2016年10月19日水曜日

よくわかるニュース 裁判員制度のいま(11月号より)

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重大事件の裁判に市民が参加する「裁判員制度」がスタートして7年がたった。2009年から16年7月末までに7万453人が裁判員や補充裁判員として裁判に参加した。しかし、裁判員候補者に選ばれてもしりごみして来ない人が増えるなど課題もある。制度のしくみや意義について考えよう。
    ミニ知識
    弁護士や法律の学者など法律の専門家や、警察官、参加する裁判の被害者や裁判にかけられる人の家族などは、裁判員になれない。
    ■プロの裁判官と一緒に裁判に参加
     裁判員制度は、国民が「裁判員」となってプロの裁判官と一緒に有罪かどうか、有罪の場合はどんな刑にするかを決める制度。20歳以上の有権者(選挙権をもつ人)の中からくじで選ばれる。
    ■市民の感覚や常識を生かす
     この制度が始まる前の裁判は、裁判官、検察官、弁護士の法律のプロのみで行ってきたため、難しい言葉ばかりでわかりにくく、「自分には関係ない」というイメージが持たれていた。市民の日常の感覚や常識を裁判に取り入れることで、裁判を身近に感じてもらおうと裁判員制度が始まった。
    ミニ知識
    裁判員が参加するのは、人を裁く刑事裁判で、殺人や放火など重大事件に限られているんだ。個人どうしの争いを裁く民事裁判には参加しないぜ
    ■とまらない出席率の低下
     裁判の期間は、2009年で平均3.7日だったけれど、15年は過去最長の9.4日だった。裁判の期間が長くなったために、候補者に選ばれても、選ぶための手続きに来ない人が年々増えている。
    ■事件発生、そして裁判へ
     裁判はいったいどんなものだろう。事件が起こると、いろいろな手がかりから警察官が容疑者(罪を犯した疑いのある人)を捕まえる。次に警察は検察庁に事件を送り、検察官にバトンタッチ。検察官は事件を調べて容疑者を裁判にかけるかどうかを判断する。検察官が裁判を起こすことを起訴といい、その求めに応じて裁判が開かれる。
    ミニ知識
     容疑者は起訴されると被告人と呼ばれるようになる。
    ■刑事事件に参加する人たち
    ★裁判官
    検察官や弁護人の主張を聞いたり、証拠を調べたりして、被告人が罪を犯したかどうか、どのような罰にするかを決める。中央に座るのが裁判を進行する裁判長。
    ★書記官
    裁判のやりとりを記録し、裁判がスムーズに行われるように準備する人。
    ★被告人
    罪を犯したとして刑事裁判にかけられた人。
    ★裁判員
    裁判官と一緒に被告人を裁く。
    ★検察官
    被告人を訴えた人。法廷では、証拠を示して被告人が犯人であることを証明し、裁判官に被告人の処罰を求める。
    ★弁護人
    被告人の権利を守る人。被告人の言い分を聞いて、被告人の正当な立場を守る。弁護人は国家資格を持つ弁護士がなる。
    ミニ知識
    裁判官は3人、裁判員は6人参加する。裁判員は、裁判官の左右に3人ずつ座る。
    ■司法をになう裁判所
     法律に基づいて争いごとを解決することを「司法」といい、司法権は裁判所に属している。裁判所には最高裁判所(東京に1カ所)と、各地にある高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所がある。最高裁は最終判断をする唯一の場所で、憲法の番人といわれている。
    ■3回まで受けられる
     日本では、一つの事件で3回まで裁判を受けられる「3審制」をとっている。裁判を慎重に行い、誤りを防ぐためだ。1審の判決に納得ができない場合、上の階級の裁判所に訴えること(控訴)ができ、2審の判決にも納得ができない場合、さらに上の裁判所に訴えること(上告)ができる。
    ミニ知識
     裁判員が参加するのは、全国の地方裁判所で行われている1審だけ。2審、3審はプロの裁判官だけで行う。
    ■外国でも市民が裁判に参加
     外国でも市民が参加する裁判が広く行われている。「陪審制」と「参審制」の2種類あるが、裁判員制度と何が違うか右の図を見て考えよう。
    ★裁判員制度=日本
    裁判員(市民)は裁判官と一緒に有罪か無罪か判断し、刑の重さを決める。法律問題は裁判官が行う。裁判員は事件ごとに選ばれる。
    ★陪審制=アメリカ、イギリス、ロシア
    陪審員(市民)だけで有罪か無罪か判断し、刑の重さは裁判官が決める。被告が無罪を主張している裁判のみ参加。陪審員は事件ごとに選ばれる。
    ★参審制=ドイツ、フランス、イタリア
    参審員(市民)は裁判官と一緒に有罪か無罪か判断し、刑の重さを決める。法律問題も判断する。参審員の任期は4年。http://mainichi.jp/articles/20161014/org/00m/100/018000c
    再生核研究所声明 16 (2008/05/27): 裁判員制度の修正を求める

    素人の意見を広く求めることは、古来から行われてきた重要な考え方である。しかしながら、それらを型にはめて、一律に行う制度は、制度として無理があり、社会の混乱と大きな時間的、財政的、行政的な無駄を生み、更に良い結果を生むどころか、大きなマイナスの結果を生むだろう。 幾つかの問題点を具体的に指摘すると

    (1)  制度を実行し、進めるには大きな行政的な手間と時間が掛かる。特に財政厳しい状況で大きな無駄を生む。
    (2)  一般の人が裁判に関与することは、はなはだ問題である。その様なことで、時間を費やす事を好まない人や、ふさわしくない人、また希望しない人が相当数現れることが考えられる。多くの人は、そのようなことで時間をとられたり、関与することに、耐え難い苦痛を感じるだろう。
    (3)  選ばれた少数の人による判断が、全国的なレベルで公正さを維持するのは難しく、また公正な裁判を要求し、期待することには無理があると考えられる。それを要求するには 大きな負担を一般の人たちにかけ過ぎる。
    (4)  大きな社会で、裁判において、一律一様の考えには、無理があり、ある程度の専門性を取りいれないと、運用上も、無理が生じると考えられる。
    (5)  戦後60年以上も経っていながら、裁判が遅れることに対する批判はあっても、裁判制度や裁判結果に対する批判が殆どないのは異例であり、この観点からも日本の裁判制度自身は高く評価されるべきであって、改めるべき本質的な問題は生じていないと考えられる。

    上記のような状況に鑑み、例えば一律の考えを改め、裁判に参加を希望する者を公募して登録しておき、その中から選んで参加して頂く等の修正を速やかに行うべきであると考える。少なくても、裁判に強制的に参加させるべきではなく、参加しない権利を明確に認めるべきであると考える。また裁判制度の問題は別にして、一般の裁判についても、従来は、密室で判決が検討されてきているが、広く意見を聞くことは必要であり、また逆に人々が意見を述べることができるようにしておくのが良いのではないかと考える。ご検討を期待したい。 以上。

    アメリカの陪審員制度みたいに、
    陪審員が決めた判決内容で結審って感じになれば話も違ってくるかもしれないが、
    上級審に持って行って判決内容をひっくり返せるシステムでは、
    やるだけアホらしいと思うわなw

    ホント、日本の司法制度ってロースクールもそうだが、
    カッコだけ外国の真似をして中身スカスカってパターンが多いわなw 


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