだろうか。
以 上

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